「おいしい」の先にある、コーヒーの「発見」と「体験」をもっと多くの方々に[COFFEE CREATOR’S FILE 21 伊藤佳世] | コーヒーと、暮らそう。 UCC COFFEE MAGAZINE

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「おいしい」の先にある、コーヒーの「発見」と「体験」をもっと多くの方々に[COFFEE CREATOR’S FILE 21 伊藤佳世]

「一杯のコーヒーができるまで」…そこにはUCCのコーヒークリエイターたちの「おいしい事実」があります。

マーケティング本部 嗜好品マーケティング部部長として「UCC GOLD SPECIAL PREMIUM」のプロジェクト立ち上げ当初から現場を牽引する伊藤。自らを「食べ物オタク」「コーヒーオタク」と呼ぶ伊藤が考えるコーヒーの魅力とは。

週末の家族の風景と一杯のコーヒーがくれたもの

私はいまUCCでマーケティングの仕事をしていますが、中学生の頃にはもう「 “食”を人生のテーマにしたい」と考えていました。

食べるのも作るのも大好き。大学では「食物学」を専攻したので、ひと言で言うと“食べ物オタク”です(笑)。でも、そうなったのは家族の影響が一番大きいかもしれません。

両親が共働きで忙しかったので、幼少の頃から平日の3時のおやつは自分で作っていましたし、週末に家族そろってご飯を食べる時間が何よりも楽しみでした。

土日の朝は父がサイフォンで淹れてくれたコーヒーの香りで目覚めて、みんなで賑やかに食卓を囲む。食後にはコーヒーを飲みながら家族でいろんな話をする。そんな風景が私のコーヒーの原体験です。

その後、大学で“食”の課題や可能性を総合的に勉強するうちに、“嗜好品”であるコーヒーへの興味が強くなっていきました。なくても困らないかもしれないけれど、ないと物足りない。「コーヒーって不思議な飲み物だな」と思ったんです。

大学では焙煎の研究室に在籍していたので、研究対象として興味深かったのと同時に、「コミュニケーションツールとしても魅力的だな」と。

工場の焙煎担当者と試作を繰り返した日々

大学時代にはコーヒーのことを勉強していましたし、カフェでアルバイトもしていたので、入社した時はコーヒーに関する知識はそれなりに自信があったのですが……。

いざ入社してみると、まわりにはコーヒーのプロフェッショナルばかり。先輩方の知見や技術、何よりコーヒーに対する熱い思いに驚きました。

営業部からマーケティング部に異動して、最初に担当した大きなブランドがレギュラーコーヒーの「UCCゴールドスペシャル」です。

「ゴールドスペシャル」はUCCの看板商品のひとつ。“日本の家庭の定番コーヒー”として多くのお客さまに長年愛されている商品です。それだけに、やりがいを感じたのと同時に身の引き締まる思いでした。

1977年の発売当初から引き継がれてきたブレンドやローストの技術はあるので、おいしいのは当然。でも、もっとおいしくできないか。入社4年目の私には何ができるんだろうと思いました。

「ゴールドスペシャル」の特徴のひとつに「単品焙煎」という製法があります。一般的に売られているブレンドコーヒーの多くは、まずブレンドする豆を生豆の状態で混ぜてから焙煎を行います。それに対し、「単品焙煎」はそれぞれの豆を別々に焙煎して、あとからブレンドする方法です。

コーヒーの味わいは、同じ豆、同じ配合、同じ焙煎度でも、加熱時間や温度上昇のわずかな差によってずいぶんと変わります。「単品焙煎」は通常の焙煎と比べると工程が何倍にもなりますし、コストもかかりますが、それぞれの豆の長所を引き出せる。甘味や香りなど、豆の固有な特徴を活かした味を設計することが可能なんです。

伊藤は、研究チームのメンバーと打ち合わせを繰り返し、理想とする味を求めて、ついには単身で工場にまで通うように。

あの時、背中を押してくれた先輩や上司には感謝していますし、話を聞いて何度も焙煎を試してくれた工場の焙煎担当の方々にも感謝しています。

皆さんの協力があって自信をもってお届けできるおいしい製品を送り出せたと思いますし、何より「ひとつの製品は本当に大勢の人が関わってできている」ということを教わりました。

