第一弾では、「リキッドコーヒーで仕上げるスパイシー欧風トマトカレー」をご紹介しました。
そして第二弾となる今回は、8種類のスパイスが織りなす刺激的な香りと、コーヒーが出会って生まれる奥深い味わいの新感覚スパイスカレー。なんと、コーヒー粉を炒めてしまうという、ちょっと驚きのレシピです!
INDEX
Try!Coffee Cooking!
お店の味わいをお家で再現。「コーヒー粉を加える8種類スパイスの夏野菜カレー」
「スパイスカレーって、香りはいいけれど味がぼやけやすい…」
そう感じたことはありませんか?実は私も以前挑戦したときに、その壁にぶつかりました。
塩味は足りているのに、なぜか“味の芯”が感じられない──。
そんな疑問に答えてくれたのが、この連載ではもうお馴染み、UCCグループで『上島珈琲店』などのメニュー開発を手がける食のプロ・中村さんです。
「スパイスの魅力は香り。コツさえ分かれば、とっても簡単に美味しく作れますよ!今回は粉のコーヒーを加えてみましょうか。」
確かにコーヒーが味に深みを加えてくれるのは、前回の「リキッドコーヒーで仕上げるスパイシー欧風トマトカレー」でも証明済み。
でも、コーヒー粉を一緒に炒めることで、8種類ものスパイスが織りなす本格的な香りや味わいに、ちょっとした深みと香ばしさがプラスされるなんて。これなら、自宅でもスパイスカレーの奥行きある味を楽しめそう。俄然、試してみたくなってきました!
家庭のカレーとは思えない香り豊かな一皿が手軽に!
本格的ながら、使う8種類のスパイスはいつものスーパーで手に入るものばかり。エスニックの専門店で見るような特別な素材や道具も、長時間の煮込みも不要です。今回もポイントさえ押さえれば、平日の夕食でも気軽に失敗なく作れます。
そのポイントとは、「ホールのスパイスを弱火でじっくり油に香りを移す」こと。
シナモン、カルダモン、クローブ、クミンといった香りの主役を焦がさないように温めると、本格的な香りが立ちのぼります。今回は、そこへコーヒーの粉も加えていきます。
さらに、スパイスの香りを引き立てつつ夏でもさっぱり食べられる、「爽やかな香りで食欲アップ!レモンライス」のレシピも合わせてご紹介します。手順としては、スパイスカレーを作る前に、先にレモンライスを炊いておくのがおすすめ。
では、さっそく作っていきましょう!
「爽やかな香りで食欲アップ!レモンライス」の材料(2合分)
- 米 2合
- ターメリック パウダー 小さじ1/4
- レモンピール 1個分(仕上げ用)
- レモン果汁 1個分(半分は炊飯時、半分は仕上げ用に使用)
「爽やかな香りで食欲アップ!レモンライス」の作り方
- お米を研いで炊飯釜に入れ、ターメリックとレモン果汁(半分の量)を加えます。水は通常の分量を注ぎ、全体がむらなく混ざるようによくかき混ぜてから、約10分ほど浸水させます。
- 通常通り炊飯します。※この間にスパイスカレーの調理を進めましょう。
- 炊き上がったら、残りのレモン果汁を加え、しゃもじで切るように混ぜます(お米をつぶさないよう注意)。
- 器に盛りつけ、仕上げにレモンピールをふりかければ完成です!

レモンの皮を削って仕上げに飾る用のレモンピールを作り、そのあと果汁を絞れば、レモンを余すことなく活用できます。削っているときには、爽やかな香りがふわりと広がり、キッチンに夏らしい風が吹き込むようです。

