コーヒーの木の植え替え -UCCハワイ農園から- | My COFFEE STYLE MAGAZINE

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コーヒーの木の植え替え -UCCハワイ農園から-

Ole Ua, ‘Ole Anuenue (No Rain, No Rainbow)は、ハワイのことわざで「雨が降らなければ虹はできない(困難な事のあとには、きっと良いことがある)」という意味。虹が美しいハワイにあるUCC直営農園からみなさまへ、ハワイの今をお届けします。

コーヒーの木、植え替えの様子

アローハ!
今月はUCCハワイ農園での「コーヒーの木の植え替え」についてご紹介したいと思います。「コーヒーの木の植え替え」は、6月中旬から始まるコーヒーチェリーの収穫前に行う重要な農園メンテナンスのひとつで、現在農園で栽培している木々を古いものから引き抜き、新たにコーヒーの苗木を農園に植え付けていくことで、農園全体の木の若返りを図るというもの。

木々の更新方法として2月にカットバック作業をご紹介しましたが、植え替えとなると全く新しいものに置き換えるため、より根本的な更新手法と言えます。

カットバックは農園内すべてのコーヒーに対して4年で行われるのですが、コーヒーの木の植え替えは約20年をかけて長期的に進めていきます。

それではどのようにコーヒーの植え替えを行っていくのかご紹介していきましょう。
まず始めに忘れてはいけないのが、コナ地域は元々溶岩によってできた岩盤層が地表から約30cmの深さにあり、これが植え替えにとって大きな障害になるということです。

品質の良いコーヒーを作るためのUCCのこだわり

コナ地域にある多くの農園、特に昔ながらの栽培を行っている所では、この岩盤層をそのままにしてコーヒーを栽培をしています。場所によっては岩と岩の隙間からコーヒーが育っているようなところもあり、コーヒーのタフさには感心させられます。
とはいえ根の成長などの観点から、この溶岩層はある程度取り除いた方がコーヒーの生育には良いと考えられているので、UCCハワイでは2020年から重機を使って古木の引き抜きと岩盤の破砕を列状に行っています。

砕いた岩を手作業で取り除き、土だけを元の列に戻します。土が足りない場合にはあらかじめ準備しておいた植え替え用の土を足し、溝はしっかりと埋めていきます。

ここでもUCCハワイのこだわりポイントがあり、植え替え用の土にはカットバックで発生したウッドチップを混ぜ込んで使用しています。こうすることで土壌中の有機物量を増やし、長期的に栄養を供給できる土を生み出すことができるのです。

その後は一定の間隔で土に穴をあけ、コーヒーの苗木を1つ1つ手作業で植えていきます。もうお分かり頂けたかと思いますが、コーヒーの植え替えと言っても作業量でいうと、植え替え前の準備がその大半を占めているのです。

他の農園管理作業と同時に行うのは非常に大変な作業ですが、コーヒーにとって生育しやすい環境を整えるために大切な作業。また、一度岩盤層を砕いてしまうことで次に植え替えを行う際の作業性が格段に高まり、長期的に価値を生み出す取り組みだと考えています。

以上、今回は「コーヒーの植え替え」についてお伝えしました!
何気なく育っているコーヒーも、このように目に見えない努力があって元気に育っていることがお分かりいただけましたか?

UCCハワイは今年で開園33年目を迎え、木の老齢化が課題。より一層、計画的な更新が大切だと考えています。長期で持続的に農園活動を続けていくことができるよう、これからもスタッフ一丸となって取り組んでいきます!

ハワイのフルーツとコーヒーの関係

UCCハワイの関連情報もお伝えします。
さて、コーヒーの栽培は、主に赤道をはさんで北緯25度線と南緯25度線の間で行われ、この地域は「コーヒーベルト」と呼ばれます。UCC ハワイ・コナコーヒー農園も北緯約19.6度で「コーヒーベルト」に位置するのですが、この地域では熱帯特有の果物であるトロピカルフルーツも、栽培・収穫が盛んに行われています。

その昔、ハワイにカヌーでやってきたポリネシア人が食料や医薬品として、ノニ、パンノキ、ココナッツ、マウンテンアップル、バナナといったフルーツを運んできたそうですが、その他のトロピカルフルーツは、ここ200年以内に西洋人によって持ち込まれたそうです。

上)ライチの実。生の実は美しい紅色をしています。ビタミンCが豊富で女性に嬉しい栄養素が多く含まれている高級果物です。

ハワイはトロピカルフルーツの宝庫

常夏のハワイと言われていても微妙に四季もあり、それぞれの季節で収穫されるフルーツも異なります。UCC ハワイ農園で栽培されているフルーツ(自生していたものも含め)の名前をあげるとキリがないのですが・・・
春にはアボカド、ライチ、マンゴスチン、夏のドラゴンフルーツ、マンゴー、秋にパッションフルーツ、ランブータン、スターフルーツなどなど。

上)ノニの木と実。 2000年以上も昔から「奇跡の果実」と呼ばれている、健康を維持するために欠かせないハーブ。ジュースやお茶として利用されています。

上)大きな黄緑色の実がなる「パンノキ」。英語で「Breadfruit Tree」と呼ばれてます。木の実はネイティブハワイアンの主食のひとつでした。

冬にはオレンジ、グレープフルーツ、レモン、ライム、通年通しては、アップルバナナ、パンノキ、ココナッツ、パパイヤ・・・・・。
コーヒー農園見学の際には採れたての新鮮なフルーツを試食できるチャンスもありますよ!

ところで、コーヒーの実もフルーツの一部なんです。秋になり真っ赤に熟したコーヒーの実の中にある種の周りには、薄いゼリー状の果肉があり、食べるほどの量はないのですが、舐めてみるとほんのり甘みを感じることができます。
ぜひコナコーヒー農園にお越しの際はコーヒー実のテイスティングをお試しください。お待ちしています。

それではみなさん、また来月お会いしましょう~
マハロー!
UCCハワイ ⼩林(代表)&三⽊よりお伝えしました。

▼前回の農園レポートはこちら!