ドリッパーの種類、その違いは?『ハルのコーヒー』vol.3 | My COFFEE STYLE MAGAZINE

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ドリッパーの種類、その違いは?『ハルのコーヒー』vol.3 

実家を出てひとり暮らしをはじめたコーヒー初心者の「ハル」。おいしいコーヒーを淹れられるようになる!を目標に、回り道しながらも日々奮闘しています。コーヒーのスペシャリスト、「天の声」に見守られながら歩むハルのコーヒー道。はじまりはじまり。

前回のおさらい

みなさんこんにちは、ハルです!
前回ドリッパーで初ドリップでは、ちゃんと計りながらコーヒーを淹れることを学びました。そして…「天の声」からいただいたミッションは「さまざまなドリッパーを見てくる」でした。ので、いろいろ見てきました。
ほら、こんなにいろいろありました!

正直、ドリッパーだと書かれていなかったら、ドリッパーと思わないようなものも!それに形も材質もいろいろすぎて、けっこう困惑します。
売られてるからにはこれでちゃんとコーヒーは淹れられるんだろうけれど、最初からこんなにいろいろな種類があると知っていたら、迷ってドリッパーを買うの躊躇しちゃったかも!

いろいろなドリッパー、一緒に見ていきましょう!

(天)ハルさん、こんにちは。とってもたくさんのドリッパー見てきてくれたんですね。たくさん選択肢があると迷っちゃうの、わかります。
ドリッパーは、コーヒーの粉を入れたフィルターをセットして固定するための器具ですが本当にたくさんの種類があって…。それぞれ形や底面の穴の大きさや数、内側の溝の形や素材違いなど、選ぶドリッパーによって抽出されるコーヒーのテイストも変わってきます。
だから選び方を知っておくのはとても大切なことなんですよ。

さて、それでは今回はひとつひとつ、一緒にドリッパーをみていきましょう。
ハルさんが気になったドリッパーはどれですか?

金属でできたドリッパー?!

天の声さま!今回はお早い登場で〜ありがとうございます!!
そうですね、ほんとにいっぱいあって…それぞれに味わいが違ってくるんですか。それはびっくりです。

じゃあ最初のドリッパーはこちらどうでしょう。
…すごくかっこいいんですけど、これ金属でできてるんですよ!なんというか…スタイリッシュなザルみたいな感じ…これって紙フィルターをこの中に敷けばいいんですよね?

(天)ハルさん、ザルって!(笑)素材はステンレスでできています。そしてこれは紙フィルターは必要ないタイプ。このままコーヒー粉を中に入れて抽出するもので、日本茶の茶漉しみたいなものですね。

(ハル)あ、紙フィルターいらないんですか!!エコですね!

(天)毎回金属の目を洗うのはちょっとだけ手間ですけど(笑)
金属ドリッパー(フィルター)は紙フィルターを使わない分、コーヒーの成分がダイレクトに抽出されるのでコーヒーの風味が強く出るという特徴もあります。紙のフィルターみたいに細やかに濾過されるわけではないので、小さな粉がコーヒーの中に混ざることもあって、ちょっとざらつくような舌触りになったり…でもそのワイルドさも魅力ですね。

植木鉢?!セラミック素材でできたドリッパー

…じゃあ次はこちらのドリッパーを。
これなんというか、石?底に穴も空いているし、なんか、植木鉢みたいな。
これがコーヒードリッパーって言われるまで気が付きませんでした。これでコーヒーなんて淹れられるのかしらって思っちゃいます。

(天)今度は植木鉢!ハルさん発想が面白いです。
でもこれで植物を育てたら水がするすると抜けすぎてしまうかも(笑)。ちゃんとおいしいコーヒーを淹れることのできるコーヒードリッパーです。
セラミックでできていて、小さな穴がたくさん空いているので、このドリッパー自体がフィルターの役割を果たしてくれます。

(ハル)これも紙を使わないタイプなんですね。じゃあ金属フィルターみたいにワイルドな感じになるんですか?

(天)いえ、こちらはきめ細やかなセラミックに染み込みながら抽出されるので、どちらかというと紙フィルターよりも繊細な味わいになるタイプのドリッパーですね。お茶をこれで淹れると滑らかな味わいでおいしいですよ。

パチパチと組み立てられるドリッパーも

(天)ハルさんハルさん、ちょっとこちらのドリッパーも見てみてください。

え、これってドリッパーなんですか?

(天)そうなんですよ、分解できる画期的なドリッパーなんです!ボタンでパチパチとハメていくんですけど、ちゃんと漏れないように設計されている…実はワタクシが今一番欲しいなって思ってるのがこのドリッパー…。

(ハル)おぉ!いいですね!