ご飯を炊くときにレモン果汁の半量を加え、炊き上がりに残りの半量を加えると、味わいだけでなく香りも一層引き立ちます。カレーと一緒に食べるのが楽しみです!
「コーヒー粉と炒める!8種類スパイスの夏野菜カレー」材料(4皿分)
- 玉ねぎ 1/2個
- おろしにんにく 大さじ1/2
- おろししょうが 大さじ1/2
- ダイスカットトマト缶 100g
- 鶏もも肉 400g
- 油 大さじ3
- 水 200ml
ホールスパイス - シナモン 1本
- カルダモン 10粒
- クローブ 6粒
- クミンシード 小さじ1
パウダー状スパイス - クミンパウダー 大さじ1
- コリアンダー 大さじ1
- カイエンヌペッパー 小さじ1/4(辛さはお好みで加減)
- ターメリック 小さじ1
- ブラックペッパー 小さじ1
- 塩 小さじ1
- コーヒー 小さじ2
今回使うのは「UCC ゴールドスペシャル 炒り豆 リッチブレンド 250g(豆)」を挽いた粉
※今回は豆を挽いて使用しましたが、すでに挽いてあるコーヒー粉でもOKです - お好みの夏野菜 適量
※今回はパプリカ赤/黄、ズッキーニを使用しました
「コーヒー粉と炒める!8種類スパイスの夏野菜カレー」作り方
- 下準備として、玉ねぎは薄切りに、鶏もも肉は一口大にカットします。
シナモンは筒状から縦に割り開き、カルダモンは麺棒などで軽く潰しておきましょう。 - 鍋に油を入れ弱火にかけ、シナモン・カルダモン・クローブを入れて焦がさないようにじっくりと油に香りを移します。最後にクミンシードを加えます。
- にんにく・しょうがを加えて炒め、香りが立ったらシナモンを取り出します。玉ねぎを加えてスパイスとなじませ、塩ひとつまみと差し水(50mlを1回)を加え、水分が飛び玉ねぎがしんなりし、飴色になるまで炒めます。
- トマト缶を加えて軽く炒め、鶏もも肉を入れて色が変わるまで炒めます。
- 火を止め、コーヒー粉・塩・パウダースパイスをすべて加えて全体になじませ、再び火にかけて炒めます。
- さらに水を加えて3分煮込みます。
- 別のフライパンで夏野菜を焼き、塩をふっておきます。
- 焼いた夏野菜をカレーに加えてひと煮立ちさせたら完成です!

今回使用するスパイスはこちら!どれもスーパーで手に入る、身近なものばかりです。初心者にとっては少しドキドキするラインナップかもしれませんが、手順さえわかれば意外と簡単。ぜひ臆せずトライしてみてください!

ちょっとしたひと手間で、ホールスパイスの香りはぐっと引き立ちます。硬いカルダモンは、このように麺棒などで軽く潰しておきましょう。潰した瞬間、甘く爽やかな香りがふわりと広がります!

「スパイスは炒めるというよりも、油に香りを移すことが大事」と中村さん。そのため、焦がさないようにじっくりと熱するのがコツです。加熱していると、香ばしく食欲をそそる香りがふわりと立ちのぼってきます。

クミンは細かく、他のホールスパイスと比べると焦げやすいので、後から入れるのがポイントだと教えていただきました!

玉ねぎを加えると、スパイスが鍋底に沈みやすくなります。焦げつきを防ぐため、しっかり混ぜながら炒めましょう。

ダイスカットトマト、鶏肉を加えしっかりと炒めたら、一度火を止めてパウダースパイスを投入!
ホールスパイスですでに豊かな香りが立っていましたが、ここにパウダースパイスを加えると、一気にスパイシーな香りが広がります。まずしっかりとなじませるようにしてから、再度火にかけ焦がさないように注意しながら、余熱でじんわりスパイスの風味を引き出していくのがポイント。食材にもスパイスがしっかりと馴染み、出来上がりがますます楽しみになります。


ここで忘れてはいけないのが、「UCC ゴールドスペシャル 炒り豆 リッチブレンド 250g(豆)」!
パウダースパイスのように扱って調理するだけ。「えっ、こんな使い方があったの!?」という、新しい発見にワクワクします。どんな味にしあがるのー⁉︎

夏野菜を加えることで、彩りも栄養も豊かなカレーに仕上がります。別のフライパンで焼くと、きれいな焼き目がついて、香ばしさもアップ。焼きあがったら、仕上げにカレーの鍋へ入れてひと煮立ち。野菜の食感とスパイスの香りが重なり合って、味わいに深みが生まれます。

盛り付けたら、最初に仕込んでおいたレモンピールをレモンライスにぱらりとトッピング。スパイシーな香りとレモンの爽やかな香りが交わって、ふわっと立ちのぼる香りに食欲がそそられます。早く食べたい!
完成!8種類スパイスの夏野菜カレー!

