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飛び出す蜜が笑顔をくれる『くるみ団子』(松栄堂)
今回ご紹介するのは、岩手県一関市にある「松栄堂」の『くるみ団子』です。「ひと口で」と聞いてはいましたが、噛んだ瞬間その理由がわかります。弾力のあるお餅から濃厚なくるみだれがピュンと飛び出すサプライズ!口の中がたちまち幸せでいっぱいになります。

松栄堂は1903年(明治36年)、藩政時代からの老舗街だった一関市地主町にて創業。創業者は小野寺主馬蔵氏で、始めは飴玉や味噌パンなどを中心にしたお店だったそうですが、やがて仙台で菓子修行をした大助氏が2代目として婿入りし、それを機に商品の幅が広がっていきました。
現在の店主は5代目にあたる宏眞(ひろまさ)さん。地域の人とおいしさをわかちあい、その喜びが遠くのお客さまにも届くようなお店とお菓子作りに励んでいます。
看板商品は、大正末期から昭和初期に生まれた「田むらの梅」、そして1988年(昭和63年)に発売された「ごま摺り団子」ですが、この「ごま摺り団子」の姉妹品として2024年12月に誕生したのが「くるみ団子」です。岩手だからこそ作れる良質な餅と、やはり地元で人気のくるみを合わせた味わい。食感の楽しさもSNSなどで話題になっているそうで、その輪はこれからも広がっていきそうです。

400年以上の歴史あり、岩手県南部の餅文化
すでに奈良時代の書物に神聖な食べ物として登場している餅は、今や日本全国で親しまれていますが、中でも岩手の人々にとっては日常生活に欠かせない食べ物だそうです。
「松栄堂」の地元でもある一関や平泉には「この日にお餅をつきましょう」という日が記された「もち暦」があるとのこと。この暦によると餅を食べる機会は年間なんと60回以上。季節の行事にはもちろん何かにつけて食卓に餅が並び、冠婚葬祭時には武家文化から生まれた儀礼食「餅本膳」を食する伝統も受け継がれています。
その始まりは400~450年ほど前。県南地域は比較的温暖で米が安定的に栽培されていたことに加え、この地を治めていた伊達藩の命により、毎月1日と15日に神仏に餅を供えて平安を祈るようになったそうです。
逆転の発想から生まれたヒット商品を、くるみの味で
それにしても、お餅の中からたれが飛び出るというアイデアはどうして生まれたのでしょう。実は1988年(昭和63年)に3代目主一さんと4代目眞利さんが新商品を作るにあたり、「摺りごまのたれを、団子の上に塗るのではなく、中にいれてみたら?」とひらめいたことがきっかけだそう。当時の世相をユーモラスに反映したその名も「ごま摺り団子」は大ヒット、数々の賞にも輝くことに。
餅の食感にもこだわりました。地元のうるち米を独自にブレンドし、蜜とのバランスをとりながら、ねばりや歯切れの良さを研究しつくしたのだとか。

その発想とこだわりを受け継いだ『くるみ団子』。一方で餅の色を、白い「ごま摺り団子」や同シリーズで薄緑色の「ずんだ団子」と並べても美しく個性が出るよう、淡いベージュ色に。またくるみ本来の味わいを活かすために、すりつぶす粒子の大きさにも工夫を重ねるなど、独自の魅力も持つ品に仕上げたのだそうです。
親しみやすい包装紙、冷凍状態で全国へ。
レトロ感のある包装紙からも食べる楽しさが伝わってきます。描かれているかわいい男の子は「ごま摺り団子」発売当初からのイラストで「ごま摺り坊主」と呼ばれているそうですよ。シリーズ感が演出できるように、そして新商品でも安心してお客さまに手にとっていただけるように、『くるみ団子』でも同じ絵を踏襲したのだとか。
冷凍で届きますが、4個ずつ四角く平らなトレイに入っているので、冷凍庫にしまいやすいのもうれしいポイントです。常温解凍で1、2時間が食べごろ。これならいつでもどこでも『くるみ団子』のおいしさを味わうことができますね。

【コーヒーマリアージュ】
『くるみ団子』には、甘い香りとともに、しっかりした満足感をくれるコーヒーを
ここからは、UCCのR&Dセンターで味わいに関するデータ分析の担当者が解説します!

