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コーヒーの「水」を考える

2019.05.27
日本は、世界の中でも「水」に恵まれた国です。豆腐や日本酒も、美味しさの決め手のひとつは良質な水ですが、それはコーヒーも同様です。今回はコーヒーの大部分を占める「水」に注目して、″コーヒーに適した水”についてお話します。

豆だけでなく水も選んでみる

 

「おいしいコーヒーを淹れたい!」と思ったとき、豆を選ぶことや焙煎度合い、淹れ方に注意を払いがちですが、実はカップに注がれたコーヒーの、およそ99 %は「水」。

 

そして「軟水」「硬水」といった硬度や含まれる成分の違いから、同じコーヒー豆を使ったとしても水が違えば、味わいにも変化が生まれます。

 

 

ミネラルの含有量で分かれる「軟水」と「硬水」

硬度の表示については国によって異なりますが、日本では「水分に含まれるミネラル(カルシウムイオンやマグネシウムイオン)の濃度を炭酸カルシウム濃度に換算する、アメリカ硬度で表しています。

 分類 1リットルあたりの含有量(mg/L)
 軟水  0~60 未満
 中程度の軟水(中硬水)  60~120 未満
 硬水  120~180 未満
 非常な硬水  180 以上

 

ちなみに日本では、一般的に「軟水」「硬水」の境を100mg/Lとして、100mg以下を「軟水」、100mg以上を「硬水」と分けている例が多いようです。

※参考資料「一般社団法人 日本ミネラルウォーター協会」

コーヒーの味への影響は…


「軟水」でいれたコーヒー

コーヒーの特有の苦みが溶けにくい性質をもっているため、マイルドな舌触り のコーヒーを楽しめます。一般的に、軟水~中硬水あたりはコーヒー向きの硬さと言えます。

 

「硬水」でいれたコーヒー

輪郭のある苦みを感じ取ることができ、 深炒りの豆を使っていれるコーヒーとはひと味違った、水の硬度差による苦みを堪能できると言えそうです。ヨーロッパなどは「硬水」が多いため、エスプレッソのように苦味を楽しむコーヒー文化が発達したと言えます。

 

硬すぎる「非常な硬水」でいれたコーヒー

カルシウムやマグネシウムなどのミネラル分は、コーヒーに含まれるカフェインやタンニンの抽出を抑えるとされ、また鉄分がタンニンと結合して、硬い舌触りの印象に。高度の高すぎる水は、コーヒーの味わいに影響が強く出る上、見た目にもやや濁った液色になることも。

 

 

 

水道水でコーヒーを美味しくいれるには

コーヒーを淹れる時、ミネラルウォーターを使っている人も多いと思いますが、日本の水道水は「軟水」の割合いが多く、コーヒーをいれる水としては十分な水質なので水道水で淹れても問題はありません。その際、いくつか押さえておくと良いポイントをお教えします。

 

水道水でコーヒーをいれる3つのポイント

1. 朝一番の水は避ける

蛇口から出る最初の水は、一晩水道管の中で滞留した水です。

 

2. コンロで沸かす

飲み水はある程度の二酸化炭素を含む方が美味しく感じますが、瞬間湯沸器の湯は二酸化炭素の含有率が少ないので、コンロで沸かしたお湯がオススメ。

 

3. 新鮮な水を沸かす

長時間沸騰したものや、二度沸かしの湯は避けて、新鮮な水を沸かしましょう。カルキ臭や、古い水道管の鉄分が気になる場合は「浄水器」を使ってください。

 

 

アイスコーヒーは「氷」にも気遣いを

 

水道水で特に気になるのは「カルキ臭」。氷自体に不要な臭いや味がついていたら、せっかくのアイスコーヒーの風味が台無しです。方法はいろいろあると思いますが、おいしいアイスコーヒーを作るときは、淹れる時の水だけでなく氷への気遣いも忘れずに。

 

:市販の氷を使う

:浄水器で水道水を浄水してから氷を作る

:竹炭や備長炭を入れて煮沸した湯をさましてから氷を作る

:美味しい水で淹れたアイスコーヒーで氷を作る(溶けても薄まらない)

 

 

アイスコーヒーの飲みごろ温度は?

ちなみに、水そのものの話ではありませんが、温度によっても感じる美味しさや印象が変わります。コーヒーの飲み頃の目安の温度は、ホットなら68~70℃、アイスコーヒーなら4~6℃くらい。その温度になるタイミングで提供できるよう、淹れ方やカップの温め、グラスの冷却などを意識してみましょう。

 


ちなみに、一般的には温かい飲み物で60~70℃くらい、冷たい飲み物で5~11℃くらいが美味しいと感じる温度帯と言われています。およそ「体温のプラス・マイナス25℃」と覚えておくと便利ですね。

 

 

お気に入りの水で、お気に入りの一杯を

コーヒーは嗜好性の高い飲み物だけに「この水がコーヒーに合う」という感じ方も人それぞれですが、味への影響度が大きいだけに、探究しがいのあるテーマでもあります。

豆選びや淹れ方の違いだけでなく、自分好みのコーヒーに合う水を探してみる、それもまたコーヒーの楽しみ方のひとつかもしれません。

 

 

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