コーヒー豆・粉の賞味期限|適切な保存期間や保存方法とは? | コーヒーと、暮らそう。 UCC COFFEE MAGAZINE

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コーヒー豆・粉の賞味期限は?|保存期間や保存方法をご紹介

コーヒー豆や粉には、賞味期限があることをご存知ですか?

実は、コーヒーは酸素や光、湿気に弱く、とてもデリケートな食品!
おいしく淹れるためには、風味や味わいを劣化させないように保存し、適切な賞味期限で使い切ることが大切です。

今回は、コーヒー豆・粉の「賞味期限」についてご紹介します。

上手な保存方法や鮮度の落ちた豆の見分け方、賞味期限切れのコーヒーの活用方法についてもお伝えしますので、これからコーヒー豆を購入したい方、すでに豆や粉を購入している方もぜひ参考にしてみてください。

コーヒー豆が酸化する?実はとてもデリケートな食品

コーヒー豆は「コーヒーノキ」という植物の実の種子からつくられます。
コーヒーノキの種子には油脂成分が含まれており、焙煎後もコーヒーの成分として残っているのです。
例えば焙煎したコーヒー豆がツヤツヤと光っているのも、油脂成分によるものです。

コーヒーの風味を左右する重要な成分ですが、一方で、コーヒーが酸化する原因になっています。油脂である以上、時間の経過とともに進む酸化を避けることができないのです。

コーヒー豆の「賞味期限」はどれくらい?

「コーヒーは長期保存可能」と思っている方は、意外と多いのではないでしょうか?

実は、コーヒーはとてもデリケート。慎重に扱ってあげる必要があるのです。賞味期限を常に確認し、飲みきれる分量を購入するようにすると良いでしょう。

未開封と開封後、それぞれの場合の目安の賞味期限について説明します。

【未開封】12カ月以内に飲みきる

「賞味期限」は未開封の状態で室温保存されていた場合の「おいしく飲める期限」のことです。メーカーによっても若干異なりますが、製造日から「12カ月」を目安にすると良いでしょう。 

とはいえ、賞味期限内だったとしても、脂質を含むコーヒー豆は酸化します。
また、焙煎によって熱が加わることで生まれるコーヒー特有の香りや風味は、時間とともに薄くなり、結果として味も劣化していきます。

あくまでも賞味期限は「おいしく飲める期限」として捉え、コーヒー豆が持つ本来の香りや風味を楽しむためにも、購入後はできるだけ早めに飲みきることをおすすめします。 

【開封後】粉なら10日以内、豆なら30日以内で飲みきる

開封されたコーヒー豆は、劣化の原因となる酸素や湿度に触れた状態です。特に、挽いて粉状にしたコーヒー豆は酸素と触れる表面積が増えるため、酸化のスピードも豆の状態よりもぐんと速まります。

開封後は「粉なら7〜10日程度」「豆なら30日程度」で飲みきることをおすすめします。

コーヒー豆の鮮度をキープする保存方法

賞味期限と一緒に覚えておきたいのが、コーヒー豆の鮮度を保つための適切な保存方法です。保存方法を間違うと、賞味期限内だったとしても劣化が進んで、味や風味が薄くなってしまうかもしれません。

コーヒーの劣化を避ける4つの注意点

コーヒー豆が空気中の酸素に触れると化学反応が起こり、酸化が進みます。同様に紫外線や電灯の光に当たったり、保存場所が高温だったりすると酸化が早まってしまいます。

また、多孔質(たこうしつ)構造のため水分を吸着しやすく、カビが発生する原因にもなります。

コーヒーの風味や香りを守るためには、以下の4点に注意して保存することが大切です。

  • 酸素に触れないようにする
  • 紫外線(光)に当てない
  • 高温を避ける
  • 湿度の低いところで保管する

コーヒーへの匂い移りにも要注意!

焙煎後のコーヒー豆を顕微鏡で見てみると、細かい孔(あな)がたくさん集まったような状態になっていることがわかります。これを、多孔質(たこうしつ)構造といいます。
多孔質構造は、湿気だけでなく匂いも吸着しやすいという特徴があるので、ほかの食品と一緒に保存するのは避けましょう。

コーヒーの正しい保管場所

開封前のコーヒーは、直射日光の当たらない冷暗所で常温保存、開封後は同じく冷暗所で常温で保存し早めに飲みきるか、できれば冷蔵庫内で保存してください。

冷蔵庫で保管する場合には、ほかの食品の匂いをのコーヒーに吸着させないよう、必ずゴムパッキンが付いている陶器や缶、瓶などの密閉容器に入れて、扉付近のような開け閉めが頻繁な場所からなるべく離れたところで保管してください。 

すぐに飲まない場合や、コーヒーを多めに買い置きしている場合は、冷凍庫での保存がおすすめです。
ただし、出し入れの際に庫内と外の温度差で水滴が付きやすいので、1回に使う量を小分けにして保存しておきましょう。

鮮度を保つコーヒーの保存方法については、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。

【徹底解説】コーヒー豆の保存方法|粉の保管場所・期間・豆の選び方を解説

鮮度が落ちた豆の見分け方

「これ、いつのコーヒー豆?」「ずっと常温においていたけれどまだ飲める?」といった疑問を感じた経験はありませんか?