それではコーヒーマリアージュ、してみましょう!
きめ細やかな生地の中には、くるみの香ばしい香りと甘味が濃縮されたような蜜がつまっています。ひと口噛んだ瞬間、じゅわっと広がる味わいはやみつきになりそう。そして食べ終わったあとも、蜜の名残をしばらく堪能したくなります。

そんな『くるみ団子』に合わせるなら、余韻に至るまでしっかりした満足感をくれるコーヒーがおすすめです。たれの香ばしさとコーヒーの香りが重なり、より上質な香りが鼻に抜けていきます。また口の中に残った甘味をコーヒーの苦味が包み込んで、次のひと口につなげてくれるでしょう。

また『くるみ団子』は手軽にひと口で食べられるお菓子なので、コーヒーも手間をかけずに味わえるタイプを選ぶことで、忙しいときでも一瞬にして気分転換ができますよ。
『くるみ団子』のベストパートナーは『UCC BLACK無糖 黒の余韻』
『くるみ団子』にぴったりの、ひと口の満足感がある飲みごたえをくれるコーヒーは『UCC BLACK無糖 黒の余韻』です。

『UCC BLACK無糖 黒の余韻』の特長は上質な苦みと深いコク。しかも香料は無添加。名前の通り、コーヒーの純粋な魅力を余韻まで楽しめます。口に入れてから食べ終わった後までのプロセスを楽しめる『くるみ団子』と合わせれば、手軽さと満足感の両方を叶えてくれるので、忙しいときの気分転換にもぴったりです。
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樹齢600年の名木にあやかって、時代とともに、たくましく。
一関市の川崎町には「三界の松」という有名な松があります。岩手県指定天然記念物にもなっているアカマツで、傘を広げたような形をしていることから「笠マツ」とも呼ばれます。樹齢は推定600年あまり。かつて伊達政宗も気に入り青葉城内に移植させたいほどだったという逸話も残っています。1号木は伐採されましたが、2号・3号の木は人々の手入れにより今も堂々とした姿を見せています。
「松栄堂」という名前はこの松に由来しています。長い歴史を生き抜いてきた名木にあやかり「激動の時代を乗り越え、地元地域と共に末永い繁栄を」という想いで名づけたそう。実際、松栄堂も戦争や多くの災害を乗り越えてきました。地元で初となる洋菓子の販売、人気漫画とのコラボレーションなど、時代に息づく工夫で人々に寄り添いつつ、老舗の変わらぬ心意気、岩手の文化を今に伝えています。
一方『UCC BLACK無糖 黒の余韻』も、開け閉めできるリキャップ缶という便利なスタイルを選びつつ、コーヒー本来の魅力を最大限に引き出すという点において妥協はありません。そこにはやはり創業時から荒波を超えてきたUCCの職人魂が貫かれているのです。
楽しく手軽そうに見えて、実は骨太なスピリットが支える『くるみ団子』と『UCC BLACK無糖 黒の余韻』のマリアージュ。へこたれそうなときに味わえば、口いっぱいに幸せが溢れるその瞬間、思いがけない強さも湧いてくるかもしれません。
ご紹介した岩手県の銘品『くるみ団子』は以下でお買い求めいただけます。
オンラインショップ

半澤 拓(はんざわ・たく)
2011年入社。UCCの研究施設イノベーションセンターにて研究開発業務に携わる。
2016年にコーヒーと食べ物の食べ合わせを分析する「フードマッチングシステム」を開発。コーヒーの味や香り、食べ合わせに関する研究報告やセミナーなど多方面で活躍。
UCCの「フードマッチングシステム」ほか、おいしい!を極める技術について興味のある方は、ぜひこちらもご覧ください。
▼コーヒーマリアージュについての記事はこちら
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