“コーヒー屋”としてベストなコーヒーをお届けするために

2022年9月に発売した「UCC GOLD SPECIAL PREMIUM」は、プロジェクトが立ち上がる時から開発チームのリードをしています。

「単品焙煎」という「ゴールドスペシャル」のアイデンティティーは受け継ぎつつも、コーヒー屋としては「やっぱり新製品でコーヒーの新しい楽しさを伝えたいな」と考えていました。

でも、その気持ちが押し付けになってはいけないですし、お客さまの「欲しい」や「好き」にも寄り添ったコーヒーにするにはどうしたらいいか。ずいぶん試行錯誤しました。

「UCC GOLD SPECIAL PREMIUM」は「フローラルダンス」「フルーティウェーブ」「ナッツビート」「チョコレートムード」という4つの香りと味わいを展開しています。

「UCC GOLD SPECIAL PREMIUM」のキーワードは「発見」です。

「あまりコーヒーのことはわからないけれど、これからコーヒーを楽しんでみたい」「もっといろんなコーヒーを飲んでみたい」と考えている方に、新しいコーヒーを「発見」してもらう。酸味、苦味、コクだけじゃなく、その先にあるフレーバーを楽しんでほしいと考えています。

試飲会などのイベントをすると、実際お客さまから「飲んでみて驚いた」「自分の好きなコーヒーがわかった」というお声を聞くとうれしいですね。

発売時の記者発表で話す伊藤

コーヒーの「新しい発見と体験」を多くの方と共有したい

マーケティング部の所属長の仕事としては、市場傾向の調査結果やデータを見ながら中長期の戦略を立てて実行していくことが大事です。でも私は、商品開発やブランドの育成をするにも、「コーヒーが好きだ」「UCCのコーヒーをもっと多くのお客さまに伝えたい」という、プラスαの思いも大切だと思っています。

ひとりのコーヒー屋としては、UCCのコーヒーが日常的に寄り添うことで幸せな家族や幸せな空間を増やすことが目標です。

「ゴールドスペシャル」のキャッチコピーは「365日をスペシャルへ。」。毎日を彩ってくれるコーヒーでありながら、日常に寄り添ってくれるような存在であることをテーマにしています。

コーヒーは人と人を繋いでくれる飲み物。私が子どもの頃に感じた「家族の日常にコーヒーがある風景っていいな」という思いを多くの方に感じて欲しい。「UCCの製品でそれができたらいいな」といつも考えています。

UCCはコーヒーのプロが揃っている会社です。コーヒーがお客さまのもとに届くまでの道程を考えると本当に大勢の人が関わっています。その道のりの間にいる私の仕事は、「コーヒーに関わる大勢の人たちの総合的なパフォーマンスを高め、最大化して、ベストのものをお届けすること」かもしれません。

いまは志を共にするチームメンバーにも恵まれてありがたいです。これからもたくさんの人のコーヒーに対する思いをひとつにまとめて、コーヒーの「発見」と「体験」をもっと多くの方々に届けたいと思っています。

愛用のコーヒーグッズは

旅先で買ったりして、いつの間に増えてきたさまざまなコーヒーカップ。とくにお気に入りは左から2番目のマグ。笠間の陶芸作家・近藤文さんの作品。

心に残る、最高のコーヒーは?

ゴールドスペシャル。マーケティング本部に異動して最初に担当した大きなブランド。「コーヒー屋としての私の基本を作ってくれたコーヒーです」。

マーケティング本部 嗜好品マーケティング部 部長
兼嗜好品ブランドフューチャーチーム チームマネージャー
伊藤 佳世(いとう かよ)
2005年入社。営業部に配属後、2009年にマーケティング本部へ。「ゴールドスペシャル」の製品開発などに携わり、R&D本部でも数々の製品の味覚設計を担当。2021年より現職。「UCC GOLD SPECIAL PREMIUM」の開発当初よりプロジェクトを牽引している。コーヒーアドバイザーの資格は入社2年目で取得、2013年にはブラジルのコーヒー鑑定士資格も。CQI認定Qグレーダー。

(部署名・役職は取材当時の情報です)

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