購入後しばらく日数が経ってしまった豆や、適切に保管できておらず劣化してしまった豆は、フレッシュなものと比べてどのような味の変化があるのでしょうか。

コーヒー豆の香りや風味が薄い

コーヒー豆の風味や香りは焙煎後3日程度で安定し飲み頃となりますが、2週間ほど経過すると、徐々に風味と香りが抜けていきます。

フレッシュなときのコーヒー本来の香りと味を覚えておけば、劣化に敏感に気づくことができるでしょう。

淹れたコーヒーから不快な酸味、苦味を感じる

酸味の強いコーヒーは苦手という方、もしかしたらその「嫌な酸味」はコーヒーの劣化によるものかもしれません。

酸化が進んだコーヒーや、脂質成分が劣化したコーヒーには、次のような特徴があります。

  • 酸化が進んだコーヒー⇒不快な酸味や苦味、イガイガとした渋み
  • 脂質成分が劣化したコーヒー⇒胃もたれ、お腹の調子が悪くなる原因にも

コーヒーの味わいの一つでもある酸味と、劣化による酸味や苦味は別物です。

ぜひフレッシュな酸味が楽しめるコーヒーや、深い苦味を味わえるコーヒーを飲んで、酸化との違いを確認してみてください。

ドリップした際、コーヒーの粉が膨らまない

ペーパードリップでコーヒーを淹れる際、粉がモコモコと膨らむのを見たことがありますか?

粉が膨らむのは、コーヒー豆の中に残っているガスによるもので、新鮮さの証でもあります。
もし、お湯を注いでも全く膨らまない時は、コーヒーが焙煎時からかなり時間が経って古くなっている可能性が考えられます。

賞味期限切れのコーヒーの活用方法とは?

うっかりして賞味期限を大幅に過ぎてしまったコーヒーや、風味が抜け切ってしまったコーヒーが手元にあった場合、飲むのはちょっと…と思ったら、こんな風に活用してみてはいかがでしょうか?

コーヒーには、その性質や成分を活かして生活の中で役に立てる方法がいろいろあります。

1. 脱臭剤、消臭剤として活用する

コーヒー豆は焙煎することで膨張し、小さな孔(あな)がたくさん空いた多孔質(たこうしつ)という構造になり、周りの匂いや湿気を吸着しやすくなります。

この性質を利用して、脱臭剤を作ってみてはいかがでしょうか?

古くなったコーヒーを小皿や瓶、目の荒い布袋などに入れて、キッチンや冷蔵庫などの匂いのこもりやすい場所に入れておきましょう。

また、匂い成分のアンモニア臭に対しては活性炭以上の威力を発揮するという研究結果があるので、トイレや靴箱の脱臭剤にもおすすめです。

2. 蚊取り線香の代用品として虫除けに活用する

コーヒーの粉を耐熱容器に入れて火をつけると、蚊取り線香のようにじんわりと燃えて煙が立ちのぼります。この匂いを虫が嫌うため、虫除けの効果が期待できるのだそうです。

蚊取り線香の代用品として、キャンプや庭仕事の際に使ってみてはいかがでしょうか。

3. 靴や床磨き、金属磨きに活用する

コーヒー豆に含まれる脂質を活かして、ツヤ出しに利用することができます。

コーヒーの粉を布に包んで靴を磨けばピカピカに。ほかにも、床や金属を磨くときにも活用できます。コーヒーの色が染みてしまうことがあるので、磨く対象は明るめの色のものは避けてくださいね。

4. コーヒー染めとして染色に活用する

古くなったコーヒーの抽出液を使って「コーヒー染め」を楽しむことができます。

方法はとても簡単!自然の草花から絞った汁を使って布や糸を染める「草木染め」と同じ要領で、自宅でステキな染め物をつくることができますよ。

■自宅でも楽しめる「コーヒー染め」の手順

1) 濃い目に抽出したコーヒーを大きな鍋に用意
2) Tシャツやハンカチなど染めたいものを鍋に入れる
3) 好みの色に染まるまで煮立てる
4) 塩やミョウバンなど触媒になるもので色止めをする
5) しっかりとすすいで干せば完成!

自宅でも気軽に楽しめるコーヒー染めで、アンティーク調の素敵な色合いを楽しんでみてください!

賞味期限・保存方法に気を配り、おいしいコーヒーを

コーヒー豆・粉の賞味期限、酸化・劣化を防ぐための適切な保存期間や保存方法についてご紹介しました。

コーヒーの保存には十分に注意し、慎重に大切に扱ってあげなければならないことを理解していただけましたでしょうか?

賞味期限の管理、保存方法が大切

コーヒーはとてもデリケートな食品なので、保存状況や時間の経過によって、風味や味わいが刻々と失われていきます。

表示されている賞味期限はあくまでも目安として捉え、なるべく早めに飲み切るよう、心がけてみてください。

賞味期限、保存方法に気を配ることで、いつもおいしいコーヒーを楽しむことができます。

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