【Team UCCの挑戦】vol.1 至高の1杯へ、WSCを目指す旅の始まり。 | コーヒーと、暮らそう。 UCC COFFEE MAGAZINE

世界を舞台にサイフォンの抽出技術を競うWSC（ワールドサイフォニストチャンピオンシップ）が2023年秋、3年ぶりに開催されることになり、2019年の日本大会で優勝したUCCの中井千香子が出場します。
至高の１杯を生み出すためには、サイフォニスト以外にもさまざまな知見と技術を持つ者たちの力が不可欠です。そこで結成された「Team UCC」の挑戦を、コーヒーに賭ける想いとともにお届けしていきます。

INDEX

ワールドサイフォニストチャンピオンシップ（WSC）とは？

フラスコ、ロートなどのパーツを操り、化学実験のような方法でコーヒーの魅力を引き出す抽出器具、サイフォン。サイフォニストとは、このサイフォンを使ってコーヒーを抽出するスペシャリストのことです。

コーヒーの世界にはいくつかの競技会がありますが、サイフォニストの抽出競技会もそのひとつ。各国のチャンピオンたちが集まって世界一のサイフォニストを決めるのがワールドサイフォニストチャンピオンシップ（以下 WSC）です。日本からはジャパンサイフォニストチャンピオンシップ（以下 JSC）の優勝者が出場します。

UCCコーヒーアカデミー講師の中井千香子、WSC日本代表に

中井は、ペーパードリップやフレンチプレスなど手動で抽出する器具を、競技者自身が選択して抽出技術を競う大会、ジャパンブリューワーズカップ（JBrC）において2018年の日本大会で優勝、世界大会でも第4位に入賞するなどの実績を持っています。

その翌年出場したJSCで優勝。2つの抽出競技会の日本大会を制覇するという快挙を成し遂げたのですが、世界中にコロナの禍が降りかかったことで、出場予定だった2020年の世界大会は延期に。そして今年、実に3年ぶりに開催されるWSCで、中井はようやく日本代表として晴れの舞台に立てることになりました。

サイフォニストの競技会では、2種類以上のコーヒー豆を配合したブレンドコーヒーと、そのブレンドコーヒーを使用したオリジナルのドリンク「シグニチャービバレッジ」の2種類を作ります。

さらに審査員に向けて、自分が提供するドリンクについて魅力あるプレゼンテーションもしなければなりません。メンタルの強さも必要になりますが、中井は自分らしいパフォーマンスでWSCへの出場権を獲得しました。

その時の様子は大会の公式YouTubeでもご覧いただけます。

WSCへ挑戦する理由

WSCでは、コーヒーをおいしく淹れる技術はもちろん、知見、スピリット、コミュニケーション力など、お客さまにコーヒーを楽しんでいただくための力が総合的に問われます。つまりここに出場するということは、それらを世界レベルへと磨き抜くことを意味します。

またWSCには、世界中の一流のプロフェッショナルたちが出場します。それはすなわち、「世界最先端のコーヒーのトレンドが集結する」ということでもあります。

UCCがWSCに挑むのは、そういった業界の熱い波に触れることで、経験や技術に磨きをかけ、よりおいしいコーヒーづくりをしていくためにほかなりません。すべては、お客さまに心を込めたおいしい一杯をお届けするために。

Team UCC、始動！

実際に競技会のステージに立つのはサイフォニストである中井のみ。しかし、世界一を目指す特別な1杯を生み出すには、中井の技術を持って「どう淹れるか」はもちろんのこと、「どんなコーヒーを使い、どう焙煎するか」「どんな風に提供して目の前のお客さま（審査員）をもてなすか」「どんな言葉で私たちの熱い想いを語るのか」、などといった要素を磨き上げることも大切になります。

そこで結成されたのが、社内のさまざまな知識や技術を持った精鋭たちの集まり、「Team UCC」です。