「ブルーマウンテンコーヒー」の生産国ジャマイカ −コーヒーベルト・コレクション− | コーヒーと、暮らそう。 UCC COFFEE MAGAZINE

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「ブルーマウンテンコーヒー」の生産国ジャマイカ −コーヒーベルト・コレクション−

コーヒーの木は、赤道をはさんで北緯25度・南緯25度の間の「コーヒーベルト」と呼ばれる地帯で栽培され、生産国は60カ国以上に上ります。生産地ごとに異なるさまざまなブランドや、その特徴や味わいについてご紹介します。

国としての基本情報

中南米のジャマイカは、カリブ海に位置する熱帯海洋性気候の島国です。先住民アラワク人の言葉「ザイマカ(「森と水の大地」の意)」にちなんで名付けられました。首都はキングストン、1655年からのイギリス統治のなごりで公用語は英語、現在もイギリス連邦に属しています。

国土面積は四国の半分強。島の中央部に沿って東西に広がる山脈が特徴です。中でも東部の国内最高峰「ブルーマウンテン・ピーク」を含む山脈一帯は、世界遺産に登録されている国立公園でもあります。ジャマイカ固有の植物や鳥類が多数生息している自然豊かなこの地で、“コーヒーの王様”ブルーマウンテンコーヒーが生産されています。

レゲエ発祥の地、ジャマイカ

ジャマイカの主な産業のひとつが観光業です。島の北側には、国内随一の観光地でありリゾート地としても知られるモンテゴ・ベイのほか、ネグリル、ポート・アントニオ、オーチョ・リオスなどカリブ海でNo.1とも称されるビーチスポットが点在しています。

独自に発展したさまざまな文化もとてもユニークです。
南東部の首都キングストンはレゲエ発祥の地として世界的に有名。レゲエの神様と呼ばれるシンガーソングライターの「ボブ・マーリー」の博物館もあります。
そして、オールスパイス、カレー粉、シナモン、コショウなどのスパイスをたっぷり使ったジャマイカ料理は、海外でも人気があります。スパイスで味付けした鶏のグリル「ジャークチキン」が代表的な料理で、それぞれの屋台やレストランがオリジナルレシピで勝負しています。

また、陸上競技の中でも主に短距離種目が強いことでも知られており、金メダリストのウサイン・ボルトもジャマイカ出身です。

ジャマイカ、コーヒー生産の歴史

イギリス統治下の1728年代にフランス領のマルティニーク島からコーヒーの木が持ち込まれ、ジャマイカコーヒーが誕生しました。その後、政府によるプランテーションが導入されると、気候がコーヒー栽培に適していたため生産が急速に拡大していきました。

しかし労働力となっていた奴隷制度の撤廃や、傾斜地栽培の弱点、ハリケーン被害などが原因で生産量・品質が低下。1930年代には一番の買い手であったカナダが輸入を停止してしまいます。

それを機に、政府は生産量増・品質の安定化を目指して「コーヒー産業公社(CIB)」を設立、高品質なブルーマウンテンコーヒーを復活させました。現在は「ジャマイカ農産品規制公社(JACRA)」と名前を変えて、厳格な基準を設けてコーヒーの品質保持に努めています。

採れるコーヒーの特徴

キングストンの近くにそびえる国内最高峰の山「ブルーマウンテン・ピーク」は標高2,256m。その周りに広がるブルーマウンテン地区から生産される良質な豆のみが「ブルーマウンテンコーヒー」と呼ばれています。品種は、トラディショナルかつ、バランスの取れた風味の良さで知られているアラビカ種の「ティピカ品種」です。

霧が良質なコーヒーを育むブルーマウンテン地区

ジャマイカは年間通して20℃以上の温暖な気候ですが、山の複雑な地形によって場所により気象条件が異なります。ブルーマウンテン地区は霧がよく発生し、夜間に気温がぐっと下がるため、甘味のつまった良質なコーヒーチェリーが育ちます。およそ2~6月頃に花が咲き、10~3月頃に完熟手摘みの収穫作業が行われています。

