今回は、MAGAZINEスタッフが体験した、「くるくるカンカン」を使った焙煎方法やその魅力をご紹介!初心者でも手軽に始められますよ!
INDEX
「くるくるカンカン」とは?
「くるくるカンカン」は、コーヒー焙煎の名門・フジローヤルが提供する画期的な手廻し小型焙煎器です。
「この商品は社長の『コーヒー生豆を焙煎する過程から楽しんでもらいたい』という思いから生まれたもの」と教えてくれたのは、今回「くるくるカンカン」の体験取材に協力してくださった、フジローヤルの杉井さん。
開発のヒントになったのは、時の経つのも忘れて野山や川を駆け回って遊んでいた子供達の姿が書かれたアメリカの小説「トム・ソーヤーの冒険」なのだとか。「初めての体験に目を輝かせた彼らのように、何歳になってもワクワクする気持ちを忘れないでいたい。それは、コーヒーを作ることについても同じだ」と思われたのだそう。素敵ですね。
さっそく「くるくるカンカン」に挑戦!
杉井さんによれば「くるくるカンカンは、生豆と焙煎缶とスタンドをセットにして販売しています。これを購入していただくと、ガスコンロさえあれば、どこでも簡単に焙煎が始められますよ」とのこと。
なるほど。キッチンのコンロで焙煎できるんですね。
今回は、堅牢そうな黒いボディがカッコいいこちらのカセットコンロを使用しました。火の周りにぐるっと風防が施されているので、アウトドアでの使い勝手も良さそうです。(フジローヤルの通販サイトでは「くるくるカンカン」とこちらのカセットコンロがセットになったものも販売されています!)
まずはスタンドと焙煎缶のセッティングから
「くるくるカンカン」を開封し、組み立てていくところから体験させていただきます。
「くるくるカンカン」はエコを意識した梱包も特徴で、ビニール袋等は使わず、緩衝材も極力減らし、ダンボールのみで梱包できるように工夫されていました。こちらは「くるくるカンカン」のスタンドになるパーツですが、驚くほどコンパクトに収納されています!
組み立てる際、工具などは一切必要なし!杉井さんに教わりながらパーツを合わせていくと、5分ほどで焙煎缶をセットするスタンドの組み立てが完了しました。一見複雑そうに見えるのですが実に簡単です。
「くるくるカンカン」はその名の通り、缶を火のうえでくるくる回すことでコーヒー豆を焙煎する焙煎器。缶は二重構造になっており、火が直接あたる缶の内側に、生豆を入れたもうひとつの缶をセットし、2つの缶の間の熱気で焙煎するため、ムラになりにくい設計です。
また、内側の缶には金属製の羽をセットすることで、生豆がしっかり攪拌されます。シンプルな作りながら良く考えられていますよね!この羽も広げてポンとはめ込むだけ!
缶には錆防止用に食品用ワックスが施されているため、缶を空焼きしてワックスを飛ばす工程が必要です。最初の1回だけで良いので、長く愛用するためにしっかり行いましょう。
これで、器具の準備は完了です!
「くるくるカンカン」の焙煎に必要なもの
では、「くるくるカンカン」以外で、焙煎に必要なものを準備しましょう。
- コーヒーの生豆(くるくるカンカンにセットでついてきます)
- スプーン(熱くなりにくい木製のものなど)
- ステンレスのザル
- うちわ
なんとこれだけ!「くるくるカンカン」以外は、身近なものばかりですね。
火を使うため、お子さんと一緒にやる場合は革手袋などがあると安心だそうです!
焙煎する生豆をご紹介!
「くるくるカンカン」には、3つの生産国の生豆がついてきます。組み合わせによって6タイプあり、今回使用したのは「ブルーグリーン」という名前のセット。こちらは「ウォッシュドタイプ」、つまりコーヒーの実を生豆にする工程において「水洗式」で精製された生豆をセレクトしたものです。
缶を開けると「コロンビア ブーゲンビリア」「カメルーン レッドマンドリル」「グアテマラ レタナ」が入っていました。各国の生豆情報が書かれたカード付き。読むだけでワクワクしてきますね。
ちなみに生豆は紙箱にそのまま入っています。箱ごと缶詰めにするため、ビニール袋などを用いずとも鮮度が保たれるそう。その紙箱は、3種類が隙間なく詰められるような形にデザインされて缶に入っているわけですが、その缶が、そのまま焙煎用の缶になります。つまり「容器」だったものが、「器具」になるんですね!ここにも無駄を出さない工夫がされていて、感動してしまいました。
生豆はそれぞれ125gずつ。焙煎すると生豆の水分が減って、焙煎後には約100gのコーヒー豆ができあがります。1杯分10gとして約10杯分です。3種類ですから、家族や仲間と飲んでも十分な量ですね。
どれを焙煎するか悩みましたが、取材スタッフ協議の結果、あまり市場にない銘柄「カメルーン レッドマンドリル」を選んでみました。明るく華やかなフレーバーで、バランスいいクリアな味わいが特徴のとのこと。自分たちで焙煎することで、どんな風味に変化するのか楽しみです!
いよいよ!手廻し焙煎に挑戦!
では、いよいよ生豆をセットしていきます。
スタンドの脚をコンロの下の隙間に挿しこみ、焙煎缶がカセットコンロの上にくるように設置して、高さを調整します。高さの目安はコンロに当たらず回せる高さ。火に近い方が熱が逃げず、うまく焙煎ができるそうです。スタンドの脚は角度を変えられるので、キッチンのコンロを使う場合は広げ気味にしてセットすればOKです。
高さが決まったら、次に焙煎缶をスタンドにセットするのですが、これも実に簡単で、ワイヤー部分にカチっとはめるだけでOK!
