How to

ハンドドリップの淹れ方|自宅でもおいしく淹れるコツや必要な器具を解説

2019.05.23
市販やカフェのコーヒーももちろん悪くないけれど、たまには自分で美味しいコーヒーを淹れてみたい。そんな気持ちに駆られて、自宅でハンドドリップにチャレンジする方も多いでしょう。

今回は、ハンドドリップの特徴や必要な器具、抽出の基本的な手順をご紹介していきます。

ハンドドリップとは

「ハンドドリップ」とは、コーヒーメーカーなどを使わず手動でコーヒーを淹れる方法。コーヒーの粉を入れたフィルターにお湯を注ぎ、コーヒーの成分を抜き出してからフィルターで濾してコーヒーを完成させるわけですが、お湯がコーヒーの中を通過し自らの重みで落ちてゆくまでが勝負なので、微妙な手加減が味を決める奥深い淹れ方です。

とはいえ手順はいたってシンプル。これからハンドドリップを始める方に基本をご紹介します。

ハンドドリップに必要な準備

ハンドドリップに必要な準備は下記の通り。今回はペーパーフィルターを使った「ペーパードリップ」についてご紹介します。

  • お好みのコーヒー(豆から挽く場合はコーヒーミルも)
  • ペーパーフィルター
  • ドリッパー
  • コーヒーサーバー
  • ドリップポット
  • メジャースプーン・キッチンスケール(電子はかり)
  • コーヒーカップ

ペーパーフィルターではなく、布のネルフィルターを使った「ネルドリップ」の手順はこちらをご覧ください。

ネルドリップのおいしい淹れ方|味の特徴、必要な器具、手入れ方法を解説

コーヒー

エスプレッソなら「極細挽き」、サイフォンなら「中挽き」など、使用する器具によって適した挽き方があります。ペーパーフィルターなら「中細挽き」が最も相性が良いとされています。

すでに挽いてあるコーヒーを使っても良いですし、豆を買ってコーヒーミルを挽いても良いでしょう。ミルを持っていない場合はお店で挽いてもらえるか相談してみてください。お店の人に「ペーパードリップ用に挽いてください」と伝えれば、適した粒度に挽いてもらえるので安心です。

ご自身で挽いてみたい方はこちらもチェック。

コーヒー豆の挽き方|器具に合わせた粒度で異なる味の違いを楽しもう

ペーパーフィルター


↑ こちらは無漂白タイプ

コーヒーの粉にお湯を注いで抽出する際、コーヒーの粉(コーヒーかす)がサーバー側へ落ちないよう濾し取る役割を持つのがフィルターです。

フィルターには、ペーパーフィルター、布フィルター、ステンレスフィルターといった種類があり、なかでも一番使いやすくポピュラーなのが、ドリッパーにセットして使うペーパーフィルターです。

フィルター自体も比較的安価で手軽に買い求めることができるので、ハンドドリップの入門編として、まずはペーパーフィルターでの淹れ方を抑えておきましょう。紙の細かな繊維を通すことで、コーヒーがすっきりとした味わいになります。

ペーパーフィルターには、茶色っぽい無漂白タイプと、白い漂白タイプがあります。無漂白だと紙(素材となる木)の香りがどうしても気になる人は、漂白タイプを使うと良いでしょう。塩素などを使って漂白していた昔のイメージを持っている人もいるかもしれませんが、今は体に害がなく、コーヒーの香りも邪魔しない「酸素漂白」フィルターがほとんどです。

コーヒーフィルターの種類と特徴|ペーパー・ネル・ステンレスの違いとは

ドリッパー

↑ こちらは円錐型

フィルターをセットし、フィルター内で抽出されたコーヒー液がサーバーに落ちるまで受けとめるのがドリッパーの役割です。

角度などの形状や、底の穴の大きさや数により、ドリッパー内でのお湯のとどまり方、つまりコーヒーの粉とお湯の接触時間が変わるので、それによりコーヒーの味わいが変化します。

円錐型や台形型といった形状の違いや、コーヒーが落ちる穴の数やそのサイズ、「リブ」と呼ばれる内側の溝の付き方など、特徴はさまざま。また素材は陶器やガラスがスタンダードですが、ワイヤーやシリコンといった持ち運びしやすくアウトドアなどでも活躍しそうなドリッパーも登場しています。

