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「Try!Coffee Cooking!今回は隠し味じゃない、カレー!
先月スタートしたこの企画、早くも反響をいただき嬉しい限りです。
試してみた方、お味はいかがでしたか?
<ちなみに前回の記事はこちら↓>
さてさて、ではこの勢いで第2弾行ってみましょう!!
今回も「Try!」という掛け声をかけるほどのことではないくらい、めちゃくちゃお手軽なレシピです。
「カレー」といえば…?
タイトルを見て「カレーにコーヒー?えーー、それってフツー!珍しくなくな~い?」と脳内ツッコミを入れた方もきっと多いことでしょう。
カレーが国民食になっているニッポンには、ココアパウダー、チョコレート、オイスターソース、味噌などなど、カレーにコクを出すために隠し味として紹介されている素材は山ほどあり、中でもコーヒー、特にインスタントコーヒーはカレーの隠し味として定番中の定番でもあるので、そんなツッコミを入れたくなるのも無理からぬこと、よーくわかります。
ですが今回はカレー。そしてコーヒーは、カレーを作る工程で加えるのではなく、食べる前にかけます。そう、いわば“追いコーヒー”のススメです。
今回も、UCCグループで『上島珈琲店』等のメニュー開発を担当している食の専門家、中村さん(中村さんの詳しいプロフィールはページ下で!)に教えてもらって紹介してまいりましょう!
“追いコーヒー”は濃い目に淹れる!
作る手順としては、カレーの方が先だと思いますが、ここではカレーのレシピまではご紹介しませんので、お好みのカレーをご用意ください。最近ではレトルトカレーのラインナップも充実してますので、もちろん、一から作らず、レトルトを利用しても!
では、カレーとごはんは準備できたとして、“追いコーヒー”用のコーヒーを淹れるポイントをご紹介します。コーヒーは後がけのソースのように使いたいので、普通に飲むよりも濃いめに淹れていきます。
コーヒー液の分量(1人前よりやや多め)
- あれば焙煎深めのコーヒー粉 20g
- お湯 100ml
おすすめ!「クレバードリッパー」を使う
今回の“追いコーヒー”用のコーヒー液を作るのにおすすめしたい器具は、こちらのクレバードリッパー。
一見、普通のペーパードリッパーのように見えますが、コーヒーの粉をお湯にじっくり浸して抽出するので、長めに置くことで濃いめのコーヒー液が作りやすい器具です。
付きっきりでお湯を注ぐ必要が無いのも、料理に使う時には嬉しいポイント。浸している間にカレーをセットすることもできますしね。また、最初からサーバーの上へセットすることでペーパードリップと同じような淹れ方もできるので、ひとつ持っていると便利な器具でもあります。
今回は、少し深めに焙煎したコーヒーをちょっと細かめに挽き、上記の分量通り、20gのコーヒー粉に対して100mlのお湯を注いでから、スプーンなどでかき混ぜてコーヒー粉とお湯をしっかりなじませ5分程度おいて抽出しました。
<クレバーとは?使い方などもこちらで詳しく紹介しています↓>
コツ有り!ペーパードリップを使う
もちろん、ペーパードリップでも作れます。
ただ、ペーパードリップは、注いだお湯をコーヒーの粉に通過させながら抽出するため、実は濃さをコントロールをするのが難しい器具でもあります。
特に上記の分量で淹れる場合、100mlは想像以上にすぐに注ぎ終わってしまうので、濃いめのコーヒー液を淹れるコツとして、以下をご紹介しておきます。
すべてやらねばいけないということではなく、試せそうなコツを実践しながら、濃いめのコーヒー液を作ってみてください。
:コーヒーの粉の量を増やし、お湯を減らす :コーヒーミルがあれば細かめに挽く :少し焙煎度の深めのコーヒーを使う :いつもより少しゆっくりお湯を注いでみる
ちなみに濃いめに淹れた“追いコーヒー”用のコーヒー液がこちら。
カレーに添えるためにピッチャーに移してみましたが、そのまま飲むとかなり濃厚な味わいです。
また、抽出しやすい分量で紹介しましたが、1人分のカレーに“追いコーヒー”するためのコーヒー液としては、100mlでは多いくらい。
なので中村さん曰く、「コーヒーが残った時はそのまま置いておくと劣化してしまうので、ミルクで割ってカフェオレにしてから冷蔵庫で冷やしておくと良いですよ!」とのこと!カレーの後に飲むアイスカフェオレまで作れてしまうわけですね。ナイスアドバイス、いただきました!
いざ!カレーに“追いコーヒー”!
さて、カレーを盛り付け、淹れたコーヒー液をセッティングしてみました。
じゃーーん!
今回中村さんが用意してくれたのは、スパイスから作ったかなり本格的なカレーです(さすがプロ・・・)。さらにごはんは雑穀米、彩り良く添えられた付け合わせは、トマトのアチャールとピーマンのチャトニ!いやもう、食べる前からすでにおいしそう!!
