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前回のおさらい
みなさんこんにちは、ハルです!
前回は、フレンチプレスでおいしいコーヒーを淹れよう、ということで、初めてフレンチプレスでコーヒーを淹れてみました。金属フィルターの目の粗さも新鮮で、深みのある味わいに大満足♪ ペーパードリップとフレンチプレス、日替わりで淹れ方を変えて楽しんでいます。
ところで、フレンチプレスを買いに行った時に気になった器具があって。
これ!
ペーパードリッパーかと思ったらちょっと違うの。天の声さんに聞いてみると、これはクレバーという器具なんだそうです。浸漬法(しんしほう)と透過法(とうかほう)のいいとこ取りをしたような器具、とのこと。そんなん、気になるじゃないですか…。
今日はクレバーでの抽出を試してみたいと思います。
クレバーってどんな器具?
(天)ハルさん、クレバーの正式名称は、クレバーコーヒードリッパー(clever coffee dripper)。ハンドドリップほどはスキルが必要ないし、ペーパーで漉すので微粉も残らない。丁寧に淹れるのもめんどくさい、ぶきっちょの人には救世主のような…その名の通り賢い(クレバーな)器具なんです!
(ハル)おぉ、クレバーってそのまま賢いって意味だった…!スキルが必要ないってそれは嬉しいですね。昔からあった器具ですか?
(天)いいえ、生まれたのは比較的最近なんですよ。出身は台湾。アジアのコーヒー器具は最近発展が目覚ましいですが、これもそのひとつです。
(天)パーツは、蓋と本体に分かれていて、サイズはS(1〜2杯用)とL(1〜3杯用)の2種類があるんですよ。こちらはSサイズですね。
(ハル)えっこれがSサイズ。結構大きく感じますね。
特徴的な、シリコンバルブがついた底面
(ハル)持ってみると、底面が…カチャカチャ音がしますね。二重になっている?あ、なんかゴムのバルブみたいなものがついている!
(天)はい、シリコンバルブです。普通にテーブルに置いてある時はこの弁が閉じている状態で、これがカップの上などに乗せると、開いた状態になります。
閉じている状態の時にコーヒーにお湯を注いで浸して、時間が経ったらカップに乗せて弁を解放し、一気に抽出するのがクレバーの抽出方法です。
(ハル)なーるーほーどー。一気に注いじゃうのか。お湯を入れた分がそのまま出てくるから、Sサイズでもそれなりの大きさが必要ってことですね。
クレバーは浸漬法
(天)そして前回フレンチプレスでお話ししましたけど、これはお湯に浸して抽出するタイプ、淹れ方としては「浸漬法」になります。
(ハル)コーヒーの中にお湯を溜めて抽出するなら、確かにテクニックとかあまり必要なさそう。蒸らしとかも必要ないんですか?
(天)基本的にはお湯と粉をなじませてあげたら、混ぜる必要もなくそのままでOK。濾過する時にバキューム式に引っ張られることで味も出やすくなるんです。
細口ポットもいらないし、誰でも味がブレずに淹れられるから、ビギナーでも使いやすいと思いますよ。ハルさん、試してみますか?