ただし生産性はあまり高くありません。と言うのもカリブ海・メキシコ湾で発生するハリケーンの通り道になっており、何年かに一度のサイクルで甚大な被害を受けているほか、品種自体が病虫害に弱く、栽培管理に手間がかかるためです。

厳しい自然環境のもと収穫されたチェリーは丁寧に精製処理が行われます。霧の多い土地柄、果実のまま乾燥させる「ナチュラル精製」では時間がかかり過ぎて生豆の品質が落ちることから、ブルーマウンテンコーヒーの精製は通常ウォッシュド(水洗式)精製のみ。なお、ブルーマウンテンコーヒーはウォッシュドを世界で初めて導入したコーヒーとも言われています。

こうしてジャマイカ農産品規制公社(JACRA)による厳格な品質検査が行われたのちに輸出されます。主な取り引き国は、輸出量の約80% を輸入している日本。それだけ日本に愛好家が多い証と言えます。

ジャマイカから海を越えてやってくるブルーマウンテンコーヒーは、いまでも伝統的な樽詰めです。イギリス統治時代、コーヒー豆やラム酒を詰めた樽がイギリスからジャマイカへ運ばれていた歴史を彷彿とさせるツールとなっています。

味わい・等級

ブルーマウンテンコーヒーはマイルドでバランスの取れた風味に定評があります。酸味、甘味、苦味がどれも突出することなく調和していて、飽きのこない味わいです。コーヒー豆は、ティピカ種がメインなので、やや大粒な楕円形をしています。

生豆の格付けである等級は、欠点豆(※)の割合が一定以下であり、さらにスクリーンサイズによって決まります。等級の良い順に「No.1」「No.2」「No.3」に分類されます。

ちなみに、ブルーマウンテン地区以外で栽培されるコーヒーの格付け銘柄に「ハイマウンテン」があります。

※欠点豆とは、味わいに悪影響を及ぼすとされているカビ豆、虫食い豆、未成熟豆などのこと

農事調査室から
「ブルーマウンテンコーヒーの価値向上に挑戦し続けます」

UCCはジャマイカのブルーマウンテン地区にて、1981年に直営農園である「UCCブルーマウンテンコーヒー・クレイトンエステート」を開設しました。

農園事務所「クレイトンハウス」は、ジャマイカ総督となったイギリスのクレイトン卿が1805年に建てた別邸で、農園のシンボルとなっています。歴史あるこの農園は観光農園として開放されていますので、一般のお客さまも農園ツアーで見学していただけます。

一方でUCC農事調査室では、良質な直営農園産コーヒーをより多くのお客さまに届けるべく、現地と連携して生産性向上のための取り組みを行っています。加えて、ブルーマウンテンコーヒーの価値を更に押し上げるべく、伝統品種であるティピカ種以外の品種栽培や、水洗式以外の新しい精製方法などに挑戦しています。今後のブルーマウンテンコーヒーの進化にご期待ください!


UCC 農事調査室
主要原産地に出向き、コーヒーの栽培状況などを調査・研究しています。
担当
日比 真仁、中平 尚己、井上 隆裕 

生産地ごとのコーヒーを味わってみたくなった方へ
「UCCカフェメルカード」のご紹介

「UCCカフェメルカード」は、全国で22店舗(2023年1月現在)を展開しているUCCのコーヒー専門店です。お店のテーマは「MEET YOUR BEANS 私好みのコーヒーに出会う場所」

UCC直営農園産のコーヒーや、コンテスト入賞ロット、産地・農園指定のコーヒー、UCCの知恵と技術を駆使して創作するブレンドコーヒーなど、良質で個性豊かなコーヒーを幅広く取り揃えています。

年間通して、世界各国のコーヒーをお求めいただける店舗ですので、こちらの記事を読んで産地ごとの違いを味わってみたくなった方は、ぜひ店頭にも足を運んでみてください。コーヒー選びに迷っても、知識豊富なスタッフが丁寧にアドバイスしますよ!

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