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年間280本を見る映画ライターが厳選!マグカップ片手に観たい「コーヒー」が登場する映画

2019.05.17
マグカップ片手に映画を観ながら、自宅でゆっくりと休日を過ごす——。くつろぎタイムのお供として相性抜群の、「コーヒー×映画」。今回は、年間280本の映画を観る映画ライターが厳選した「コーヒーがキーとなるような作品」8本を、ご紹介します。

注)公開年月は日本におけるものです。

『ハドソン・ホーク』

公開:1991年9月 監督:マイケル・レーマン監督 主演:ブルース・ウィリス(共同原案)

レオナルド・ダ・ヴィンチが残した黄金製造機を巡るアクション・コメディ映画、『ハドソン・ホーク』。10年の刑期を終えて出所した「怪盗ハドソン・ホーク」ことエディ・ホーキンス(ブルース・ウィリス)は、盗み稼業から足を洗おうとしていたものの、ニュージャージーのマフィアやCIAから美術品を盗み出すよう脅迫され、盗みの仕事を引き受けてしまい……。

ハドソン・ホークはカプチーノが大好物な怪盗ですが、この作品では、カプチーノを注文すると必ず邪魔が入り、飲むことができないという一連の流れがデフォルト。その光景はユーモラスで、毎回楽しいシーンです。

カプチーノで、一息つきたい。まさに、今回のテーマにぴったりなシチュエーションですが、『ハドソン・ホーク』でブルース・ウィリスがカプチーノを飲めるのは、たったの1回だけ。その至福のひとときが観られるのは、どのシーンでしょうか? ぜひ、注目してみてください。

 

『マイ・ブルーベリー・ナイツ』

公開:2008年3月 監督:ウォン・カーウァイ監督 主演:ノラ・ジョーンズ

恋人の心変わりで失恋したエリザベス(ノラ・ジョーンズ)は、元彼の家の前にあるカフェに通うようになります。そして、そこで出会った、毎晩ブルーベリーパイを出してくれるカフェのオーナー(ジュード・ロウ)と話していくうちにエリザベスの心はなぐさめられていきますが、どうしても終わった恋を引きずってしまう、エリザベス——。

この映画では、ヒロインをなぐさめるシーンに、ブルーベリーパイとコーヒーが出てきます。甘いものとビターなものは、鉄板の組み合わせ。さらに、相手(ジュード・ロウ)がひたすら自分の話を聞いてくれるイケメンとなれば……いうことなし!「夜のカフェ」というシチュエーションが、すてきな雰囲気をさらに彩ります。

人生で新しいことを始めるとき、一息ついて、自分を見つめ直す時間も場合によっては、必要です。この映画におけるひと時の休息は、失恋と失恋をなぐさめてくれるブルーベリーパイとコーヒーの存在。失恋の苦味がコーヒー、恋愛特有の甘酸っぱさがブルーベリーパイに見立てられている部分にも、注目しましょう。

 

『ヒート』

公開:1996年5月 監督:マイケル・マン 主演:ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ

ニール・マッコーリー(ロバート・デ・ニーロ)率いる強盗団は、現金輸送車から麻薬カルテルの無記名証券を奪います。一方、ロサンゼルス市警のヴィンセント・ハナ警部補(アル・パチーノ)はわずかな手掛かりから強盗団の一人を割り出し、追跡——。

ロバート・デ・ニーロとアル・パチーノという二大スターが共演するシーンで二人が飲むのは、アルコールではなく、コーヒー。犯罪映画で男同士、しかもライバル同士が語り合うシチュエーションであれば酒が定番なのですが、『ヒート』はコーヒーを飲みながら語り合います。とても渋いシーンです。

当時、二大スターの共演がとても話題になった、当作。その共演シーンをバーで撮影しても絵になったはずですが、撮影で使われたのは、いかにもアメリカのファミリーレストラン……といったお店でした。

相容れない仕事を生業としている2人なので最後は戦う場面になるのですが、殺伐とした空間ではなく、お互いがリラックスしていて、長年の友人と語らうような雰囲気のシーンです。互いのリスペクトが垣間見える、重要な一コマといえるでしょう。

 

『最高の人生の見つけ方』

公開:2008年5月 監督:ロブ・ライナー 主演:モーガン・フリーマン、ジャック・ニコルソン

仕事に人生を捧げてきた大富豪エドワード・コール(ジャック・ニコルソン)と、家族のために地道に働いてきたカーター・チェンバーズ(モーガン・フリーマン)。入院先の病室で知り合った余命6カ月の2人は、「やりたいことをやりつくそう」と決意し、病院を抜け出して、旅に出ます。

エドワードが病院でも旅先でも持ち歩いて飲んでいるのが、コピ・ルアク。物語の終盤では、カーターがコピ・ルアクがどういうコーヒーかをわざと説明するシーンがあり、感動的なシーンにも関わらず、くすっと笑ってしまうシチュエーションも。

ちなみに、ご存知の方も多いかもしれませんが、コピ・ルアクとはインドネシアの高級コーヒーのこと。原料の取り方が変わっているのが特徴で、コーヒーチェリーをまずジャコウネコに食べさせ、ジャコウネコのフンとして出てくる未消化の豆を洗浄したコーヒーです。

