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薄桜色の錦玉。洋酒の香り豊かな『はまなし』(金多留満)
今回ご紹介するのは山梨県「金多留満(きんだるま)」の『はまなし』です。ひんやり冷やして包みを開ければ、そこにはふるふると揺れる薄桜色の錦玉。赤いはまなしの実がアクセントになった可愛らしい一品ですが、食べてみると芳醇な洋酒の香りが喉の奥から立ちのぼります。
富士山麓の名店として知られる「金多留満」の創業は、1911年(明治44年)、富士吉田市。やがて河口湖に本店を移して今に至ります。豪華で縁起のよさそうな屋号は「だるまさんのように厳しさを耐え、決して転ばず、心豊かにまじめに取り組み、1番(金)になれるように」さらに、「多くの金が満ちるがごとく留まっていくように」という願いがこめられているとのこと。
そんな「金多留満」が大切にしているのは、伝統を守り、「形と色彩、かぐわしい香り、風味」など五感で楽しめるお菓子を届けること。またお菓子を通じて富士山の文化、伝統、季節、産物などを伝えていこうと、富士山にちなんださまざまなお菓子を作り続けています。
『はまなし』もまた、富士山の代表的な高山植物であるはまなしと富士山の雪解け水を使って作られています。全国で初めてはまなしの実をお菓子として仕上げた品で、「未利用資源を活用し、特別な製法で菓子類を考案した優秀商品」として評価され、「金多留満」は第36回の創意工夫功労者に選ばれました。同時に、当時の技術改善向上に尽くした功績から、科学技術庁長官賞も受賞。
天皇・上皇陛下献上菓にもなった『はまなし』は、いま山梨や富士山のお土産として多くの人に親しまれています。
富士山に育つ、愛らしい「はまなし」をお菓子に
「はまなし」は、富士山の五号目から八号目に群生しているツツジ科の植物で、夏に小さな釣鐘形の花が集まって咲き、その後赤い実がなります。
「コケモモ」という名前でご存知の方も多いかもしれませんね。果実の食感がナシに近いことから「はまなし」と呼ばれているという説もあるようで、バラ科の「はまなす」や「ツルコケモモ(クランベリー)」とはまた違う植物だそう。
昔、秦の始皇帝の使者が、不老長寿の源泉と確信して持ち帰ったという話も残っている…などと聞くと、つい探しに行きたくなってしまいますね。
でも無断での採取は厳禁。昔話を想像しながら『はまなし』の赤い実を大切に味わうことにしましょう。
富士山の雪解け水と、秘伝の方法で、丁寧に
『はまなし』は、はまなしの実を特別な洋酒に時間をかけて漬け込み、ゼリー状の錦玉にそっと閉じ込めています。製菓の方法は「秘伝」だそうですが、とにかくゆっくり、丁寧に作られているとのこと。
そして金多留満がお菓子に使用している水は、富士山の雪解け水です。その名前の由来は諸説ありながら「不老不死の秘薬」にまつわる逸話も持つ富士山。そこに積もった雪から長い年月をかけて濾過され、山麓に湧き出す伏流水は、神様としても崇められてきました。
『はまなし』のみずみずしさは、清冽で自然の力に満ちた水から生まれているのですね。
幸運が訪れそう。亀の甲羅に「金」の文字
「金多留満」という屋号と「富士山」だけでも縁起が良さそうですが、外装や個包装を見てみてください。亀の甲羅の模様がデザインされています。
中国の四神(青龍・白虎・朱雀・玄武)の中の「玄武」。神の意を伝える力を持ち、また長寿のシンボルでもある亀。六角形という形そのものが、崩れることなく連続していく「永遠の繁栄」を表し、不思議なパワーを持っていると言われます。
【コーヒーマリアージュ】
『はまなし』には、すっきりまろやか、角のとれた味わいのアイスコーヒーを
ここからは、UCCのR&Dセンターで味わいに関するデータ分析の担当者が解説します!