前述の空焼きをしたのち、セットした内缶に生豆を入れていきます。
焙煎の過程が見られるのも自家焙煎の醍醐味
うまく焙煎するコツは、早すぎず、ゆっくりすぎず、一定のスピードでくるくると回し続けること。
回すのを止めると、一部の豆だけの焙煎が進み、仕上がりにムラが生じてしまいます。
15分くらいで焙煎は完了するので、このひとときはしっかりコーヒーに向き合いましょう。
ハンドルを持って、くるくるーーーっと。おぉ、もう楽しい・・・。取材スタッフ皆で、なるべく缶を回す手を止めないようにしながら交代し順番に焙煎していきます。
火にかけると、箱から出した時には薄い青緑色だった生豆が、うっすらとイエロー、そしてブラウンへと徐々に変化していきます。この過程でどんどん香ばしい香りが広がってきて・・・もはや完成が待ち遠しい・・・
「くるくるカンカン」は、缶の口からスプーンを差し入れて豆を抜き出せます。状態を確かめながら焙煎できるのもいいですね。
適度な火力と回転速度を保ちつつ、8分程で豆がパチパチと爆ぜる“1ハゼ”がきました。ここから焙煎が急激に進んでいくので、火力を少し落とします。“1ハゼ”が終息してきたあたりが浅炒りです。まだ飲むには少し早いくらいの色づきですね。
今回は焙煎過程も観察したいので、深炒りを目指して、このまま回し続けます。
しばらく回していると、ピチピチといった“2ハゼ”の合図が聞こえてきました!ここからは焦げやすくなるので、素早く回していきます。中炒りが好みの方は音が聞こえ始めたくらいで止めても良いのですが、深炒りにしたいのでそのまま回し続けます。
音が激しくなってきたところで段階で火を止め、止めた後もそのまま回し続け、音が止んだら深炒りの完成です。焙煎したコーヒー豆は火からおろしてもまだ熱を持っているので、すぐに冷まさないとさらに焙煎が進んでしまいます。ここからは手早さ、スピード勝負!
豆を缶からステンレスザルにあけるときには、熱いので豆に触れないよう気をつけて!
ステンレスざるにコーヒー豆をざっとあけ、うちわで煽いで冷まします。この時、チャフと呼ばれるコーヒーの薄皮が舞うので、この工程だけは屋外でやると良いかもしれません。
手で触れて、熱くないくらいまで冷ませれば完了、焙煎豆の完成です!
焙煎過程ごとのコーヒー豆を並べてみました
ザルの中が、最終的に完成した焙煎豆です。6つ並べたもののうち、上段左から右、そして下段左と真ん中が、焙煎過程がわかるようにと、数分間隔でスプーンで抜き出したもの。だんだんと色づいているのがわかりますよね。生豆がたった15分ほどで、ツヤツヤしたコーヒー豆になるのは感動的でした。
そして下段右の黒っぽいのは、焙煎ムラが出て少し焙煎が進みすぎてしまったのでザルの中からピックアップした豆。回すスピードがゆっくりすぎたり、火からあげるタイミングが遅かったりすると、ムラの原因になりやすいそうです。
初回とはいえ、悔しさもありますが「次はムラをなくしたい」「中深炒りを目指したい」など、自家焙煎に対するこだわりも芽生えてきました!
焙煎したてのコーヒーを飲んでみた!
焙煎したコーヒー豆は、本来数日経って落ち着かせてからの方が、成分を抽出しやすくなるのですが、せっかくの機会なので、焙煎したばかりのコーヒーをいただいてみました!豆を挽いている段階から、い~い香り。
さすが焙煎直後だけあって、お湯を注ぐと立派なモコモコが発生!フジローヤルの杉井さんが手慣れた手つきでドリップしてくださいました。
おいしい~~!仕上がりはだいぶ深炒りになりましたが、深炒り好きなスタッフもいて、みんな大満足。焙煎度合いが狙い通りでなくても、自らの手で炒ったコーヒーは愛おしく、よりおいしく感じてしまいます。
おうちでもアウトドアでも、焙煎を手軽に楽しもう!
普段、すでにこんがりと焙煎されたコーヒー豆を当たり前のように飲んでいましたが、自分たちの手で焙煎プロセスを体験してみることで、理解も深まり、コーヒーの世界が広がったように感じます。
焙煎と言うとハードルの高いイメージでしたが、この「くるくるカンカン」さえあれば本当に手軽に挑戦できるので、これからの季節、なにか新しいことをやってみたいという方におすすめです。
おうちで焙煎するのも良し、アウトドアシーンやキャンプで焙煎するのも良し。
きっと、どんな仕上がりでもいつもの数倍おいしいコーヒーが飲めると思いますよ!
杉井さん、ありがとうございました!
関連リンク
『くるくるカンカン』
2023年4月1日、フジローヤルから発売された新しい手廻し焙煎器。アウトドアで誰でも手軽にコーヒー豆を焙煎できる小型焙煎器は画期的と評判!動画で詳しい手順も解説されています。
→くるくるカンカン ブランドサイトはこちら
『フジローヤル』
株式会社富士珈機さんは1958年設立の老舗コーヒー焙煎機メーカー。高い技術力と品質管理を誇り、均一な焙煎を実現するための独自の技術が、国内外で高い評価を受けています。
→フジローヤル ブランドサイトはこちら
『UCCコーヒーアカデミー』焙煎セミナー
UCCコーヒーアカデミー「焙煎セミナー」は今回お邪魔した株式会社富士珈機さんのセミナールームをお借りして開催しています。「くるくるカンカン」ではなく、高性能な焙煎機を使ってのセミナーですが、定期的に開催しているので、興味のある方は参加してみてくださいね。
→UCCコーヒーアカデミーのサイトはこちら
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