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コーヒーでプロポーズ!?エチオピアのコーヒー文化

2019.05.20
コーヒーの原産国として知られるエチオピアには、豊かなコーヒーカルチャーが育まれています。コーヒーがお祝いの席に欠かせないものになっていたり、仲間と一緒に嗜んだり。今回は、連綿と受け継がれてきた、エチオピアのコーヒー文化についてご紹介します。

「モカ」とは、いわゆるエチオピアコーヒーのこと

エチオピアのコーヒーは飲んだことはありますか?あまりピンとこないかもしれませんが、「モカ」と言えば日本人にも馴染みがありますよね。最近では生産国名の「エチオピア」として店頭に並んでいることもありますが、かつて、対岸の国イエメンのモカ港で船積みされていたことから、港の名前をとって「モカ」と呼ばれるようになりました。

 

 

ちなみに「イエメン」産のコーヒーも「モカ」と呼ばれます。少々古い歌ですが『コーヒールンバ』に登場する「モカ・マタリ」はイエメン産。2つの国で同名を使っているのは、他の生産国にないパターンです。

 

 

仲間と一緒に楽しむのがエチオピアスタイル


エチオピアでは、コーヒーは一人で飲むというよりも、仲間と一緒に楽しむもの。エチオピアには古くから、「カリオモン」と呼ばれる伝統的なコーヒーセレモニーがあり、「カリ」とは“コーヒーの葉”、「オモン」は“一緒に” と訳され、「コーヒーを一緒に飲む仲間」という意味なのだそうです。

 

また、100にも及ぶ言語があるエチオピアでは、コーヒーは「ティカ tika」「ジア gia」など、地域や部族によって幾通りもの呼び名を持ちます。そんなローカルな愛され方からも伺えるように、コーヒーはエチオピアの地に深く根付いています。

 

 

人生の節目にも欠かせない!コーヒーでプロポーズも

エチオピアでは、冠婚葬祭をはじめ、人生の節目ごとにコーヒーが登場します。西南部のある部族は、なんとコーヒーを使ってプロポーズをする文化があったのだとか!

 

世界でも珍しいコーヒーでのプロポーズとは?

若い二人を結びつけようとする青年の父親が、夜のうちに相手の母親宅へコーヒー生豆(なままめ)を黙って置いてくることが“プロポーズ”の証。翌朝、母親が「これは誰が持ってきたコーヒーか」と尋ねると、その問いを持ちわびた若者が「私です」と現れ、結婚の交渉がはじまります。

 

まずは、娘の母親がその豆でコーヒーをいれ、家族で味わいます。ちなみにエチオピアでは、古来からの一般的な飲み方として、コーヒーに “塩”を入れていただきます。

 

次に娘の父親が、青年の人柄や財力を確かめます。青年が部族の財産であるウシを十分に持っていないと判断した場合には、「さっき飲んだコーヒーは水だった」という断り文句を伝え、この求婚は破談に。もし、コーヒーであると認めれば、結婚が承諾されたということになり、コーヒーはたちまち、おめでたい祝いの一杯に。

 

ちなみに「喫茶」という言葉には“お茶を飲む”という意味のほかに、縁組みをとりきめる“結納”という意味があると漢和辞典に記されています。お茶の木は一度植えると移植ができないことから、婚約を交わした者同士が一生添い遂げるようにとの願いが込められているのだそうです。

 

 

コーヒーの文化や考え方が違うからこそ面白い

コーヒーの生豆をプロポーズに用いることは、現在のエチオピア全土の慣習ではありません。けれど、自然環境や信仰による複雑なコーヒー文化を、時代とともに変化させながら、エチオピアの人々は人生のあらゆる場面において、コーヒーと共に暮らしているのです。

 

 

ところ変われば、コーヒーの飲み方も考え方も違っていて当然。そんな「ちがい」を知って楽しみつつ、コーヒーを育む大地に生きる彼らと、私たち日本人の距離感をほんの少し縮めてみましょう。今まで感じたことのない新たな美味しさを味わえるようになるかもしれません。

 

 

 

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