大分県「百寿ひとひら」×「上島珈琲店シリーズ 上島珈琲店ブレンド」コーヒーの、おいしい恋活 vol.13 | コーヒーと、暮らそう。 UCC COFFEE MAGAZINE

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大分県「百寿ひとひら」×「上島珈琲店シリーズ 上島珈琲店ブレンド」
コーヒーの、おいしい恋活 vol.13

日本各地の銘菓や特産品と、相性のよいコーヒーとのマリアージュを楽しむ「コーヒーの、おいしい恋活」。vol.13を迎える今回は大分県へ。今年一年、豊かに時を重ねて行かれますように。そんな願いをこめてお届けするマリアージュです。

生姜の香りが後を引く『百寿ひとひら』(後藤製菓)

今回ご紹介するのは大分県「後藤製菓」の『百寿ひとひら』。臼杵(うすき)市の伝統的な銘菓「臼杵煎餅」をアレンジしたお菓子です。口に近づけただけで生姜のとても良い香り。心地よい歯ごたえで食べやすく、ピリッとした風味とほのかな甘さは、どこか懐かしさを感じます。後味もスッと爽やかで、つい「もうひとひら⋯」と手を伸ばしてしまいそう。

「後藤製菓」の創業は、1919年(大正8年)。今も新町店として残る小さな店舗で飴屋として商いを始め、やがて臼杵煎餅の製造を始めました。
臼杵煎餅の起源は江戸時代にさかのぼります。臼杵藩主、稲葉領主が江戸参勤交代の道中で食糧にしていたとのこと。当時の主原料は米、麦、粟、ヒエでしたが、後に小麦粉となり、土地の名産である生姜も加わって、いつしか臼杵ではどの家庭にもあるほど親しまれるお菓子となったのです。

でも時代とともに求められるものは変化していきます。後藤製菓は2019年に創業100周年を迎えるにあたり、5代目である後藤亮馬社長のもと、新ブランド「IKUSU ATIO(イクス・アティオ)」を立ち上げました。逆から読めば「OITA USUKI(大分臼杵)」。
100年の節目を新たなスタートとして「守るために、変わる」を掲げたのです。

『百寿ひとひら』はこのブランドから生まれました。その名前には「今までの100年、これからの100年も変わらずに、1枚1枚丁寧に手がけていく」という想いが込められています。臼杵煎餅の伝統的な製法、有機生姜と甜菜糖の豊かな風味はそのままに、誰もが負担なく楽しめる軽い食感、ひと口サイズに。パッケージも美しく進化して、発売されるとたちまち人気商品になりました。

約100度の蜜を手塗りする伝統の職人技

臼杵煎餅の伝統的な製法、それは「輪かけ」と呼ばれる手塗りの作業です。生姜と甜菜糖から作った蜜を、シュロの刷毛で1枚ずつ煎餅に手塗りして仕上げます。これは臼杵市の地名の由来でもある「臼」の木目を表すためだとか。蜜の温度は約100度。想像するだけで熱いですね。しかもきれいなハケ目を出すのにも高度な技が必要で、熟練の職人でなければ作れないというのも納得です。

豊かな香りを生み出す、こだわりの臼杵生姜

『百寿ひとひら』の個性はなんといっても生姜の風味。使われているのは「臼杵の大生姜」として知られる臼杵市の名産品です。導入されたのは明治40年頃だそうですが、高温多湿を好み、寒さや乾燥に弱い生姜に、臼杵の気候はぴったりだったのです。
生姜農家の数は時代の移り変わりとともにかなり減ってしまいましたが、後藤製菓は、地産地消、有機栽培にこだわり、契約栽培による生産量増加への取り組みをスタート。さらに加工は一貫して自社で行い、品質や鮮度をしっかり管理しています。『百寿ひとひら』のおいしさは、後藤製菓の生姜に対する並ならぬ思い入れと努力から始まっているのですね。

フードロス削減にも貢献

『百寿ひとひら』は、SDGs(国連が提唱する持続可能な開発目標)にも深いかかわりがあるお菓子です。後藤製菓はSDGsを積極的に企業行動に繋げる努力をする中で、年間1~2トンも廃棄していた有機生姜の繊維部分を再活用できないかと模索してきました。そして2016年、ついに『有機生姜粉末』の商品化に成功。しっかりした香り、力強い辛み。これが『百寿ひとひら』にも材料として使われているのです。
それだけではありません。『百寿ひとひら』の売り上げが拡大したことで有機生姜粉末の使用量も増加し、2020年にはなんと生姜繊維の年間廃棄量がゼロに!『有機生姜粉末』は農林水産省が主催する「フード・アクション・ニッポンアワード2020」にて、受賞100産品にも選ばれたのです。
こんなに美味しくてフードロスの削減にも貢献できるなんて、ちょっとうれしくなりませんか。

【コーヒーマリアージュ】『百寿ひとひら』には、バランスがとれた奥ゆかしさのあるコーヒーを

ここからは、UCCのR&Dセンターで味わいに関するデータ分析の担当者が解説します!

