ハッピーマリアージュを探せ!コーヒーとフードの相性について

いつもどんな風にコーヒーブレイクを楽しんでいますか?
五感をフルに使って味わい尽くす人、気分転換の道具としてくつろぎの中で飲み流す人…コーヒーとのつきあい方は人それぞれですが、「コーヒーをもっと楽しみたい」そう思っているならば、忘れてはならないのが一緒に合わせることでコーヒーの味わいを何倍にも豊かにしてくれるフードの存在です。

今回は「マリアージュ」をキーワードにお話します。

「マリアージュ」とは?

ワインの世界では日常的に使われている「マリアージュ」は、「結婚」を意味するフランス語で、“ワインと食べ物を一緒に飲食して相乗効果を生む現象”のこと。何千何万という出会いの中で、たった一人の伴侶を選ぶ結婚になぞらえて使われている言葉です。最近では、コーヒーの世界でもよく耳にします。

抽出方法やアレンジの仕方によって様々なバリエーションを生むコーヒーと、相性抜群のフードを探してみましょう。

カップル成立率を高めるには?

コーヒーメニューに合わせるフードの代表格といえば、パンやスイーツ。でも多種多様すぎてやみくもに相性を確かめるのも非効率です。

味は、香りや色と同じように、混ざることによる相殺(互いを消しあう)、相補(互いを補う)、対比(互いの差異が際立つ)などの現象が起こります。つまり、個々の味は上質であっても、2種類以上の個性が混ざると想像もしなかった味に変質してしまう恐れもあるのです。

コーヒーとフードのマリアージュを探すとき、成功率の高い組み合わせパターンをいくつか紹介します。

1.同質のものを合わせる

色で言うところのグラデーション。濃淡が違っても方向性は同じものを合わせて、それぞれの良さを助長させるパターン。

2.互いを補うものを合わせる

「酸味の強いコーヒーに甘さや苦さを加える」「甘いコーヒーに酸味や苦味を加える」など、ボディ感を補う組み合わせで味に奥行きを与えるパターン。ちょっと難易度の高い方法かもしれません。

3.対照的な味同士は避ける

色で言うところのコントラスト。量の少ない方がアクセントとなって、もう一方を強調するパターンですが、分量によっては相殺作用でそれぞれの特徴を消し合ってしまうため、バランスが重要です。

4.人間の条件反射・錯覚を利用する

「強い渋みを感じた後は甘みを数倍に感じてしまう」「少量の塩分は甘いと認識してしまう」・・・等々、人の反射・錯覚を利用するパターンです。


…どうでしょうか?なんとなくイメージはつきましたか?
例えば、定番のマリアージュのひとつ「イタリアン」と「エスプレッソ」。誰もが知っているこのカップルは、こってりはっきり味のピザやパスタに対し、濃厚で甘みのあるエスプレッソが、質と味の強さでグラデーションを形成している好例です。

コーヒーとパン・スイーツのペアリング

前述のパターンを踏まえつつ、様々なコーヒーメニューにどんなパン・スイーツが合うかをマトリックスに落としてみました。

この表では、味の「強さ」と「質」に注目していますが、メニューは大別しているだけです。例えばチーズケーキと言っても、ごく軽い口当たりのものから、重厚で濃い味わいのものまで、幅広く存在しますよね。色々な味を経験し特徴をつかんでいくことが、マリアージュの成立率を高める秘訣です。

ぜひ参考にしてみてください。

「UCC:おいしいコーヒーのいれ方:味わう」より

お相手を探す前に・・・ストレートコーヒーの味わいを知る

ここで少し、ディープな世界に踏み込んでみましょう。

前述のマトリックスでは、エスプレッソやカフェ・オ・レなど、特徴がはっきりしたコーヒーメニューと並べるために、ストレートコーヒー(ブレンドでない単一のコーヒー)を「弱め・すっきりゾーン」に位置づけてみました。

しかし、ストレートコーヒーといってもその味わいはバラエティに富んでいるので、ひとつひとつの味わいを理解するのは難しい…そう思う方もいるのでは。でも、コーヒーの生い立ちを追ってみると、そこにはある法則が見えてきます。

ここでコーヒーの味が形成される4つのポイントを解説します。店頭にずらっと並んだコーヒーをどう選んでよいかわからない時に思い出してみてください。

1.品種は何か

一般に飲まれているコーヒーは、大きく分類すると「アラビカ種」と「カネフォラ種ロブスタ」の2つです。

カネフォラ種ロブスタは、ブレンドのアクセントや、アイスコーヒーのべースとしては活躍しますが、単品で登場することはまずないので、通常店頭でストレートコーヒーが販売されていた場合、アラビカ種だと思っていれば間違いありません。