 

『マイティ・ソー』

公開:2011年7月 監督:ケネス・ブラナー 主演:クリス・ヘムズワース、ナタリー・ポートマン

神の国「アスガルド」のマイティ・ソー(クリス・ヘムズワース)は、その傲慢さから、父・オーディン(アンソニー・ホプキンス)の怒りを買い、武器・ムジョルニアを取り上げられ、地球に追放されてしまいます。天から落ちてきたソーと出会ったジェーン・フォスター(ナタリー・ポートマン)は、彼がアスガルドに帰る方法が見つかるまで、彼の面倒を見ることに。しかし、ソーを狙って次々と刺客が地球に送り込まれ……。

ソーがコーヒーを飲むシーン——飲んだ後に笑顔で写真撮影に応じる——は、なかなかコミカル。「宇宙人もコーヒーを飲むのか」「地球に追放されたのに、落ち着いているな」など、いろいろ、ツッコミたくなります。

アメコミは、基本的に危機的状況やヒーロー活動の場面が多く、あまりのんびりとコーヒーを飲むようなシーンは映りません。ヒーローでも普通の生活があって当然と思われるかもしれませんが、ソーは地球人ですらない。「このようなマーベル映画でもコーヒー飲むシーンがあるんだ」という純然たる驚きを感じました。

 

『ベイビー・ドライバー』

公開:2017年8月 監督:エドガー・ライト 主演:アンセル・エルゴート、リリー・ジェームズ

天才的なドライブセンスで犯罪者を逃す、ベイビー(アンセル・エルゴート)。子どもの頃の事故で耳鳴りに悩まされている彼は、音楽を聞くことで気を紛らわせ、運転に集中します。ある日、仕事終わりに出会った女性デボラ(リリー・ジェームズ)に一目惚れし、この仕事から足をあらうことを決めるものの……。

天才ドライバー・ベイビーとデボラが出会うのが、ダイナーで朝食とコーヒーを取っているシーン。ヒロインのデボラはレストランのウェイトレスとして、ベイビーにコーヒーを持っていきます。

映画では、出会いのシーンにコーヒーが出てくることもしばしば(ただしデートではないので、コーヒーを楽しんでいるのはベイビーだけ)。ちなみに、ベイビーの仕事の打ち合わせシーンにも、コーヒーが登場します。テイクアウト用のコーヒーに書かれている「BABY」の文字にもご注目ください。

 

『プラダを着た悪魔』

公開:2006年11月 監督:デヴィッド・フランケル 主演:アン・ハサウェイ、メリル・ストリープ

おしゃれに無関心なジャーナリスト志望のアンドレア・サックス(アン・ハサウェイ)は、ニューヨークのファッション誌でカリスマ編集長を務めるミランダ・プリーストリー(メリル・ストリープ)のアシスタントとして働くことになります。アンドレアはミランダの理不尽な要求に振り回されながらも、ファッションの面白さに目覚めていき……。

ミランダの要求の一つが、「朝、コーヒーを買ってくる」。しかも、ミランダが好む淹れ方じゃないと、飲んでもらえません。ややもすると、「上司のコーヒーの好みを覚えるのも、部下の仕事なのか……」と思ってしまいますが、「理不尽な上司の要求」がユーモアを交えて描かれているため、“くすり”としてしまうシーンです。

 

『ウォーリアー』

公開:2015年9月 監督:ギャヴィン・オコナー 主演:ジョエル・エガートン、トム・ハーディ

アルコール中毒の父親から逃れて母と暮らしていたトミー・コンロン(トム・ハーディ)は、「スパルタ」と呼ばれる新興の格闘技イベントに出場するため、14年ぶりにプロボクサーだった父親の元を訪れます。一方、娘の医療費がかさみ家が差し押さえられる寸前のトミーの兄、ブレンダン・コンロン(ジョエル・エガートン)も、賞金を稼ぐために、スパルタに出場することを決意……。

トミーが父親と再会したとき、父親はすでに酒を止めており、「俺たちの再会はコーヒーだ」と言います。その後、父親が注文するものは、酒を断った意志からか、なぜかコーヒーばかり。そんな父親に、トミーは違和感を覚えます。

映画の中盤、何があってもコーヒーしか飲まず、酒絶ちしていた父親がついに酒を飲んでしまうシーンがあります。その瞬間を見てしまった、トミー。そこには、とても悲しい人間模様があったのでした。

 

コーヒー×映画で、くつろぎの時間を楽しもう

映画の中でおいしそうにコーヒーを飲むシーンがあると、ついコーヒーを飲みたくなってしまうもの。今回取り上げた映画はどれも家庭で観られる作品ばかりなので、ぜひコーヒーを片手に、観賞してみてください。コーヒーが出てくる映画やコーヒーをテーマにした映画はたくさんあるので、そういった作品を探すのも、面白いかもしれません。

 



■ ライター情報


寒上雪風(さえがみ・ゆきかぜ)

過去、専門紙を転々とし、念願かなって、映画ライターに。現在は有名・無名を問わず、俳優さんや監督さんにインタビューする毎日。映画に出てくるレプリカグッズを収集中。 Twitter :https://twitter.com/yukikaze1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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