コーヒードリッパーの選び方|種類や形状の特徴の違い、人気ドリッパーまで

細口のドリップポット

ハンドドリップは、コーヒー粉に注いだお湯がコーヒーの成分を抜き出しながら落ちていくことでコーヒーを抽出していく方法です。そのため、お湯をどんなタイミングでどう注ぐかが、味を決める大きな要素になるわけですが、ドリップ専用に作られた細口ポットを使うと、お湯を注ぐ微妙な加減(注ぐお湯の量やスピードなど)がコントロールしやすくなります。

もちろん、専用のドリップポットが無くてもお湯は注げますが、あればハンドドリップが格段に楽しくなるのも事実。チャンスがあれば、マイドリップポットを手に入れてみましょう。最近ではドリップで使うことを想定して、湯沸かし機能が付いた電気ケトルにも細口タイプのものも増え、選択肢も広がっています。

ドリップポットの選び方|コーヒー初心者が知っておきたい機能比較や定番ポット

サーバー

ドリッパーから落ちてくるコーヒー液を受け止めるのがサーバーです。

コーヒー器具のメーカー各社が出しているものの多くは耐熱ガラス製。杯数の目盛りが付いているなど、抽出するコーヒーの量がわかりやすく、洗浄もしやすいので初めて揃える方にはおすすめです。

このほか、保温性の高いステンレス製サーバーもありますし、陶器のコーヒーポットなどもサーバーとして使うことももちろんできますが、中身が見えにくく抽出量がわかりにくいので、キッチンスケールの上で湯量を量りながら淹れるなど工夫は必要になります。

コーヒーサーバーの選び方|家淹れを味わう便利アイテムの機能や特徴とは

メジャースプーン・キッチンスケール

コーヒー粉をすくう際にあると便利なのがコーヒーのメジャースプーン。木製、ステンレス製、銅製など様々な素材のものがありますが、実はコーヒー用として販売されていても、メーカーによりスプーン1杯の量はさまざま。お持ちのスプーンすり切り1杯分の量を知っておくと良いでしょう。

正確な量を計るためには、キッチンスケール(電子はかり、デジタルスケール)がオススメです。キッチンスケールの上にサーバーとドリッパーを乗せてから電源を入れ、メモリを0にセットし、その上からコーヒー粉を乗せることで粉の量を計ることができます。

理想の味を実現するために知っておきたい「はかる」大切さ

コーヒーカップ

コーヒーを楽しむためには、「器」も欠かせません。

コーヒーカップにも種類がいくつか分かれており、スタンダードタイプは1杯あたり120〜140ccほどの容量。喫茶店などでもよく見かける標準サイズです。

ほかにも、結婚披露宴やフルコースの食事の際に提供される小さめのカップは「デミタス」と呼ばれ、フランス語で「半分のカップ」を意味し、その名の通りスタンダードの半分ほどの容量が入ります。

容量以外にも、素材や形による違いがあり、コーヒーを飲むために適した温度を保つ工夫がされているものも。

せっかくならこだわりたいコーヒーカップの選び方も、ぜひ参考にしてみてください。

コーヒータイムの名脇役「器」のお話|コーヒーカップの歴史や選び方を解説

ハンドドリップの基本的な手順

ここからは、ペーパーフィルターを使ったハンドドリップの淹れ方をご紹介します。基本的な手順と、おいしく淹れるためのコツを見ていきましょう。

1. 湯温は95度に。あらかじめ抽出器具を温めておこう

まずは汲みたての水を沸騰させます。沸騰の泡が収まった95℃前後が目安。

このとき、あらかじめドリッパー、サーバーなどの抽出器具、カップやソーサー、スプーンなどを温めておきましょう。コーヒーを淹れる過程で器具に温度が奪われできあがりの温度が下がってしまうのを防ぐためです。

やかん等で沸かしたお湯を専用のドリップポットに移すか、湯沸かし機能付きドリップポットを使うと効率的ですね。

2. ペーパーフィルターへコーヒーの粉をセット

ペーパーフィルターの接着部分を折って、ドリッパーにセットします。台形フィルターのように居る場所が二辺ある場合は、底を折ってから、側面を底と逆方向に折ると、ドリッパーにフィルターがフィットして安定します。

コーヒー1杯分なら約12gを目安に、メジャースプーンやキッチンスケールでコーヒー粉を計量し、フィルターに入れます。

このとき、ドリッパーを軽くゆすって、粉の表面を平らにしましょう。偏りがあると、お湯を注いだ時、湯が粉の少ない方へ流れてしまい、コーヒー全体からまんべんなく成分を引き出すことができません。

