アイスコーヒーのおいしい季節になりましたね~!汗がすーっと引くような冷たい一杯は最高ですが、コーヒーは飲むだけじゃなく、料理にも使えるってご存じですか?
コーヒーを調理素材として活用するアイディアを紹介する「Try!Coffee Cooking!」。第5回は、昨今大人気の自家製スモーク料理です!アウトドアでも試したいレシピをご紹介します。
<ちなみに前回の記事はこちら↓>
INDEX
Try!Coffee Cooking!
今回も驚きの活用法「コーヒー豆で燻製!スモークおつまみ」です!
燻製した食べ物が好きな人ーーー?「はーーい!はーーい!」・・・ってなわけで、燻製大好きMAGAZINEスタッフです。スモークしたことで加わる独特のあの香り、あの味・・・何故にこうも食欲を掻き立てられるのでしょうか。
「燻製」してみたことはありますか?
「燻製」とは、本来、塩漬けにした肉や魚などの素材を、燃やした木材から出る煙で燻す調理法のこと。最近では、家庭用の燻製機(スモーカー)なども店頭に並ぶようになり、様々なタイプのものが販売されるようになりました。火を使わない電動タイプや、電子レンジのような形をした燻製器(燻製マシン?)、またアウトドアで使いやすい専用器具も「燻製鍋」で検索すると、素材や形など工夫を凝らした鍋がずらっと並びます。
燻製人気とともに手順やレシピなどの情報も増えて、挑戦ハードルがぐっと下がった感じがしますね。
そしてなんといっても、卵、かまぼこ、チーズやナッツ類など、ごく身近な素材が「燻す」というこのひと手間で、驚くほど格上の味になるのが燻製の魅力。
今回もUCCグループで『上島珈琲店』等のメニュー開発を担当している食の専門家・中村さんと一緒に作っていきます。中村さん、よろしくお願いしまーす!
コーヒー豆を燻製・・・?
いえ、コーヒー豆「で」燻製です!
「そう燻製燻製言うけれど、一体コーヒーをどこに使っているの?」と思われた方、安心してください。使ってますよ!
肉などをコーヒー液に漬け込んでから燻製?確かにそれも良い風味になりそうですが、今回は「コーヒーの香り」を食材につけたい!・・・がメインテーマ!勘の良い人はもうおわかりですね?そう!コーヒー豆を「燻製チップ」として使ってみました。
使用した器具は、ガスコンロの直火にかけてスモークできる比較的コンパクトな燻製鍋。タジン鍋のような見た目がおしゃれなうえ、チップ皿や食材を置くメッシュトレー付きで扱いやすいタイプ。また燻す煙の量を蓋の部分の開閉可能な穴で調整できるというスグレもの(実はMAGAZINEスタッフの私物)を使ったので、作るプロセスはとても簡単でしたが、チップの置き方をちょっと工夫しています。
では、詳しく解説していきましょう。
「コーヒー豆で燻製!スモークおつまみ」の材料
- チップとして(スモーク1回分)
深炒りのコーヒー豆 8g
スモークチップ(今回は「桜」) 大さじ1.5杯(約6g) - 燻す食材(使用する器具、一度に燻製できる量に合わせてお好みで)
:プロセスチーズ
:ソーセージ
:うずらのゆで卵
:かまぼこ などなど
「コーヒー豆で燻製!スモークチーズ」の作り方
ここでは前述の燻製鍋で、プロセスチーズの燻製の作り方を紹介します。
- プロセスチーズは冷蔵庫から出し包装紙を剥いてそのまま置き、少し乾燥させておきます。
- 燻製鍋本体にチップ皿を入れ、皿の真ん中へチップを入れます。さらにその周りに深炒りのコーヒー豆を置くように入れていきます。(上図)
- 蓋を閉め、カセットコンロの火にかけ、まずは強火で煙を出していきます。
(この燻製鍋の場合、蓋の穴を半開きにしておき、煙が出てくるまで熱します) - その間に、メッシュトレイにキッチンペーパーを敷き、チーズを並べます。
- 煙がたまったら、チーズをのせたメッシュトレイを本体にセットして蓋をし、中弱火で燻します。3~4分経つと、チーズの表面に水分が出てくるのでキッチンペーパーでそっとふき取りながら、全体で約10分ほど燻します。
- 蓋を開けて、色味や艶を確認します。燻製加減が足りないようなら数分ごとに様子を見ながらさらに燻してください。
このプロセスチーズが・・・
こんな飴色がかった艶やかなスモークチーズに!