だーっと注がれる様子に感動!クレバーで淹れてみよう
もちろんです!クレバー試してみますともっ。
1.コーヒーをセット
まずはフィルターをセットします。クレバーの紙フィルターは台形のやつ。そしてこの器具はSサイズなんですけど、フィルターの1〜2人用だと小さすぎて、2〜4人用がピッタリなんですよね。コーヒーの粉はいつもの量(160mlに対してだいたい10gのコーヒーの粉)で。挽き具合は一般的に売られている中細挽きでOK…と。
2.お湯を注いで2分待つ
ここがクレバーの嬉しいポイント!ハンドドリップほどは気を遣わないでも大丈夫。湯沸かしポットから直に注いじゃいます。蒸らしの時間も気にしないでいいけれど、お湯と粉がしっかりなじむようにお湯を注ぎます。
(天)ここでお湯と粉をなじませるために攪拌する場合もありますが、あまり混ぜすぎてもえぐみが出る場合があるので、基本的には何もしなくても大丈夫。もし牛乳や蜂蜜を入れるなど、濃い目にこっくり楽しみたい時には、蒸らしたり、撹拌をしたり、お湯に浸す時間を長めにするなど、調整してみてくださいね。
(ハル)もしちょっとお湯になじんでないところがあったら、スプーンでちょいちょいってなじませてあげればいいんですね。蒸らしのテクニックがいらないっていうの解放感ある〜。そして、2分待ちます。
(天)抽出している間に他のことができるのがまた嬉しいですよね。3つクレバーを並べて、違う種類のコーヒーを一気に抽出する、なんてこともできてしまうんですよ。
(ハル)確かに、抽出中に手が空いてるの新鮮。
3.カップの上に乗せて抽出
2分経ったら、クレバーを持ち上げてカップに乗せる…と!!
うわあああ!じゃーっとコーヒー液がカップの中に流れます!これはすごい〜ちょっと快感です。
(天)ふふふ、びっくりしますよね。
そしてハルさん、ちょっと蓋を開けて粉の様子をみてみてください。抽出が終わった後の粉の壁が、均一になっていますよね。分厚い壁にはならないけれど、ハンドドリップの時みたいな微妙な水圧の偏りも出にくい。
これは機械的にお湯が落ちていくからなのですが、均一に粉に圧力がかかるということは、味の偏りも出にくいということで誰が淹れても同じような味になるんです。
クレバーは分解してお手入れもできます
(天)実はクレバードリッパーは、分解してお手入れすることもできるんです。
ちなみに底面の取り外しと取り付けはちょっとコツが必要ですからこちらも一度やってみましょう。
分解する時の方法
(ハル)指でシリコンバルブを内側から下に向かって押し込む…ぐぐっと、ちょっと力がいりますね。上から下に向けて圧をかけたら、底の部分の取り外しができました。
取り付け方
取り付ける時はちょっと注意が必要。
取り外したパーツにいくつかある小さな突起と、本体の凹み部分を合わせるようにしてパチンとはめ込みます。こちらはそれほど力はいりません。
シリコンバルブは交換が可能です
(天)またお湯を止めるシリコンバルブは長く使っていると劣化します。そんな時は取り外して交換しましょう。
(ハル)これですね!外せました。取り替えられるのは嬉しいですね〜
次回のハルのコーヒーは
(ハル)クレバーを使ってみるとドリップ手間要らずで癖になっちゃいそうですね。これって濃く淹れたい時は調節できるってことでしたけど、例えば時間を2分じゃなくて4分とかにすればでいいですか?
(天)はい、4分試してみてください。カフェオレにする時なんかはコーヒーは濃い方がおいしいですよね、お好みで調整してみてください。
(ハル)カフェオレ!実は最近おいしいクロワッサンのお店を見つけちゃって…おいしいカフェオレを飲みたいと思ってたところだったんです。
(天)あら、そうしたら次回はおいしいカフェオレを淹れるのに挑戦しましょうか。ハルさんはカフェオレは淹れたことありますか?次回までに一度試してみてくださいね。
(ハル)わかりました!やってみます。
ということで、次回は「おいしいカフェオレをつくりたい!」。
フランスの人の一般的な朝ご飯はカフェオレとクロワッサンらしいですよ…(本当かな)。わたしもカフェオレで優雅&おしゃれなモーニングしてみたいな。次回のハルのコーヒーもお楽しみに。
今回の天の声
UCCコーヒー博物館 学芸員
コーヒー鑑定士
香月麻里
96年にUCCコーヒー博物館・学芸員職に就く。98年日本人女性3人目のコーヒー鑑定士(クラシフィカドール)となる。2007年からUCCコーヒーアカデミー専任講師としてコーヒー作法~フードペアリングの授業を担当。
▼前回の『ハルのコーヒー』はこちら!
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