【コーヒー粉の目安量】

  • 1杯分:10〜12g
  • 2杯分:20g
  • 3杯分:25~30g
  • 4杯分:35〜40g

3. 少量のお湯でコーヒーを蒸らす

コーヒーの美味しい成分を引き出すために必要なのが「蒸らし」です。

コーヒーの粉全体にそっとお湯をのせるようなイメージで、1杯分なら約20cc目安をコーヒーの粉に均一に注ぎ、20秒ほど待って蒸らします。

コーヒーの中には焙煎した時に発生したガスがまだ残っているのですが、少量のお湯を注ぐことでガスを追い出し、お湯とコーヒーの粉を馴染みやすくするためです。

この「蒸らし」の作業をしないと、コーヒーの成分をしっかり引き出すことができず、軽いコーヒーになってしまいます。ペーパードリップで美味しくコーヒーを淹れるときの重要なプロセスだと覚えておいてください。

4. 「の」の字を描くようにお湯を注ぐ

蒸らしが終わったら、平らにならした粉の中心から「の」の字を書くように、お湯がフィルターに直接当たらないように注いでいきます。

お湯はなるべくコーヒーの粉を荒らさないよう、低い位置から静かに注ぎましょう。このとき、80cc → 40cc → 20cc を目安にすると、出来上がりの量が140ccと標準的なコーヒーカップ1杯分になります。

3回に分けて注ぐときは注いだお湯が落ちきる前に、次のお湯を注いでいきます。1杯分のお湯はあっという間に注ぎ終わってしまうのでお湯の落ちる状態を見ながら気を抜かずに。コーヒー液がサーバーに落ちきったらできあがりです。

5. サーバーのコーヒーを均一に整えて出来上がり

サーバー内のコーヒーを軽く回して混ぜて均一に整え、コーヒーカップに注げば出来上がりです。

フィルターの中のコーヒーのかすの表面に、細かい泡は残っていますか? この泡は、雑味のもととなるアク。これが残っていれば雑味のないクリアな味わいになっているはずです。

おいしく召し上がれ!

美味しく淹れるために知っておきたいポイント

ハンドドリップはこだわれば奥が深いもの。ひと工夫できる点がいくつもあります。基本的な淹れ方をマスターしたら試してほしいポイントもご紹介します。

温度を気にしてみる

コーヒー抽出時に使うお湯の温度は95℃前後が目安ですが、出来上がりのコーヒー液の温度は68〜70℃になることを目指してみてください。おいしいと感じられる温度は、温かい飲み物の場合、60〜70℃くらいと言われています。

器具の素材にもよりますが、飲み頃を逆算するとコーヒーサーバーからカップに入れた直後は80℃~82℃になるとベターです。

コーヒーの鮮度を保つ

コーヒーは挽いてから時間が経つと空気などに触れることで鮮度が落ちてゆきます。焙煎から時間が経っていないものほど鮮度が良く、鮮度の良さは当然味にも影響しますので、コーヒーを購入したら、キャニスターなどの保存容器を使用し、密閉した状態で冷蔵庫で保存しましょう。

また、空気に触れる表面積が少ないため、粉状になったコーヒーよりも鮮度が保ちやすいのは「豆」。ミルを使い、コーヒーを淹れるたびに豆を挽いて淹れるのもおすすめです。

「水」にもこだわってみる

水にはミネラルの含有量によって「硬水」や「軟水」といった区分がなされていますが、一般的にコーヒーに合うのは「軟水」とされています。コーヒーの成分はミネラルに反応しやすい性質を持っており、「硬水」のようなミネラルの多い水だと味わいが変化してしまうためです。

それでもエスプレッソなど苦味を味わうようなコーヒーは「硬水」が適していたりするので、まずはご自身が味わいたい飲み方から考えてみてはいかがでしょうか?

コーヒーに適した「水」とは?硬度別の選び方や水道水でも美味しく淹れるコツを解説

ハンドドリップで自分だけの味を見つけよう

ハンドドリップの基本的な手順はいたってシンプル。習得するのにそれほど時間はかかりません。とはいえ、すべてを手作業で行うため、各プロセスにおいての微妙な加減が味を左右するのも、奥深く面白いところ。

ハンドドリップにチャレンジして、自分だけのコーヒーの味を追求してみてはいかがでしょうか?

さまざまなコーヒーの淹れ方をこちらでもご紹介しています。

自宅でできるコーヒーの淹れ方|器具別の抽出方法や知っておきたい豆知識

\ SNSでシェアしよう! /

 RANKING

人気記事

 CATEGORY

カテゴリー

 KEYWORD

キーワード
ページトップ