抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)の脱臭効果がすごい!教えて、コーヒーアカデミー! | コーヒーと、暮らそう。 UCC COFFEE MAGAZINE

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抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)の脱臭効果がすごい!教えて、コーヒーアカデミー!

ドリップしたあとのコーヒーの抽出かすは、消臭アイテムとしても優秀なんです。イヤな臭いに発揮される消臭効果と、コーヒー抽出かすを使った消臭アイテムの簡単な作り方を解説します。

捨ててしまうのはもったいない!?抽出後のコーヒー粉の再利用法!

コーヒーの粉をドリップした後に残る「抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)」を再利用できるって知っていますか?抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)には脱臭効果があるため、密閉空間でのイヤなニオイを消してくれます。

今回は暮らしに役立つ、抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)の活用法を紹介します。

UCCの飲料工場の抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)を再利用

UCCの工場でも、抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)を有効活用する取り組みを行っています。
UCC群馬工場では飲料製品を製造しているため、抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)が残ります。この一部は肥料化され、県内の野菜農家の栽培に再利用されています。

また、UCCグループの名刺に使われている紙にも抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)が再利用されているのを知っていますか?名刺の左下に「環境保護のため抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)と麻袋の再生紙を使用しています」と記載がありますが、紙自体に、それらしき粒々のようなものがすきこまれています。もし手に取ることがあったら、見てみてくださいね。

抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)が臭いを取るメカニズム

抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)が、どのように働いて脱臭効果を発揮するのか、メカニズムを解説します。

コーヒーの細かい穴が臭いを吸収

抽出かすを顕微鏡で見てみると、無数の細かい部屋のような穴がある多孔質の構造になっています。この穴が臭いを物理的に吸収することが、UCCの研究でわかっています。ちなみに活性炭や竹炭、脱臭剤などの脱臭効果も、同じメカニズムによるものです。

コーヒーのもつ3つの要素で、納得の脱臭効果

抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)の脱臭効果を、さらにくわしく解説してみます。
一般的にイヤな臭いとされる成分は、尿にも含まれているアンモニア。コーヒーの抽出かすは3つの働きで、この成分を吸収し空気中のイヤな臭いを消します。

1つめは、先ほど説明した「無数の細かな穴」でアンモニアを捕まえる働き。2つめは、抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)に含まれる水分がアンモニアを溶解する働き。3つめは、臭いを吸着して中和する働きです。

これらの要素がうまく働きあうことで、脱臭効果が発揮されるというわけです。

たとえばアンモニアの吸収率は、活性炭の5倍の効果!

活性炭は脱臭剤として使われるおなじみの素材ですが、UCCの研究によると、抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)のほうがアンモニアの吸収率が高いことがわかりました。

21%の水分を含んだ状態の抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)と、7%の水分率の活性炭で、アンモニアの吸収率を比べてみたところ、抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)のほうが活性炭よりも約5倍も吸収していたのです。脱臭剤に負けない効果があるなら再利用しない手はありませんよね。

詳しくはこちらもご覧ください!
UCCの研究活動:コーヒー抽出かすの活用方法

おむつの消臭にもぴったり!こんな場所の臭いに使いたい

では、抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)を有効活用できる場所はどこでしょう?基本は臭いが気になるところならどこでもOKです。イチオシはおむつ入れ!フタの裏に貼り付けておくだけで、こもった臭いが気にならなくなりますよ。

ほかには、靴箱やトイレ、車内、灰皿、冷蔵庫などにも。

毎日出る抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)を上手に再利用

毎日愛飲しているコーヒーラバーなら、生ごみへの利用がオススメ!生ごみを捨てるとき、ごみ袋を閉じる前にさっと抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)をまいてみましょう。それだけで気になる臭いに効果がありますよ。特に梅雨から夏にかけて、生ごみの臭いが気になる時期に活躍するアイデアです。

脱臭剤をつくってみよう

イヤな臭いを消してくれる脱臭剤を、抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)でつくってみましょう!方法はカンタン。ドリップ後すぐに使ったり、乾燥させたりするだけの工程なので、思い立ったらすぐにチャレンジできますよ。

濡れたままつかう

まずはトイレの臭い消し用。抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)の水気を切って、平たい小皿に入れたら自宅のトイレに置くだけ。1~2日を目安に交換してください。
ただし、室内が高温になる場合は、カビが生える可能性があるため注意が必要です。

乾かしておしゃれにつくる消臭剤

次に、乾燥した抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)を使う方法です。
十分に乾燥させたら、目の細かい布袋に入れます。袋の口をひもなどでしっかり結んでできあがり。靴箱や冷蔵庫に入れておきましょう。

お茶パックに詰めてもOK。開口部をくるんと折り返すだけで楽ちんです。
ただし、抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)に水分が残っているとカビが生える場合があるので、しっかり乾燥させましょう。効果を感じられなくなったら替えどきです。

カンタン!手間いらずのこんな方法も

こちらは、もっと簡単に作れるのでは??というアイディア集です。

●ペーパーフィルターのまま
使用後に水を切ったら、そのまま部屋につり下げて乾かしてお手軽消臭剤の完成。乾かしている間の香りも楽しめそう。

●ワンドリップコーヒーを使って
ドリップした後、上の開口部をホチキスやお気に入りのマスキングテープでふさぎ、乾かして完成。

●ドリップポッドのカプセルも!
UCCドリップポッドはご存じですか?一杯分ずつカプセルに入っているので、ドリップした後は、抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)が手に触れることなく捨てられる便利な形状になっています。この使用後のカプセルをよーく乾かしてから顔を描いてみたら、ちょっと可愛い!お子様と一緒に作っても楽しい工作時間になりそう!

UCC DRIP POD

飲んだあとも使ってほしい

脱臭の力を知らなければ、捨ててしまっていた抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)。コーヒーをおいしく飲んだ後も再利用してみてくださいね。

UCCグループの抽出後のコーヒー粉(コーヒーグラウンズ/抽出かす)の活用方法は「UCCのサステナビリティ」でも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
UCCチャレンジ | UCCのサステナビリティ

今回おしえてくれたのは・・・

香月麻里 Mari Katsuki
UCCコーヒー博物館 学芸員
コーヒー鑑定士

 96年にUCCコーヒー博物館・学芸員職に就く。98年日本人女性3人目のコーヒー鑑定士(クラシフィカドール)となる。2007年からUCCコーヒーアカデミー専任講師としてコーヒー作法~フードペアリングの授業を担当。 
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