【国際コーヒーの日記念】三者三様の「ハンドドリップ」チャレンジ! | コーヒーと、暮らそう。 UCC COFFEE MAGAZINE

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【国際コーヒーの日記念】三者三様の「ハンドドリップ」チャレンジ!

ハンドドリップKV

10月1日はコーヒーの年度が始まる「国際コーヒーの日」。日本ではだんだんとホットコーヒーが恋しくなる季節ですね。国際コーヒーの日記念・第1弾は、「ハンドドリップチャレンジ」です。ハンドドリップは今日が初めてというCさん、ハンドドリップをしたことはあるけれど、ほぼ初心者のKさん、そしてハンドドリップ経験者のHさん。そんなコーヒー経験値がバラバラの3人が、挑戦します。

ドリップ経験はバラバラ!3人のハンドドリップチャレンジ!

コーヒー好きのみなさん、日々のコーヒーはどうやって淹れていますか?
毎日のように「ハンドドリップ」をしているという人もいれば、コーヒーメーカーを使うから実は「ハンドドリップ」は未経験、という人もいるかもしれませんね。
「ハンドドリップ」は用意する器具も少なく手軽な抽出方法ですが、実は奥の深い淹れ方。
粉の量や注ぐスピード、抽出温度や蒸らし時間の違いなどで、同じコーヒーでも味わいが格段に変わるのです。
今回はそんな「ハンドドリップ」を、経験値の違う3名がチャレンジしてみます!

Hさん

私はいつもハンドドリップで淹れています

Cさん

コーヒーは好きですが、ハンドドリップは未経験です

Kさん

たまにハンドドリップで淹れることもあります

まずは、自由に。「ハンドドリップ」で淹れてみよう

さて、それではみなさん。まずは自由に「ハンドドリップ」してみましょう。
用意した器具の中からお好きなものを選んでもらうところから始めます。ちなみに予習はなし!素のままのチャレンジです。

ハンドドリップする器具たち

Hさん

わたし、普段使わない金属フィルターを使ってみたいな〜
…たくさんある。これ、組み合わせの相性ってあるんですかね

Cさん

Kさん

スプーンもたくさんありますね

みなさん自分の好みの器具を選んだようですね。
デジタルスケールも置いておくので、よかったら使ってくださいね。お湯はポットに300ml入れて配りしますので、自分が思う量で注いでみてください。
と、CさんとKさんは、スケールで粉を計測をしていますね?!

コーヒー粉を計量している様子

Cさん

そうですね。何グラムなのか計っておきたいので…

なるほど。ちなみに何グラムにする予定ですか?

わたしは、60か、50gにしたいです

Kさん

Cさん

え?!僕は10gくらいの予定でしたけど、少なかったかな

チャレンジなので、粉の量も各自こうだ!と思うやり方でかまいません〜。自由にやってみましょう。
器具を選んでドリッパーにコーヒーを入れたら、一斉にドリップスタートです。

ハンドドリップしている様子

Hさんの選んだ金属フィルターはとても目が細かく、思ったようにはドリップが進まないようです。

Hさん

抽出が想像していたよりゆっくりですね。2杯分くらいの粉を入れたんですけど…

Cさんはこれが人生初めてのハンドドリップ体験。恐る恐る注いでは、一旦手を止めて様子を見ています。ポットの蓋に手を添える様子は、急須で日本茶を注ぐ感じに近いかな?丁寧な手つきです。

Cさん

少しお湯を入れて、それが落ちきってから次を入れるようにしてみます

Kさんはお湯を注ぐタイミングがわからずちょっと苦戦している様子。

Kさん

意外と難しいですねー

そしてみなさん、それぞれの方法でドリップ完了。

ハンドドリップしたコーヒー

液体の量も違いますが、色味もかなり違うようですね。

重さを計ってみると・・・
Hさん:20gの粉を使い、出来上がったコーヒーは231g 液色は中間程度
Cさん:10gの粉を使い、出来上がったコーヒーは373g 液色は一番薄い
Kさん:50gの粉を使い、出来上がったコーヒーは170g 液色は一番濃い

カップに取り分けてみんなで飲み比べをしてみると・・・味が全然違うことに驚いたようです。

コーヒーを注がれた3つのコップ

Hさん

う〜ん、こんなに苦いのは誤算でした
自分のコーヒーは酸味を感じます。でもだいぶ薄くなっちゃいました

Cさん

Kさん

私のコーヒーは反対にかなり濃くなっちゃって…すごく苦い(笑)

