今回、UCCの「珈琲探究」がフルリニューアル。豆の産地の個性を伝えるブレンドや新型ドリッパーに込められた開発陣の思いとはーー。
INDEX
「飲み飽きないブレンド」をどうつくるか──小柴篤志
「UCC 珈琲探究」は、コーヒーの本質である“産地による味わいの違い”を、毎日のくらしの中で楽しんでいただきたい、という思いから生まれたブランドです。

今回のリニューアルでは、ブルーマウンテン、モカ、コロンビア、マンデリンという4種類のブレンドをラインアップ。それぞれ、中米、アフリカ、南米、東南アジアと、世界の主要な産地を大陸ごとに網羅し、豆の個性を引き立てています。
また、パッケージデザインにもこだわりました。各ブレンドにはその産地を象徴する風景やモチーフを描き、開ける前から「世界の多彩なコーヒーに出会っている」気分を味わえる仕立てになっています。

シングルオリジンではなく、あえてブレンドコーヒーにし、味わいづくりにこだわったのも特徴のひとつです。ストレートに豆の個性を楽しむシングルに比べて、ブレンドで産地ごとの特徴を引き出しながら、毎日飲んでも飽きないような味わいになっています。
自分のお気に入りの一杯を見つける楽しさはもちろん、産地ごとの個性を飲み比べて発見していただけるのが新しい「UCC 珈琲探究」の魅力だと考えています。
3年かけて開発した新ドリッパーが叶える“安定した美味しさ”──平川有皐
「UCC 珈琲探究」のワンドリップには、今回のリニューアルで新たに開発したドリッパーを採用しました。従来製品に対するお客さまの声を分析したうえで、3年の歳月をかけて、誰でも安定して美味しく淹れられる形を追求してきました。

新しいドリッパーは、上部を切り取るタイプではなく、“引っ張るだけで開けられる”仕様に変更。持ち手には丸穴を設けることで、直感的に操作できるようにしました。さらにフックを4カ所に増やし、その角度を微調整することで従来のものより安定性が高まるとともに、95mmまでの大きなマグカップにも対応できるようになっています。実際に多くのカップを購入して検証し、幅広いシーンで使いやすい設計に仕上げました。

実はこうした細かな工夫が一杯のコーヒーの味わいにも直結します。
従来よりもお湯を注ぐ口を広くすることでお湯が全体に行き渡りやすくなり、蒸らしや抽出が均一になるんです。珈琲本来のよりリッチな味わいを引き出せるようになりました。

最終的には消費者調査でも高い評価をいただいて、製品化が決まりました。「誰でも簡単に、美味しくコーヒーを淹れることができる」という思いを込めた新ドリッパーです。
正解のない挑戦。デザインと味覚のせめぎ合いが生んだ新しいかたち
実は同期入社の小柴と平川。
パッケージを担当した小柴は、デザイナーと何度も議論を重ねながら「産地の空気感をどうすれば伝えられるか」を探り続けました。

おしゃれに見えるだけじゃダメだと思って……。見た瞬間にその土地の情景が浮かぶような表現を目指し、色味やモチーフの細部まで調整を繰り返しました。また、手に取ったときに上質な豆のクオリティーが伝わるようにしたかったので、容器のフィルムも上品な、マットな質感にこだわりました。
一方、ワンドリップの設計を担当した平川は「使いやすさ」の追及に悩んだと言います。
開けやすくすると破れやすくなり、逆に安全性をみて強くなるようにすると今度は開封時に飛び散ってしまう。ユーザーにとって心地よい使用感をどう実現するか。細かな仕様変更を何度も繰り返しました。

また、産地名を掲げる以上「その名にふさわしい味わい」を提供することも大きな責任を感じていました。私は以前、原料輸入部で豆の品質検査もしていたので、焙煎度合いやブレンドのバランスを変えながら、期待を裏切らない味わいを目指して調整を繰り返しました。
まったく新しい形状のドリッパーだったため、さまざまなトライアンドエラーがあったからこそ、今の「UCC 珈琲探究」にたどり着けたのだと思います。

