病虫害対策・虫食いチェリーのピッキング－UCCハワイコーヒー農園から－

Ole Ua, ‘Ole Anuenue (No Rain, No Rainbow)は、ハワイのことわざで「雨が降らなければ虹はできない（困難な事のあとには、きっと良いことがある）」という意味。虹が美しいハワイにあるUCC直営農園からみなさまへ、ハワイの今をお届けします。

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病害虫対策！虫食いチェリーのピンキング

アローハ！今月はUCCハワイ農園で行っている「虫食いチェリーのピッキング」についてご紹介したいと思います。
農園のコーヒーの木には今、緑色のチェリーが付き始め、収穫時期に向けて少しずつ成熟していく段階になってきました。このタイミングで行う農園作業が虫食いチェリーのピッキングで、この作業によって今年収穫されるコーヒーの品質が決まると言っても過言ではありません。

やることは至ってシンプル。コーヒーの木についているチェリーを1つずつ確認し、被害を受けているチェリーを手作業で摘み取っていきます。

ただ、コーヒーの収穫とは違って、虫が食っているチェリーを見極めてピッキングしなければなりません。広い農園のすべてのコーヒーの木に対して作業を行き渡らせるのは想像の何倍も大変な作業です。被害の大きいエリアにあたると一日で全体の1%ほどしか進まない日もあり…途方もない作業ですよね。

だからこそこの作業をしてくれている農園スタッフには本当に感謝です。いつもありがとうございます！！ちなみに、小規模な農園でこの作業を取り入れているところはありますが、UCCの農園の規模ではほとんど目にしたことはありません。UCCがこだわってやり続けていることのひとつです。

高品質な豆を得るために

虫食いチェリーの原因のほとんどはCBB（コーヒーベリーボーラー）と呼ばれる虫によるもので、コーヒーの実に穴を開けることからこの名がついています。
ハワイでは長い間CBBの被害を免れていたのですが、2010年に初めて発見されてしまい、それ以来多くの農家がCBBの被害に苦しめられてきました。

コナコーヒーのグレードは豆のサイズと欠点数（どれだけ品質を損なう欠点豆が含まれているか）で決まります。この年以降、特にハワイコナコーヒーの最高グレードであるエクストラファンシーの生産量がガクッと落ちてしまったのです。

CBBの被害は3～4月頃に広がりやすいため、絶対数が少ない初期のうちにチェリーごと取り除くことが肝心です。それによりシーズン全体での被害を抑え、高品質な豆を得ることができるようになるのです。
この時期に行う意義とともに、UCCハワイの品質へのこだわりを感じていただけたら嬉しいです。

フラダンス世界大会(メリー・モナーク)

ここからは、UCCハワイの関連情報です！
ハワイ島で開催されるイベントの一つに、イースター期間（4月～5月）に行われる「メリー・モナーク・フラフェスティバル」があります。
「メリー・モナーク・フラフェスティバル」は、毎年春にハワイ島のヒロ(コナの反対側の街)で開催される文化イベントで、ハワイの文化と最高のフラコンテストが特徴です。主な目的は、フラの芸術とハワイの文化の永続化、保存、促進です（ちなみにフラは、ハワイ語でダンスの意味）。

イベントのタイトルにもなっている「メリー・モナーク」とは、「デビッド・ラアメア・カラカウア王」（キングカメハメハから数えて７代目の王様）のことで、彼のその陽気で華やかな生活ぶりから「メリー・モナーク」（陽気な君主）というニックネームがありました。
それまでキリスト教宣教師によって禁止されていたフラを復活させた彼の功績で、その名を取って「メリー・モナーク・フェステバル」が1963年から開催されるようになりました。このイベントは1963年に始まったので、来年で60周年を迎えます。

チケット入手困難なフラのオリンピック

日本でもフラ愛好家が年々増えており、夏になると各地でフラのイベントや大会も開催されていますが、この大会はいわば「フラのオリンピック」のようなもので、前夜祭を含めて全3日間の様子が放映され、総合優勝の個人とグループは、１年間さまざまなイベントで目にすることになります。

残念ながら過去2年間は、無観客状態でオンラインだけの開催でした。ただ、今年は事態もやや正常に戻りつつあることから前夜祭のみが一般公開となります。
ところで、このイベントのチケット確保は非常に困難で（会場の収容人数が4～5千人と少ないため）毎年抽選によるものとなり、舞台そばの座席はプレミアが付くほどです。今年は知人の協力もあって運よくチケットが入手できましたので、当日の会場での観戦が待ち遠しいです！！