それではコーヒーマリアージュ、してみましょう!
『はまなし』は、フルーティで上品な甘みと、ひんやりとみずみずしい口あたりが特徴的なお菓子です。さらに奥から洋酒の奥深い香りが立ち上り、飲み込んだ後も長い余韻を楽しめます。
このようなお菓子とあわせるなら、時間をかけてじっくりと抽出した、角のとれた味わいのアイスコーヒーがおすすめです。コーヒーのほのかな甘みやすっきりとしたのど越し、芳醇な香りが、『はまなし』の味わい、洋酒の魅力にさらなる広がりを与え、いっそう上質な体験を提供してくれます。
また同梱されているリーフレットには『はまなし』の味わい方のバリエーションとして、「メレンゲやクリームをかけてお好みの果物を添える」「凍らせて乳酸菌飲料に浮かべる」などおすすめのアレンジも書かれていますが、このようなコーヒーであれば、どのような個性も受け入れて溶け合えるので、安心して一緒にお楽しみいただけます。
『はまなし』のベストパートナーは『UCCゴールドスペシャル 水出しアイスコーヒー』
『はまなし』にぴったりのコーヒーは『UCCゴールドスペシャル 水出しアイスコーヒー』です。
豆の個性を最大限に引き出す単品焙煎を採用し、アイスコーヒーとしての魅力が引き立つように作られたコーヒー。バッグを水に浸してじっくり抽出することで、香りとコクがありつつも、すっきりまろやかな『はまなし』にぴったりのコーヒーができあがります。少し時間はかかりますが、浸けこむだけなのでとってもお手軽。就寝前に作っておけば朝にはおいしいコーヒーが飲めますよ。
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涼やかに、柔らかく、清らかに。富士山の白雪を目に浮かべて。
風鈴の音色が聴こえてきそうな涼やかさ。『はまなし』の透き通った淡い桜色の錦玉からは、富士山の四季が見えてくるよう。洋酒が入っているというのも、なんとなく富士山の奥深さを感じます。
暑い日に、あえて雪をいただいた白い富士山を思い浮かべ、涼しい気持ちになるのも一興かもしれません。
実は金多留満にはもうひとつこだわりがあります。まさに雪の色でもある「白」です。
白い装いは本来、祭りなどの神聖な機会に着用され、心身ともに清らかであることを示していると言われます。また人生の節目に必ずまとわれる色でもありますね。さらに金多留満は「白を感じとる心」も大切にしています。たしかに白を目にした時や身にまとうときの心は、自然と透き通っていくように思えます。
お客さまのさまざまな節目、大切な時間にお菓子という形でそっと寄り添い、心を清められたらという想いを乗せて、パッケージは白を基調とし、とくに『はまなし』をふくむ「富嶽菓撰」のセットでは白無垢をイメージして、柄、合わせ、帯、帯紐などを表現しているとのこと。
涼やかに、柔らかく、清らかな気持ちで味わうマリアージュ。祝い事など特別なことがなくても、これがあることで特別な時間になりそうです。せっかくなら、コーヒーバッグを入れる水にもちょっとこだわって、富士山の水を使ってみるのも良いかもしれませんね。
金多留満、富士山、亀、そして白。きっとよいこと、ありますよ。
ご紹介した山梨県の銘品「はまなし」は以下でお買い求めいただけます。
オンラインショップ
半澤 拓(はんざわ・たく)
2011年入社。UCCの研究施設イノベーションセンターにて研究開発業務に携わる。
2016年にコーヒーと食べ物の食べ合わせを分析する「フードマッチングシステム」を開発。コーヒーの味や香り、食べ合わせに関する研究報告やセミナーなど多方面で活躍。
UCCの「フードマッチングシステム」ほか、おいしい!を極める技術について興味のある方は、ぜひこちらもご覧ください。
▼コーヒーマリアージュについての記事はこちら
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