福島県「香木実」×「職人の珈琲 まろやか味のマイルドブレンド」コーヒーの、おいしい恋活 vol.21 | コーヒーと、暮らそう。 UCC COFFEE MAGAZINE

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福島県「香木実」×「職人の珈琲 まろやか味のマイルドブレンド」
コーヒーの、おいしい恋活 vol.21

日本各地の銘菓や特産品の魅力を、相性ぴったりのコーヒーとともにご紹介する「コーヒーの、おいしい恋活」。vol.21となる今回は福島県へ。会津の名産、鬼クルミが贈る香ばしいマリアージュです。

クルミが奏でる秋の足音。『香木実』(会津 長門屋)

今回ご紹介するのは福島県「会津 長門屋」の『香木実(かぐのきのみ)』。一見、トリュフチョコレートのようですが、食べてみると黒糖をまとった繊細な甘さの餡。中には香ばしい鬼クルミ。日本の秋の訪れを感じる一品です。

「会津 長門屋」の創業は江戸時代。初代の長平氏は、もともと造り酒屋を営んでいましたが、藩主の松平容敬(かたたか)公から「庶民のためのお菓子を」との命を受け、1848年(嘉永元年)に菓子屋を創業しました。
身分の高い人だけが食べられる「上菓子」ではなく、多くの人が親しめる「会津駄菓子」です。それから175年、長門屋は、原点である駄菓子から会席用のお菓子まで、多彩な商品でくらしに寄り添い続けています。

そんな長門屋のお菓子に欠かせないのは、会津の大自然とその恵み。豊かな山々、寒暖差、磐梯山の伏流水に育まれた「鬼クルミ」もそのひとつです。『香木実』はこの「鬼クルミ」をお菓子にしたいという想いから、30年ほど前に生まれました。

『香木実』の名は、「古事記」「日本書紀」の物語…お菓子の祖と言われる「多遅摩毛理/田道間守命(たじまもりのみこと)」が不老不死をもたらす「非時香果(ときじくのかぐのこのみ)」を求めて旅をしたという話に由来しているのだそう。

2015年には「世界にも通用する究極のお土産グランプリ」(復興庁主催)でゴールドセレクション賞を受賞、それ以降も「G7伊勢志摩サミット」のおもてなし商品、「こちら秘書室接待の手土産(ぐるなび)」特選、ふくしまベストデザインなどに選ばれ、全国の人々に愛されるようになりました。

最高級の味わい、縄文時代からあった「鬼クルミ」

『香木実』の中にあるクルミを噛みしめてみると、渋みがほとんどなく、深い甘みがあることに気づくでしょう。まさにそれが、和クルミの中でも最高級と言われる「鬼クルミ」の魅力です。
表面の模様が鬼の顔に似ていることから「鬼クルミ」と呼ばれますが、味はまろやかで優しいんですね。

縄文時代にはもう日本に自生していたという鬼クルミですが、その実はいま日本の市場にはほとんど流通していません。実をつけるまでに7~8年かかることに加えて殻がとても固く、中身を傷つけずに取りだすには、手で割るしかないのだとか。しかも割ればすぐに酸化が始まり、風味が落ちてしまうそう。そして割る技法を持っている人も年々少なくなっています。
『香木実』は、そんな希少で扱いの難しい鬼クルミを、その日に使う数だけ割り、丁寧に煎るところから作られています。

クルミを包むのは、付ききりで練り上げる特上餡

『香木実』の餡にも手間がかかっています。火を入れてからじっくり練りあげるまで、職人さんは付きっきり。その日の天候や湿度、温度によっても状態が微妙に違い、目を離した隙に変化してしまうこともあるからです。
そうしてできた餡を、今度はひとつずつ手でまとめていきます。『香木実』は、クルミを割るところから、まるめて黒糖をまぶすまで、すべて手作業で作られているのです。

こだわりの箱や包みで、贈りものにもふさわしく

お菓子の魅力は「食べるまでのワクワク感」にもありますね。奉書紙をはずして包装紙を開き、木箱を開け、和紙の包みを開き、ついに餡の中のクルミに出会う…『香木実』はそんな楽しみも味わわせてくれます。
奉書紙は今でこそ印刷ですが、かつては版木を彫って一枚一枚刷っていたとのこと。木箱に使われているのは、木目が美しく縁起も良いとされるモミの木。そして「長」の焼印は、職人さんがひとつひとつ丁寧に手作りした証だそうです。

「クルミ」の名は「呉の国から来た」ことに由来しているそうですが、 人々は「幾久しく美しく」という意味の「久留美」という字を当て、縁起物として大切にしてきました。そのクルミを大切に包んで届けられる『香木実』。贈り物にもぴったりです。

※木箱は17個入りのみ

【コーヒーマリアージュ】
香木実』には、香ばしいナッツの香りが感じられるコーヒーを

ここからは、UCCのR&Dセンターで味わいに関するデータ分析の担当者が解説します!