ポイントと注意点
使う器具や、燻す素材や量は使う器具や燻製方法に合わせて決めてください。
そして、キッチンのコンロは過熱防止機能が働き、鍋底が熱すぎると自動消火しますので、カセットコンロが必要です。また、キッチンで作る場合は、室内に燻製香がこもるので、換気扇を回したり、しっかり換気ができる場所でやることをおすすめします。
完成!
コーヒー豆で燻製!スモークおつまみ
今回作り方はそう難しくないものの、悩んだのはチップとコーヒー豆の量のバランス。そして配置の仕方でした。最初は、2つを混ぜるようにバラバラとチップ皿に置いてみたのですが、すでに加熱されているコーヒー豆に火が入りすぎてしまい、スモークの良い香り以上に、やや焦げ臭が気になる結果に。
そこで、中村さんのアドバイスで、鍋底がより熱くなる中央寄りに桜のチップを置き、外側へコーヒー豆を置くというパターンを試したところ、最初に煙を出している段階からほどよいコーヒーの香りがしてきて、見事成功!チップにもコーヒー豆にもほどよく火が入り、良い香りだけが食材に移りました。
スタッフの試食レポ&コツ
実食!…その感想
コーヒー豆のスモークチップ使い、アリやナシや!その真価を判断すべく、今回もコーヒー豆を使わない「桜のチップのみで燻したバージョン」も作り、比較しながら食べてみましたが、「コーヒー豆を加えた燻製」、アリアリのアリでした。
チーズの場合、口に入れてるとふわっとコーヒーの香りが現れ、咀嚼すると明らかにコーヒーの味がします!もちろん、コーヒー豆を使ったスモークの味が好きかどうかは好みが分かれるところだと思いますが、私の場合、アウトドアシーンで「少しコーヒー豆の風味も足してみたんだ」なーんて言われながら、このスモークチーズを差し出されたら(最っ高・・・)と感激し、食べすぎ必至な気がします。
そして、第2弾でチーズ以外の食材も燻しましたが、こちらもあっという間に無くなってしまいました。どれも絶品。コーヒー豆の可能性がまたひとつ広がったかも!
また、今回香りが付きやすそうな深炒りのコーヒー豆(ブレンド)を使いましたが、もう少し焙煎浅めの「エチオピア」でも試してみたところ、こちらもなかなかの出来栄え。深炒りのタイプとはまた少し異なるものの、しっかりとコーヒーらしさを纏った味に仕上がっていたので、必ずしも深炒りのコーヒー豆が良いというわけではないと思いました。
スモークチップも、桜だけでなく、リンゴやクルミ、ウィスキーオークなど色々な種類があり、それぞれに特徴的な風味がありますよね。そんなチップとコーヒーの組み合わせ方も数限りなくあると思うと、コーヒー豆を使った燻製の世界、もっともっと深ーーーいかもしれません。
こんな感じでオードブルっぽく盛り付ければ、素敵なおつまみの完成。ぜひ、皆さんも試してみてくださいね。
教えてくれたのは、レシピ開発のプロフェッショナル!
MAGAZINEでも「上島珈琲店を訪ねて」という連載が始まりましたが、UCCグループが運営する『上島珈琲店』のフードレシピの考案をしているのがこちらの中村さん。
取扱い店舗は限られていますが「上島珈琲店のビーフカレー」というメニューには、独自の濃厚ネルドリップコーヒーが入っていて深みのある味になっています。そのほかにも、コーヒーを使って、味わいや魅力をより引き上げているフードメニューが、実は色々とあるのですが、それらもこの中村さんが仕掛け人。
もし取り扱っている店舗に来店される機会があったら、ぜひオーダーしてみてくださいね。
→ 上島珈琲店ブランドサイトへ(上島珈琲店のビーフカレー)
これからも毎月ひとつ(の予定で)、ご家庭でも応用しやすい“コーヒーを料理に使うアイディア”をご紹介していきます。どうぞお楽しみに!
ユーシーシーフードシステムズ株式会社 営業本部 店舗サポート部 商品開発担当 中村 勉(なかむら つとむ) ユーシーシーフードシステムズ株式会社が運営する外食店「上島珈琲店」「UCCカフェプラザ」「CAFFERA」「MELLOW BROWN COFFEE」の商品企画・開発を担当。 また、グループ会社の業務店向けのプロジェクトでは、プライベートブランドの開発などにも携わっている。
■ ユーシーシーフードシステムズ株式会社 公式サイト
└「上島珈琲店」
└「UCCカフェプラザ」
└「CAFFERA(カフェラ)」
└「MELLOW BROWN COFFEE(メロウブラウンコーヒー)」
■中村さんが携わる商品も購入できる業務用食材のネット通販はこちら!
FOODS FRIDGES(フーヅフリッジ)
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