それぞれのコーヒーを、UCCの社内資格であるUCCコーヒーアドバイザーの資格を持つYさんに解説してもらいました。

Yさん

Hさんのコーヒーは、濃さはちょうどいいものの、少しえぐみが出てしまった印象ですね。金属フィルターの抽出スピードが思ったよりも遅かったこともあって、抽出に時間がかかったことがえぐみの原因と考えられます。

Yさん

Cさんは、ハンドドリップ初挑戦ながら、あまり手を動かさずにお湯を注いでいたので、コーヒーの粉が荒れずにドリップできていました。
ただ、お湯の量に対して粉の量が少なかったので、薄い味わいになっていますね。ほかの人に比べて少し酸味も強く感じられます。

Yさん

そして、Kさんのコーヒーの液色は3人の中で1番濃くて、味も苦味がありますね。Kさんの使用したコーヒーの量は50gだったので、お湯に対して粉の量が多すぎ。ドリッパーも1〜2杯用の小さなものだったので、ドリップしはじめてすぐにお湯がドリッパーの際まで迫り上がって溢れそうになっていましたね。

Yさん

ちなみにCさんとKさんは、コーヒーの粉の量をはかる時、フィルターに入れた状態でデジタルスケールにのせていましたが、フィルターをセットした状態のドリッパーをスケールにのせて、目盛りを「0g」にリセットしてからはかるといいですよ。

ちゃんとしたドリップ、お手本を見せてもらおう!

同じコーヒーを使っていても、淹れ方や粉の量で大きく味わいが違うということを、身をもって体験。
みなさんそれぞれの淹れ方がどう違ったかを聞いたところで、百聞は一見にしかず。一度お手本の淹れ方を見てもらいました。

ハンドドリップしている様子

器具をお湯で温め、フィルターに折り目をつけるところから、3回に分けて丁寧に抽出。

Kさん

“の”の字を描くのですよね?
はい、そう覚えておくと良いですね。でも描くのは、1円玉くらいの小さな“の”の字。もし上手く注げなくて、激しい注ぎ方になってしまうくらいなら、先ほどのCさんのようにあまり手を動かさずに注いでみてください。

Yさん

Yさんの教えてくれたポイントは以下です。

  • ドリッパーは円錐形でも台形でも、形の合うペーパーフィルターを使う
  • キッチンスケールで、コーヒーや湯量を確認しながら淹れるのがオススメ
  • 1杯分の目安は、コーヒーの粉10~12gに対して湯量160g(ml)
  • メジャースプーンではかる時は1すくい何gのスプーンなのか知っておくと良い
  • コーヒーをフィルターに入れたら、軽く振って表面を平らに
  • 1杯分なら最初に20g(ml)程度のお湯をそっと注ぎ20秒を目安に「蒸らし」をする
  • お湯を注ぐ時は1円玉くらいのサイズの円を描くように、低い位置からそっと

みなさんはぜひ動画で。
こちらの「ペーパードリップ」の動画をご覧ください。

残ったコーヒーの抽出後の粉も見てみましょう。周囲にコーヒー粉の壁ができているのが理想です。

ハンドドリップしている様子

Yさん

真ん中の少し白く見える部分が“えぐみ”の元になるアクです。このアクを全体に行き渡らせることなく、コーヒーの成分を上手に抜き出すのが、おいしく淹れるコツなんですよ。

みんなでYさんが淹れたお手本のコーヒーをいただきます。

コーヒーを飲んでいる様子

Hさん

えぐみ、の意味がわかりました。すごくまろやかな味がします
同じコーヒーでこんな味わいになるとは!甘味を感じますね

Cさん

Kさん

おいしい!全然違う。これは、ちゃんと淹れないともったいないですね

お手本の通りに、もう一度チャレンジ!

それでは、今度は3人とも同じドリッパーを使って淹れてみましょう。2回目のハンドドリップチャレンジ、スタート!
今度は全員デジタルスケールを使用しではかっていますね。みなさん心なしか手つきが洗練されてきているような…!