夏野菜の彩りが見た目にも鮮やかな一皿が完成しました!立ち昇るスパイスの香りが、たまりません。さらに、レモンライスの色と香りも、エスニックな気分を盛り上げてくれます。
でも、スパイスの種類に対して、使ったコーヒー粉はたった小さじ2杯だけ。はたして、今回もコーヒーがいい仕事をしてくれているのでしょうか?とにかく……実食でその実力を確かめます!ま、待ちきれない!
スタッフの試食レポ

実食!…その感想
カレーをひと口食べた瞬間、まず広がるのは、8種類のスパイスが織りなす複雑で華やかな香り。
そのあとから、じんわりと感じられるのが、コーヒーが加えるほんのりとした香ばしさと奥行き。味にやさしく“輪郭”を与えてくれるような印象です。
いつものスパイスカレーにコーヒーをほんの少し加えるだけで、味わいが少しだけ変わる。そのちょっとした違いに、スタッフからも「なるほど、これはコーヒーの効果かも」と思わず声が上がりました。
レモンライスの爽やかさも、ひと口ごとにカレーの奥行きのある味わいと心地よく響き合い、美味しさの余韻が続きます。これは絶対レモンライスと一緒に味わうのが、おすすめです!
みんなのスプーンを持つ手が止まらず、あっという間に鍋は空に。中村さんも、「おうちで作れるスパイスカレーとしては十分すぎる出来」と頷きます。「今度は具材を変えてアレンジしてみたい!」そんな声も上がる、大満足の試食会となりました。
今回教えてもらった「コーヒー粉を加える8種類スパイスの夏野菜カレー」と前回の「リキッドコーヒーで仕上げるスパイシー欧風トマトカレー」、この2つのローテーションで、この夏のおうちカレーが充実することは間違いなし!
コーヒー好き、カレー好きのお友達にも、ぜひレシピを教えてあげてくださいね。

<特別編 「リキッドコーヒーで仕上げるスパイシー欧風トマトカレー」記事はこちら↓>
中村さん、今回も美味しい一皿をありがとうございました!
ぜひ、また、目からウロコのコーヒーレシピを教えてくださーーーい!!
教えてくれたのは、レシピ開発のプロフェッショナル!
MAGAZINEでも「上島珈琲店を訪ねて」というシリーズを連載していますが、UCCグループが運営する『上島珈琲店』のフードレシピの考案をしているのがこちらの中村さん。
取扱い店舗は限られていますが「上島珈琲店のビーフカレー」というメニューには、独自の濃厚ネルドリップコーヒーが入っていて深みのある味になっています。そのほかにも、コーヒーを使って、味わいや魅力をより引き上げているフードメニューが、実は色々とあるのですが、それらもこの中村さんが仕掛け人。
もし取り扱っている店舗に来店される機会があったら、ぜひオーダーしてみてくださいね。
→ 上島珈琲店ブランドサイトへ(上島珈琲店のビーフカレー)

ユーシーシーフードシステムズ株式会社 営業本部 店舗サポート部 商品開発担当 中村 勉(なかむら つとむ) ユーシーシーフードシステムズ株式会社が運営する外食店「上島珈琲店」「UCCカフェプラザ」「CAFFERA」「MELLOW BROWN COFFEE」の商品企画・開発を担当。 また、グループ会社の業務店向けのプロジェクトでは、プライベートブランドの開発などにも携わっている。
■ ユーシーシーフードシステムズ株式会社 公式サイト
└「上島珈琲店」
└「UCCカフェプラザ」
└「CAFFERA(カフェラ)」
└「MELLOW BROWN COFFEE(メロウブラウンコーヒー)」
■中村さんが携わる商品も購入できる業務用食材のネット通販はこちら!
FOODS FRIDGES(フーヅフリッジ)
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