味わい特徴は、大雑把に言うと、アラビカ種がすっきりとした味わい、カネフォラ種ロブスタは非常に強い苦味と独特の風味を持っています。詳しくはこちらの記事でもご紹介しています。

2.どこで育ったか

同じ品種でも、生産地が変われば味わい特徴も変わります。ただ、同じ生産地のコーヒーの特徴を大枠で語ることはできても、農園ごとに異なる自然環境や土壌の差によっても味は変わってくるので、「生産地はどこか」という情報は、どちらかといえば、次に解説する「3:精製方法」を知る手がかりと考えてもいいかもしれません。

3.どうやって精製されたか

同じコーヒー豆であっても、「精製」つまり、生豆(なままめ:焙煎する前の豆)にする時の加工工程が味わいにも大きな影響を与えます。そして、精製の方法は大きくは生産地によって分類することができます。

精製方法によって生じる差は、ワインの赤白の違いと良く似ています。収穫したコーヒーの実をそのまま天日乾燥させる「非水洗式(ドライ/アンウォッシュド)」が、皮を付けたまま発酵させる赤ワイン。どちらも味に甘さ・苦さ・複雑さが生まれます。それに対し、コーヒーの実から皮も果肉もきれいに洗い流した後に乾燥させる「水洗式(ウォッシュド)」が、皮を剥いてぶどうジュースにした後に発酵させて造る白ワイン。どちらも非常にクリアですっきりとした酸味を持っています。

4.焙煎のレベルで

コーヒーは焙煎時間が長くなると苦味が増します。また、焙煎の段階においても「3」で話した精製方法の違いが、苦味に影響を与えます。

「非水洗式」で加工された甘み成分の多いコーヒーは、焙煎すると糖分がカラメル化して甘さを増し、さらに焙煎が進むと複雑で強い苦味を形成します。一方、「水洗式」で加工されたコーヒーは焙煎が進む際、炭化する成分のバラエティが少ないため、単調な苦味になります。そしてコーヒーの味わい特徴のひとつである酸味(中でもりんご酸)は、熱の影響で酸の強さが半減してまろやかになります。

「品種」「生産地」「精製方法」「焙煎のレベル」これがそのコーヒー豆の持つ味わいを決める要素となるわけですね。

とあるUCCのコーヒー鑑定士は、前述の情報を踏まえた上で、次のように表現して各コーヒーの味わい特徴を記憶したりしているそう。こちらも参考にしてみてください。

■ブラジル:さつまいものような甘さ、ナッツのような香味
■モカ:柑橘系・ベルガモット、かんなくずのような香り、スパイシーな印象
■コロンビア:すっきりした酸味、やや渋み有り
■キリマンジァロ:非常に上品な酸味、甘みもありクリアな味わい
■グアテマラ:クリア感と強いボディ感が特徴。フルーティな甘さ有り
■ジャマイカ:酸味、甘味、苦味のバランスが絶妙
■ハワイコナ:キリッとした酸味にハチミツのような甘い風味

最高のパートナーを探す旅へ・・・あなた自身のマリアージュと出会うために

少し専門的な話もしましたが、いかがでしたか?

勘違いしやすいのですが、「羊羹」と「日本茶」のように、一見相性が良いと思われる組み合わせも、実は強い味である羊羹を弱い味のお茶が、脇役として引き立てているという関係であって、両者が並び立った相乗効果=マリアージュとは少し意味合いが違います。

しっかり味としっかり味、苦いと甘いが絡み合う、これを良いマリアージュの例とするなら、むしろ羊羹にはハッキリとした苦味が感じられる抹茶や、思い切ってエスプレッソなど組み合わせてみるのもアリかもしれません。

今回は共感しやすいところでパンとスイーツに絞って例を挙げましたが、コーヒーの守備範囲はそんなものではありません。和食でもエスニックでも、必ず合うコーヒーは見つけられると思います。先入観にとらわれず、軽い気持ちでマリアージュ探しにチャレンジしてみてください。

それでも(自分で見つけるのは大変そう!!!無理っっ!!)と思った方は、CAFE@HOMEの「Food with」シリーズをどうぞ。食べ物に合わせて創ったブレンドで、手軽にマリアージュを感じられる人気商品です。

皆さんが良い縁に恵まれて、コーヒーブレイクが、これまで以上に豊かで幸せな時間になりますように!!

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