Yさん

あ、もう少し下の方から、そっと…いいですね!上手です

声に励まされながら、1杯分(コーヒー粉10g/お湯160ml)のコーヒーを淹れていきます。教わったように、コーヒーの壁を崩さないよう、慎重に。
っと、あっ!

Kさん

わ、うっかり190mlになってしまいました!
手元を気にしているとついついお湯を入れすぎてしまいますよね。お湯の量は充分なので、Kさんのドリップは、ここでストップしましょう

Yさん

ハンドドリップしている様子

HさんとCさんが注いだ湯量は160ml、Kさんは少し多めの190mlで淹れ終わりました。では、飲み比べでみましょう!味の違いはどうですか?

ハンドドリップしている様子

さっきよりおいしい!

とにっこり笑顔がこぼれます。全員が前回よりも格段においしいコーヒーが淹れられました。
けれど、みんなで条件を揃えて淹れたにもかかわらず、3つのコーヒーの味わいには違いが感じられました。

Hさん

わたしのコーヒーは少し軽め?お湯の量が多かったKさんと味が近い感じ
自分のはちょっと酸味が出ている気がします

Cさん

Kさん

やっぱり薄いですね。でもこれはこれで好きな人もいるかも?
Hさんのコーヒーは、160mlの湯量でKさんの190mlのお湯で抽出したコーヒーと似たような薄さに感じられますよね。
でも少し冷めてきたら、Hさんのコーヒーはふくらみ感のある酸味が感じられ、Kさんのコーヒーとは違った風味になりました。
湯量が適正だったHさんのコーヒーの方が、コーヒーのおいしい成分がじっくりと抜き出せていたようですね。
そしてCさんのは濃さもちょうどいい塩梅です

Yさん

器具も粉も分量も同じに揃えたのに、お湯の注ぎ方だけでこんなに味が違うなんて!コーヒーの味の繊細さに驚きつつ、改めてハンドドリップの奥深さを実感するチャレンジとなりました。

ワンドリップタイプのコーヒーならもっと手軽に

ドリップの方法で繊細な変化をみせるコーヒーの味。1人分を淹れるなら、手軽なワンドリップタイプもおすすめということで、こちらは今日初めてドリップをしたCさんが挑戦!
写真のようなフィルターが半分お湯に浸かるタイプのものは、湯量を守れば味の差も出にくいので、比較的簡単においしいコーヒーが淹れられます。

ハンドドリップしている様子

お湯の量はパッケージに書いてあるので、ぜひデジタルスケールの上でお湯の量を測りながら淹れてみてくださいね。

ハンドドリップしている様子

今年の秋冬も、お家でおいしいホットコーヒーを

今回のハンドドリップチャレンジ、いかがでしたか?参加した3名にとっても、貴重な体験となったようです。

Hさん

レクチャーいただいた後、器具や粉・湯量をほとんど同じに揃えても味わいの違いが出たのが衝撃でした。
ドリップの技術を磨けば磨くだけ味に反映されていく奥深さを実感できて面白かったです!普段は手癖で淹れてしまいがちでしたが、今日からまた初心にかえって丁寧にドリップしてみようと思えました。

Cさん

コーヒーの味を左右する要素がこんなに多いとは思いませんでした。
道具の使い方や、コーヒーを淹れる手順だけで味が変わるというのが不思議ですね。市販のコーヒーをおいしく淹れる秘訣を学べたので、手軽においしいコーヒーを楽しみたいと思います。

Kさん

コーヒーの奥ゆかしさを知れる貴重な経験でした。
器具の組み合わせ次第でいろいろな味わいを楽しめるのが面白かったです。
ちゃんとハンドドリップで淹れたいと思っていたものの、まともに使えていなかったので、好みのコーヒーを淹れられるよう家で練習したいと思います!

だんだんと暑さもやわらいで、今年もホットコーヒーがおいしい季節が巡ってきました。
「ハンドドリップ」はちょっとした淹れ方の工夫で、自分好みの味わいが楽しめる方法。シンプルな道具で手軽に始められるのも嬉しいですね。
ゆっくりと静かに円を描きながら淹れるステップは、おいしいコーヒーのための儀式のよう。コーヒーの素晴らしい香りを感じながらリラックスできる極上の時間でもあります。
もうすぐ国際コーヒーの日、ぜひ「ハンドドリップ」であなただけの特別な一杯を楽しんでくださいね。


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