世にないコーヒーをどう設計するか[COFFEE CREATOR’S FILE 31 吉野聖人] | コーヒーと、暮らそう。 UCC COFFEE MAGAZINE

My Coffee Style MAGAZINE

世にないコーヒーをどう設計するか[COFFEE CREATOR’S FILE 31 吉野聖人]

「一杯のコーヒーができるまで」…そこにはUCCのコーヒークリエイターたちの「おいしい事実」があります。

研究成果を、製品として形にするということ

私にとって飲料設計の仕事は、研究の成果をそのまま製品にすることではないと思っています。

「飲料設計チーム」は、製品の味覚設計を担う部署です。研究によって明らかになった知見を受け取りながら、それを“美味しいコーヒー”として心地よく楽しめる形に整えていく。いわば、研究と製品とのあいだをつなぐ役割だと感じています。

最近、特に力を入れて取り組んでいた「TOTONOU by BLACK無糖」では、研究開発部が明らかにしたトリゴネリンの機能性と有効成分量をしっかり守りながら、どこまでなら製品として成立するのかを考え続けていました。

飲料設計は、味だけを追求すれば良いというものではありません。工場で連続的に、同じ品質を安定して作り続けられるか……、そうした生産面まで含めて総合的に考えます。また「TOTONOU by BLACK無糖」のように機能性成分を(必要な量)担保する必要がある場合でも、成分を優先するあまり味を疎かにはできません。

「これは本当に製品として成立するのか」。その問いを軸に、一つひとつ丁寧に確かめながら設計していくイメージです。

そして、マーケティングや工場の担当者と話しながら、「ここまでなら多少苦味があっても飲み切りやすいだろう」「この条件だと製造に無理が出そうだな」といった点をすり合わせ、実現可能なラインを見極めていきます。

「TOTONOU by BLACK無糖」のプロジェクトでは、研究開発部のデータを活かしながら、毎日飲めるコーヒーとして違和感がないか。そのバランスを考えるのが、この仕事のいちばん大事なポイントでした。

「毎日飲みたい」コーヒーを求めて

「TOTONOU by BLACK無糖」の味覚設計で目指したのは、「コーヒーとしてしっかりとした苦味はありつつ、すっきりした後味と甘い香りが長く感じられる味」です。

苦味が立ちすぎると毎日飲用できないですし、軽すぎても、物足りなくなる。そのちょうど真ん中を探す感覚ですね。

また、飲用後の「甘い香り」も重要な特徴と考えています。その確認に欠かせないのが、官能評価。数値だけでは分からない部分を、人の感覚で確かめていきます。

「TOTONOU by BLACK無糖」は500mlを飲み切っていただく前提なので、飽きずに無理なく飲み続けられることをもっとも意識しました。

100を超えた試作水準数に込めた、こだわりの結晶

非常に悩んだのは、トリゴネリンの量を担保しつつ、ちゃんとおいしいコーヒーとして成立させるところでした。

原材料がコーヒー100%で、添加物での機能性成分の担保ができないため、かなり難しかったですね。マーケティング担当者や機能性プロジェクトメンバーともやりとりしながら、成分の考え方と、味としてどう感じられるかを何度もすり合わせていきました。

さらに難しかったのが、工場でのテスト製造です。イノベーションセンターでの試作では狙い通りの仕上がりでしたが、実際の工場製造では同じ味わいを再現することができませんでした。トリゴネリン量を担保しながら、毎日飲みたくなる「おいしいコーヒー」を実現するために、100種類以上の配合や条件違いを試作。最終的には、味わいと成分のバランスを両立させるため、細かな調整を何度も重ねて製品化に至りました。

試作品で仕上げた味わいや成分量を工場で再現するために、何度も工場担当者にはご相談させていただき、実際にテスト製造も繰り返し行いました。現場の方々や工場の担当者にはかなり助けてもらったと思います。
それでも、最後に「これなら毎日飲めるな」と思えるところまで持っていきたかった。そこは、どうしても妥協したくなかったところで、ホッとしています。

それと、「TOTONOU by BLACK無糖」はペットボトルの形状も多くの部門の協力を得て、かなりこだわって作られています。毎日飲むものだからこそ、手に取ったときの持ちやすさや、飲んでいるときの感覚も大事にしたかった、開発に携わったすべての人たちの思いの結晶だと思います。
見た目に少し特徴はありますが、実際に持ってみると、指が自然に掛かって、手になじむように設計されています。中身のコーヒーはもちろんですが、容器も含めて「毎日飲める一杯」だと思ってもらえたらうれしいですね。

UCC TOTONOU(トトノウ) by BLACK無糖 ブランドサイトはこちら
 UCC公式オンラインストアでのご購入はこちら

心に残る、最高のコーヒーは?

研究室で飲んでいたコーヒー。学生の頃、研究室に泊まり込んでいた時期があって、深夜に飲んだコーヒーの味は、今でもよく覚えています。特別においしい、というわけじゃないんですけど、そのときの状況と一緒に、記憶に残っている感じですね。

コーヒーって、味そのものよりも、飲んだ時間や気分と結びついて記憶に残る飲み物だと思っています。

愛用のコーヒーグッズは

休日は、ペーパードリップで、ゆっくりコーヒーを淹れることが多いです。
最近は、お湯の温度を少しずつ変えながらドリップすることが増えていて、温度計付きのケトルが活躍しています。少し手間はかかるけれど、その時間もまるごと含めて、私にとっては“コーヒーの時間”。

仕事では、設計としてコーヒーを突き詰める日々ですが、家ではもっと自由にコーヒーを楽しんでいます。

R&D本部 製品設計部 飲料設計チーム 主任
吉野聖人(よしの まさひと)
2021年入社。入社後は飲料設計チームに配属され、研究開発部と製造現場、マーケティングをつなぐ役割を担う。コーヒーの味をシミュレーションする技術を飲料設計に応用した取り組みが評価され、社内にて個人賞を受賞。機能性表示食品「TOTONOU by BLACK無糖」の開発にも中心メンバーとして関わる。

(部署名・役職は取材当時の情報です)

UCCの「おいしい事実」
COFFEE CREATION スペシャルサイトへ

UCCの「おいしい事実」
COFFEE CREATION スペシャルサイトバナー

今すぐおいしいコーヒーを淹れたい!と思ったら…

UCCの人気商品のほか、コーヒーに関連するアイテムが勢ぞろい!ポイントもたまっておトクにお買い物できる「UCC公式オンラインストア」へぜひアクセスしてみてくださいね。

UCC公式オンラインストアリンクバナー 8のつく日は12%ポイント還元!毎月8日・18日・28日 詳しくはこちら"