(天)持ち運びも便利ですしアウトドアに行かれる方にはぜひオススメしたいですよね。ほら、平らにしたら食洗機にも入れやすいですし、水切りカゴの場所も取らないし。分解して洗えるのはなんとも衛生的…

(天の声さん!…めっちゃ、欲しそうですっ♡)

実際に淹れ比べてみました!

いろいろあるドリッパー、そんなに違うの?っていうのは、やっぱりやってみなくちゃわからないっ!味わってみなくちゃわからない!
ということで、実際に淹れ比べしてみたいと思います。比べるために天の声さんからセレクトいただいたのはこの3つ。

1:円錐形のドリッパー
2:台形のドリッパー
3:金属ドリッパー

形もそうなんですけど、底面の穴の感じも全然違うの。これは楽しみ〜

ドリッパーによって違う抽出スピード

同じように少しづつお湯を注いでも、ドリッパーによってコーヒーが落ちてくるスピードがだいぶ違うのは驚きでした。

1:円錐形のドリッパー→早めのスピードで落ちてくる
2:台形のドリッパー→円錐に比べて少し穏やかに落ちてくる
3:金属ドリッパー→ポタポタ落ちてくる

(天)ハルさんが気にしてくれてるように底面の違いもありますが、さらに注目してもらいたいのが、ドリッパーの溝(リブ)の部分。この溝がどのくらいの高さで何本入ってるか、というのもお湯の落ち方に影響するんです。
時々リブが全然入っていないものも売られてるんですけど、リブがないと空気の通り道も無くなっちゃうので、お湯の落ちる速度がとっても遅い。

ドリッパーはサイズ感、リブ、穴…それらトータルとしてデザインされているもの。つまり抽出スピードをどう設計するかのこだわりが詰まっているんですよ。

速度の違いが味に出る!ハルにもわかるかな

抽出スピードがそのまま、味に直結してるんですね〜。
なるほど、でも見た感じどれもコーヒー色(当たり前!)。
見た目の違いは全然わからないけれど・・・味の違いはわかるかな。さっそく味わってみたいと思います!

う〜ん、どれも違う!ような…?!う、うまく言えない〜〜(汗)
天の声さん、解説お願いします!!

(天)はい、味わいの違いを言葉にするのって難しいですよね。
ではわたしからそれぞれのドリッパー、一般的な傾向・特徴を補足します。

1:円錐形のドリッパー
いったん溜まることなくお湯がスッと落ちるため、お湯の注ぎ方次第で味が変わるタイプです。早めに抽出される分、比較的軽い味わいになります。

2:台形のドリッパー
底面にお湯が溜まり、穴から一定量で落ちていくため、円錐形のタイプと比べ成分をしっかり抜き出すことができ、しっかりとした味わいになります。

3:金属ドリッパー
紙で濾過されない分、コーヒーの油脂分がしっかり出てくるのが金属ドリッパー。カップの底に微粉末が溜まることも。この油脂分の含まれたコクのある味わいは、ミルクとの相性もばっちりです。

セカンドドリッパー、みつけました!

見た目も形も全然違うドリッパー、種類を変えれば味わいもいろいろ楽しめるのは奥が深いですね。だから…以前購入したドリッパーもお気に入りだけどもうひとつ欲しくなっちゃって…セカンドドリッパーデビュー、しちゃいました♡

ふふ。さっそくこちらのドリッパーでコーヒーを。
…と思ったらあれ?コーヒー粉がもうなかった〜
また買ってこなくちゃ!今度はどんなコーヒー豆を買おうかな…

次回はコーヒーの味わい談義に

(天)コーヒー豆を買いに行くなら、今度はちょっと以前とは違う豆を試してみたらいかがでしょう。ドリッパーによってももちろん味わいは変わりますが、豆によってもずいぶんと違うもの。
次回は豆の味わいの違いについて、コーヒーの味に慣れてきたハルさんとお話しできたらなと思っています。ハルさんの好きな味も見つけられるといいですよね。…ということで次回までのミッションはこちら。

(ハル)天の声さんとコーヒーの味わい談義できるの、嬉しいです!
自分の好きな味ってまだわからないけれど、いろんな豆を試したみたいと思っていたところでした。以前とは違う豆、たくさんの種類が売られていたので、いくつか用意してみたいと思います〜!


次回のハルのコーヒーは、「こんなに味が違うの!?コーヒーの深炒り・浅炒り​」。
炒り方によって変わるコーヒー豆の味わいについて、体験しながらハルが自分の好みを探っていきます。
どうぞ次回もお楽しみに!

今回の天の声

UCCコーヒー博物館 学芸員
コーヒー鑑定士
香月麻里

96年にUCCコーヒー博物館・学芸員職に就く。98年日本人女性3人目のコーヒー鑑定士(クラシフィカドール)となる。2007年からUCCコーヒーアカデミー専任講師としてコーヒー作法~フードペアリングの授業を担当。

▼前回の『ハルのコーヒー』はこちら!