高品質な伝統のブルボン種「ルワンダ」−コーヒーベルト・コレクション− | コーヒーと、暮らそう。 UCC COFFEE MAGAZINE

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高品質な伝統のブルボン種「ルワンダ」−コーヒーベルト・コレクション− 

コーヒーの木は、赤道をはさんで北緯25度・南緯25度の間の「コーヒーベルト」と呼ばれる地帯で栽培され、生産国は60カ国以上に上ります。生産地ごとに異なるさまざまなブランドや、その特徴や味わいについてご紹介します。

国としての基本情報

ルワンダ共和国(以下、ルワンダ)は東アフリカの共和制国家です。
西はコンゴ民主共和国、北はウガンダ共和国、東はタンザニア連合共和国、南はブルンジ共和国と国境を接する内陸国で、2009年からイギリス連邦に加盟しています。ルワンダ語のほか、英語、仏語、スワヒリ語が公用語となっています。

首都は、国土のほぼ中央に位置するキガリ。国土は小さく、四国の1.5倍ほどです。一方、人口は四国の4倍にあたる約1,260万人と、アフリカで2番目に人口密度の高い国です。治安はアフリカ大陸の諸外国の中では比較的良いとされています。

コーヒーは、農業立国であるルワンダにおいて、外貨獲得のための最も重要な農産品のひとつです。国内産業では、農業のほかに観光業が盛んで、野生のゴリラに出会えるヴォルカン国立公園でのゴリラトレッキングツアーが人気です。

海外から「アフリカの奇跡」と称賛される近代国家ルワンダ

内紛後の国家再建においては、ジェンダー平等が推し進められました。
2008年には、世界各国の議会で初めて、ルワンダ議会の女性議員数が過半数となりました。ほか、2015年には男女間の格差を是正するための「クォータ制」を導入し、あらゆる意思決定機関で女性の比率を30%以上にすることを憲法で定めています。

また、戦後復興による農業改革、インフラ整備に加え、IT産業が急速に発展したことで海外から「アフリカの奇跡」と称賛されるほどの経済成長を遂げています。

コーヒーの歴史など

1904年、ドイツの植民地時代にドイツ人の宣教師によって持ち込まれました。1930年にコーヒー栽培が義務化されたことで、国内でのコーヒー産業が急速に発展し、国の主要貿易品として大きな収入源となりました。

次にベルギーの統治下に置かれると、ケニアなどコーヒー特産地のブレンド用に利用されるようになり、ルワンダのコーヒーの価値は低く抑えられてしまったと言われています。

その後、様々な悲劇を経たルワンダでは、復興をきっかけに”市場価格に左右されないコーヒーの生産”という、量から質への転換が起きました。政府主導でプロジェクトを推進することで国全体のコーヒー産業の質が向上し、スペシャルティコーヒーの産地として国内外で知られるようになりました。

世界でもトップレベルとなった品質が評価され、2008年には、アフリカ大陸で初めてコーヒーの国際的な品評会「カップオブエクセレンス」が開催されました。

採れるコーヒーの特徴

伝統的に栽培されてきたブルボン種

ルワンダでは伝統的に国全体でブルボン種が栽培されており、どの栽培地でも品質の高い豆がとれます。

UCCでは、南部・フイエ群のフイエマウンテンエリアで支援を行ってきました。このエリアでは地域の2500世帯の農家からコーヒーチェリーが集められます。

ブランド名にもなっているフイエ山はミネラルウォーターの重要な供給源であり、水洗処理工場「ウォッシングステーション」やボトル入り飲料水に利用されています。

「千の丘」で生産される高品質なコーヒー

平均標高が1,600メートルと高い国土は、別名「千の丘を持つ国(A country of thousand hills)」と呼ばれるほど起伏の多い土地です。

月の平均気温は年間を通して20℃台前半です。3月~5月と10月~12月に訪れる雨季により、雨量にも恵まれています。

加えて、ルワンダ、コンゴ、ウガンダの国境付近には、ヴィルンガ山地と呼ばれる火山群があり、現在でも定期的に火山活動が続いています。これら火山の影響を受けて国土全体がミネラル豊富な火山性土壌となっているため、水はけも良く、コーヒー栽培に適しています。

味わい・等級

ルワンダにおいて、もともとはコーヒーチェリーの果肉を付けたまま天日乾燥させる精製方法「ナチュラル」が主体でした。しかし、2000年以降は品質向上と取引価格の上昇を目指して、果肉を取り除き水洗したのちに乾燥させる「ウォッシュド」に切り替わっていきました。
政府が主導となってウォッシングステーションの設置を進めると、ウォッシュドコーヒーの生産が大幅に増加、品質も安定し、結果、農家の方の収入も増えたとされています。現在では、国内各地200箇所以上にウォッシングステーションが設けられています。一方で、収入が安定してきたことで生産意欲が増し、 更なる付加価値を加えるために、高品質の「ナチュラル」の生産に挑戦する農園もあります。

丸みのある豆で、味わいはフルーティ。オレンジなど柑橘系のフレーバーや、良質な酸を感じるとともに、なめらかな舌触りでコクがあります。

等級はスーパースペシャルティ、スペシャルティ、G1、G2、G3があります。

農事調査室から「世界的なスペシャルティコーヒーをルワンダからみなさまの元へお届けします」

ルワンダ政府が2000年に策定した長期開発計画の一貫で、「一村一品運動」という特産品を活かしたビジネスプロジェクトがスタートし、国内全土の経済発展に大きな力が注がれることに。

JICAが、ルワンダ政府からの要請で援助を行うなか、当時コーヒーが特産品の一つとして有望視されていたため、技術専門家として室長の中平にもお声がかかりました。

中平は、栽培には好ましくないとされていたフイエ郡ソブ村にて、高品質なコーヒーが生産できる環境を整え、さらに付加価値を付けるノウハウを伝えることで、フイエマウンテンのコーヒーを特産品に育て上げる手助けをしていったのです。またUCCでは、農村部の採水場を整備するプロジェクトを立ち上げ、生活の基盤を安定化するお手伝いを現在も続けています。

フイエマウンテンのコーヒーは、コロンビアのルパタ農園同様にドリップポッドのカプセルとして毎年限定販売していますので、ぜひ店頭でチェックしてみてください!

ルワンダでの取り組みについては、こちらでもご紹介しています。
UCCドリップポッド ルワンダ フイエマウンテン について
ルワンダでの持続可能なコーヒー栽培への取り組み について


UCC 農事調査室
主要原産地に出向き、コーヒーの栽培状況などを調査・研究しています。
担当
日比 真仁、中平 尚己、井上 隆裕 

生産地ごとのコーヒーを味わってみたくなった方へ
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「UCCカフェメルカード」は、全国で22店舗(2023年1月現在)を展開しているUCCのコーヒー専門店です。お店のテーマは「MEET YOUR BEANS 私好みのコーヒーに出会う場所」

UCC直営農園産のコーヒーや、コンテスト入賞ロット、産地・農園指定のコーヒー、UCCの知恵と技術を駆使して創作するブレンドコーヒーなど、良質で個性豊かなコーヒーを幅広く取り揃えています。

年間通して、世界各国のコーヒーをお求めいただける店舗ですので、こちらの記事を読んで産地ごとの違いを味わってみたくなった方は、ぜひ店頭にも足を運んでみてください。コーヒー選びに迷っても、知識豊富なスタッフが丁寧にアドバイスしますよ!

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