毎日の一杯に、ちょっとした贅沢と発見を
リニューアルした「UCC 珈琲探究」を、まずは気軽に飲み比べてみてほしいと2人は語ります。

「味わいもブラッシュアップしていますので、あらためて産地ごとの違いを感じていただきたいです。個人的には、しっかりとしたコクが感じられる“コロンビア”と“マンデリン”が好みです。“ブルーマウンテン”は品質の高さとその味わいから、「コーヒーの王様」とも呼ばれるコーヒーなので、ぜひ一度は飲んでみていただきたいですね」(小柴)
「新しいドリッパーは、ペーパードリップの感覚で美味しく淹れられるように工夫しました。コーヒーをもっと気軽に、でもこだわって楽しみたい方にぜひ手にとっていただきたいです。ひとりでゆっくり味わう時間にも寄り添ってくれる一杯になると思います」(平川)
“産地の個性を旅するように味わう”ことができる豆のラインナップと、“安定したおいしさ”を叶えるワンドリップ。新しい「UCC 珈琲探究」は、日々のコーヒータイムに小さな発見と贅沢を添えてくれる存在になりそうです。
未来に向けてコーヒーの“探究”は続く

「今回のリニューアルはゴールではなく、むしろスタートだと思っています。コーヒーはまだまだ可能性に満ちた飲み物ですし、世界中の豆や新しい技術との出会いから、さらに面白い提案をしていきたいです」(小柴)
「私自身も、日々コーヒーの奥深さに驚かされています。ドリッパーのように小さな工夫でも、味わいは大きく変わります。これからも“どうすればもっとおいしくできるか”を考え続け、毎日のコーヒータイムを少し特別なものにしていけたらと思います」(平川)

産地の個性をどう引き出すか。毎日の一杯をどうおいしくするか。その問いを繰り返す限り、UCCクリエイターズの探究は終わりません。UCCのコーヒーの探究の旅はこれからも進化を続けていきます。
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心に残る、最高のコーヒーは?

子供の頃、実家で畑作業をした後に家族で飲んだアイスカフェオレ。ミルクたっぷりの甘くてほろ苦いコーヒーでした。火照った体に染みるあの味を、今でも鮮明に覚えています。

大学生の時に、バイト先の和菓子屋さんで、休憩時間に飲んだブラックコーヒー。それまで「ブラックコーヒーは苦くて飲めない」というイメージだったのですが、甘酒まんじゅうやアップルパイと飲んだときに「コクがあって、すごくおいしいな」って。
愛用のコーヒーグッズは

(小柴/写真左)
沖縄旅行で買った陶器のマグカップ。「娘が生まれて、はじめて家族旅行をした時の思い出の品です。仕事が忙しいときでも、心の余白を取り戻してくれる存在ですね」
(平川/写真右)
入社が決まったときに友人がプレゼントしてくれたマグカップ。「私がマリメッコ好きなので、買ってくれたんです。“UCC 職人の珈琲 ミルクに最適 PET900ml”と豆乳を割って飲むのが毎朝のルーティーンです」
UCC上島珈琲株式会社 マーケティング本部 嗜好品マーケティング部 嗜好品プランニングチーム
小柴 篤志(こしば あつし)
2017年入社。神奈川や千葉で家庭用製品の営業を経験し、2022年より現職。主にレギュラーコーヒーのブランド開発を担当。今回の「珈琲探究」リニューアルでは、全体のブランディングおよび商品ラインアップ設計、パッケージデザインを担った。
(部署名・役職は取材当時の情報です)
UCC上島珈琲株式会社 マーケティング本部 嗜好品マーケティング部 嗜好品開発チーム
平川 有皐(ひらかわ ありさ)
2017年入社。製品パッケージや味覚設計などの製品開発を担当。今回の「珈琲探究」リニューアルでは、味覚設計および新ドリッパーの開発を手がけた。
(部署名・役職は取材当時の情報です)
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