それではコーヒーマリアージュ、してみましょう!
『香木実』は、黒糖がまぶされた自家製餡の奥ゆかしい甘みと、クルミのクリーミーな旨みが感じられるお菓子です。

このようなお菓子には、酸味や苦味のバランスがとれた中炒りのコーヒーがおすすめです。餡もクルミも、コクがありながらも甘すぎず、繊細な味わいなので、苦みの強いコーヒーを合わせるよりも、まろやかなコーヒーを選ぶほうが、お互いが優しく引き立て合う組み合わせになるでしょう。

焦がした糖や煎ったナッツのような香りが感じられるコーヒーであれば、なお理想的です。コーヒーの個性を表現するときには「フルーティー」「スパイシー」など、さまざまな表現が用いられますが、「ナッツのような」もよく使われます。
たとえばローストアーモンドのような香りを持つコーヒーなら、『香木実』の鬼クルミの風味と重なり合い、より香ばしさのある余韻を楽しめますよ。

香木実』のベストパートナーは『職人の珈琲 まろやか味のマイルドブレンド

『香木実』にぴったりの、香ばしいナッツのような香りを持つコーヒーは『職人の珈琲 まろやか味のマイルドブレンド』です。
「香り」と「コク」を最大限に引き出したブレンド、バランスのよい味わい。誰よりもコーヒーを愛し、常に新しいおいしさを追い求めてきた職人たちが、技術と心を込めてつくりあげたコーヒーです。『香木実』と合わせれば、香ばしさが溶け合い豊かな余韻が広がるでしょう。

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職人の心意気を秘めて、くらしに寄り添うマリアージュ

長門屋の店内では、江戸時代からある会津駄菓子や、明治・大正時代に流行った可愛い菓子パンが、今も人々を楽しませています。また伝統を現代に蘇らせる「伝統菓子のリデザインシリーズ」も高い評価を得ており、5年ほど前からは、鬼クルミを扱う技法や食文化を支援する取り組みが始まりました。

ここまでしっかりと昔と今をつなぐのは、易しいことではありません。その心意気を支えているのは、2011年の東日本大震災の体験です。「ここで商売を続けてよいのか」と悩んでいたとき、前に進むきっかけになったのは、お客さまからの「長門屋さんのお菓子を食べるとふるさとを思い出す。どうかやめずに頑張ってください」という言葉だったそうです。

この地で歴史を重ねることは、お客さまの「思い出」や「ふるさと」を残していくことでもある…そう気づいてここで生きる覚悟を決め、昔と今をつなぐお菓子を作り続けることにしたのです。

『香木実』にもそんな想いが秘められています。太古からある希少な素材から手間をかけて作られていますが、「どうだ」と威張った感じはありません。ひと口でほっこりとさせてくれる、素朴で飾らない優しさ。それは長門屋の人々に寄り添い続けようとする姿勢から生まれたものなのでしょうね。

『職人の珈琲』もまた、職人たちの心と技が詰まっていながらも、気さくにくらしに寄り添うコーヒーです。粉だけではなくワンドリップもあるので、忙しさの合間に『香木実』とともに『まろやか味のマイルドブレンド』を味わってみてはいかがでしょうか。実の香ばしさの中から、昔から変わらない秋の足音が聞こえてきますよ。

ご紹介した 福島県の銘品「香木実」は以下でお買い求めいただけます。
 (※木箱は17個入りのみ) 
オンラインショップ

半澤 拓(はんざわ・たく)
2011年入社。UCCの研究施設イノベーションセンターにて研究開発業務に携わる。
2016年にコーヒーと食べ物の食べ合わせを分析する「フードマッチングシステム」を開発。コーヒーの味や香り、食べ合わせに関する研究報告やセミナーなど多方面で活躍。

UCCの「フードマッチングシステム」ほか、おいしい!を極める技術について興味のある方は、ぜひこちらもご覧ください。

▼コーヒーマリアージュについての記事はこちら


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