それではコーヒーマリアージュ、してみましょう!
『百寿ひとひら』は、有機生姜のキリッとスパイシーな風味が特徴ですが、そもそも生姜はコーヒーとの相性がよいのです。インドネシアや台湾、サウジアラビアなどではジンジャーコーヒーが日常的に飲まれているんですよ。

ただ『百寿ひとひら』と合わせるなら、もうひとつの大切な個性である繊細な甘みも埋没させずに、生姜と調和できるコーヒーだとなお良いですね。バランスが取れ、奥ゆかしさがあり、香ばしさや甘い香りなど、様々な個性を秘めているコーヒーなら理想的です。『百寿ひとひら』の風味がその中に溶け込み、香りにアクセントをつけ、さらに上質な味わいを生み出してくれるでしょう。
スパイシーな後味に、なんだか身体も温かくなりそうです。『百寿ひとひら』とコーヒーのマリアージュで、寒い冬を乗り切っていきましょう。

百寿ひとひら』のベストパートナーは『上島珈琲店 上島珈琲店ブレンド

『百寿ひとひら』にぴったりの、バランスと奥ゆかしさ、さまざまな個性を秘めたコーヒーは『上島珈琲店 上島珈琲店ブレンド』です。

「日本のコーヒーの父」と呼ばれた創業者の情熱。それを受け継いだ現代のプロフェッショナルたちによって開発された特別なブレンドで、まるで上島珈琲店で上質な一杯を楽しんでいるような気分にさせてくれます。バランスのとれた味わいの奥に、ローストナッツのような香り、ミルクチョコレートを感じる甘みなどを秘め、まさに『百寿ひとひら』と溶け合う最高のパートナーになってくれるでしょう。

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今年も豊かに月日を重ねて行けますように

後藤製菓の本店は、「臼杵石仏群」のすぐそばにあります。「臼杵石仏群」は平安時代後期から鎌倉時代にかけて彫刻され、国宝にもなっている磨崖仏(まがいぶつ)です。また臼杵商店街にある新町店は、後藤製菓発祥の店でもあり、99歳まで生きた「後藤キミおばあちゃん」が、97歳まで看板娘をしていたことで一躍有名になりました。

そんな尊い気に満ちた場所に店を構える後藤製菓。大切にしているのはすべてを「心をこめて重ねていく」ことです。つくる人、営む人、届ける人、一人ひとりが想いと努力を重ねて初めて、美味しさを重ねていかれるのだという信念。それによりお客さまの笑顔が重なっていくことの喜び。そして100年重ねてきた伝統を受け継ぎつつ、次の100年へ新たな成長と挑戦を重ねていこうという姿勢。『百寿ひとひら』は、それらをそのまま形にしたお菓子です。

そして『上島珈琲店 上島珈琲店ブレンド』もまた、創業者の情熱を継いだ人々が、技や想いを重ねて生み出したコーヒーです。シリーズ名になっている上島珈琲店も、昭和初期から培われてきた喫茶店のあたたかい雰囲気を大切にしつつ、現代に息づく新たなカフェ文化へと歩みを進めています。

1年の始まりを彩るそんなふたつのマリアージュ。皆さんが受け継いでいきたいもの、100年後に託したい夢は何でしょうか。願いをこめて味わえば、美味しさとともに豊かな月日が積み重なっていくことでしょう。

ご紹介した  大分県の銘品「百寿ひとひら」は以下でお買い求めいただけます。
後藤製菓 オンラインショップ 

半澤 拓(はんざわ・たく)
2011年入社。UCCの研究施設イノベーションセンターにて研究開発業務に携わる。
2016年にコーヒーと食べ物の食べ合わせを分析する「フードマッチングシステム」を開発。コーヒーの味や香り、食べ合わせに関する研究報告やセミナーなど多方面で活躍。

UCCの「フードマッチングシステム」ほか、おいしい!を極める技術について興味のある方は、ぜひこちらもご覧ください。

▼コーヒーマリアージュについての記事はこちら


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