では、“追いコーヒー”の有る無しでの味の違いを比較するために、まずはコーヒー液をかけずにひとくち。うん、鼻に抜けるスパイスがたまらないーーーーー。これだけでも絶品です!
これにさらにカレーとか、かける必要無くない!?と、パクパク食べ進みそうになってしまったMAGAZINEスタッフですが、ぐっと堪え、中村さんを信じてかけてみましたよ、“追いコーヒー”!
スタッフの試食レポ&コツ
実食!…その感想
コーヒー液のかかったカレー。実は口にしてみるまで、想像がつきそうでつかなかったのですが、食べたらわかりました。カレーの複雑味が数段アップします!
家でカレーを作る時に、数社のメーカーのルーを混ぜて使うと良いとか、違うブランドのルーを合わせて使うと美味しくなる、なんて言いますよね。あれは、カレーの味に深みを出すためだと聞いたことがありますが、“追いコーヒー”をしただけで、それが叶えられてしまったと言ったら良いんでしょうか。
なら、「カレーを作る工程でいれるのとなにが違うの?」と思うかもしれませんが、あの場合はあくまで「隠し味」。普通、コーヒーの風味はほぼわからなくなっていると思います。
“追いコーヒー”は、濃く抽出しているので、苦みが少し邪魔するかも?と思いましたが、それはまったく気にならず、カレーの香りや風味も感じつつ、スパイスの味をさらに際立たせてくれた感じ。コーヒー、グッジョブです。
また、通常ドリップしてコーヒーを飲んでいる人が、料理のためだけにインスタントコーヒーを買うのも不経済。この食べ方なら、いつものコーヒーをソースのようにかけるプロセスも相まって、ちょっと楽しさも加わるのでは?
他のタイプのカレーでも試してみました!
ちなみに、中村さんとMAGAZINEスタッフで、いくつかタイプ別のカレーでも試食をしてみました。それこそ世の中には星の数ほどいろんな味のカレーがあるので、ざっくりとした分類、かつあくまで主観ですが、その感想をご紹介ししておきますね。
欧風カレーに追いコーヒー
ずばり、コクが増します。
例えばパッケージに惹かれて買ったもののもう少し深いタイプが良かったなーとか、野菜を入れすぎてちょっと薄い味になってしまったかも、なんて時に“追いコーヒー”してみるといいかもしれません。
エスニック系カレーに追いコーヒー
私たちが食べたのはカルダモンの香りが強いタイプでしたが、やはり味の複雑味がアップしました。ついついコーヒーをかけすぎてしまうくらい、カルダモンとコーヒーの相性の良さが際立っていました。
いわゆる日本的なカレーに追いコーヒー
ちょっと表現が難しいのですが・・・欧風でもエスニックでもなく、ほっとするようなおうちのカレー。こちらにもコーヒーはマッチしました。コーヒーの苦味がほかのタイプに比べると少し強く感じられたので、深みや苦みが増して、大人向けのカレー感が強まるような気がしました。
作る時のコツ、ポイント
濃いめのコーヒー液を作るコツは前述の通りですが、カレーにかけるときは、冷めたコーヒーではなく、カレーの温度に合わせて、淹れたてのコーヒーを使うこと!料理の手順を考えつつ、そこはしっかりと守ってみてくださいね!
教えてくれたのは、レシピ開発のプロフェッショナル!
MAGAZINEでも「上島珈琲店を訪ねて」という連載が始まりましたが、UCCグループが運営する『上島珈琲店』のフードレシピの考案をしているのがこちらの中村さん。
取扱い店舗は限られていますが「上島珈琲店のビーフカレー」というメニューには、独自の濃厚ネルドリップコーヒーが入っていて深みのある味になっています。そのほかにも、コーヒーを使って、味わいや魅力をより引き上げているフードメニューが、実は色々とあるのですが、それらもこの中村さんが仕掛け人。
もし取り扱っている店舗に来店される機会があったら、ぜひオーダーしてみてくださいね。
→ 上島珈琲店ブランドサイトへ(上島珈琲店のビーフカレー)
これからも毎月ひとつ(の予定で)、ご家庭でも応用しやすい“コーヒーを料理に使うアイディア”をご紹介していきます。どうぞお楽しみに!
ユーシーシーフードシステムズ株式会社 営業本部 店舗サポート部 商品開発担当 中村 勉(なかむら つとむ) ユーシーシーフードシステムズ株式会社が運営する外食店「上島珈琲店」「UCCカフェプラザ」「CAFFERA」「MELLOW BROWN COFFEE」の商品企画・開発を担当。 また、グループ会社の業務店向けのプロジェクトでは、プライベートブランドの開発などにも携わっている。
■ ユーシーシーフードシステムズ株式会社 公式サイト
└「上島珈琲店」
└「UCCカフェプラザ」
└「CAFFERA(カフェラ)」
└「MELLOW BROWN COFFEE(メロウブラウンコーヒー)」
■中村さんが携わる商品も購入できる業務用食材のネット通販はこちら!
FOODS FRIDGES(フーヅフリッジ)
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