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今回ご紹介する「レユニオン島」で育った貴重なコーヒー「ブルボンポワントゥ」。
INDEX
生産国としての基本情報
レユニオン島は、インド洋に浮かぶフランスの海外県です。気候は熱帯に属し、5〜10月の乾季と11〜4月の雨季に分かれ、1年を通して温暖。ダイナミックな自然美あふれる南の島に、年間を通してフランス本土からたくさんの観光客が訪れます。
首都はサン=ドニで、人口は島全体で約85万人。公用語はフランス語ですが、日常生活では、フランス語に現地の言語を取り入れて発展したレユニオン・クレオール語が使われています。
主要作物はサトウキビで、砂糖が主要輸出品。他にはラム酒、キャッサバ、バニラなどがあります。特に、レユニオン産のバニラは世界最高水準の香気成分を誇り、高級食材として取引されています。
2つの火山を頂く、世界遺産の島
神奈川県とほぼ同じ面積の火山島で、現在は火山活動のない標高3,069メートルのピトン・デ・ネージュ(インド洋最高峰)と、現在も火山活動のある標高2,631メートルのピトン・ドゥ・ラ・フルネーズの2つの火山があります。
火山と多雨により形成される複雑な自然の地形は「レユニオン島の尖峰群、圏谷群および絶壁群」として世界遺産に登録されています。花が咲き実を結ぶ顕花植物として200以上の固有種が存在しており、植生においても貴重な地域となっています。
多様な人種の混ざりあいが生んだ「クレオール」文化
フランス系だけでなく、多くの人種が移り住んだことで、さまざまな文化が混ざりあって、独特のクレオール※文化を形成しています。
食文化においても、クレオール料理と呼ばれる、主にフランス、中国、インド、東アフリカをルーツに独自に発展した料理が人々の日常に根付いています。
※クレオール…レユニオンでは「さまざまな民族の混血」の意味で使われます。
コーヒーの歴史など
ブルボン種の名前の由来はここから
レユニオン島は、かつてフランスのブルボン王朝時代に「ブルボン島」と呼ばれていました。(フランス革命の際にレユニオン島に改名)1715年にイエメンからコーヒーが持ち込まれて栽培が広まると、長らくフランス本国のブルボン王室を中心に貴族や文化人に愛飲されていました。
このブルボン島のコーヒーは後に東アフリカに広がっていくことになるのですが、アラビカ種の1つブルボン種はこの島の名前にちなんでいます。
現代に甦った幻のコーヒー「ブルボンポワントゥ」
レユニオン島の「幻のコーヒー」と言われるブルボンポワントゥは、ブルボン種の変異種で、生豆は小粒で端が尖った形をしていることから、フランス語の形容詞で「尖った」を意味するポワントゥ(pointu)の名がつけられました。
19世紀に入ると徐々に生産量が減り、20世紀半ばには栽培されなくなってしまいます。その後、「コーヒーの原種に近く、類いまれなる個性を持つ高貴な豆」として、その名はコーヒー研究者や専門家の間で伝説になっていきました。
21世紀に入り、UCCはフランス政府と協力してブルボンポワントゥのマザーツリーを調査し、現地で生産者を募って栽培を再開。実に60余年ぶりに、味わいが蘇ることになったのです。
現在、レユニオン島で商業的に栽培され流通しているのは、ブルボンポワントゥのみとなっています。
採れるコーヒーの特徴
ブルボンポワントゥは、火山島ならではのミネラル豊富で水はけのよい土壌で栽培されます。栽培標高は高いところで1,500m程度。
収穫は7月から翌年2月にかけて行われます。しばしばハリケーンが通過し、強風による被害が生産量への影響を与えることになります。
30程度の農家がブルボンポワントゥ組合を作ってブランドを守っています。農家1軒の規模は小さく、人の手で完熟したチェリーだけを丁寧に摘み取っています。そのため全体の年間生産量は生豆でわずか1トン前後となり、味わいへの人気と相俟って希少価値を高めています。
ブルボンポワントゥのほとんどは現地のお土産として、あるいは飲食店で消費されていますが、日本では2007年以降、UCCが商品化し、日本国内での販売を行なっています。
限りなく原種に近いコーヒー
ブルボン種の突然変異種として生まれたブルボンポワントゥは、その後も交配を重ねることなく、300年前と変わることのない個性を持ったまま現代に甦りました。限りなく原種に近いコーヒーと言われる所以です。原種は近年の生産性の良い品種と比較して収穫量は少なくなりますが、その分だけ風味は豊かと言われています。
味わい・等級
豆の特徴は、小粒で端が尖った形。小さく、密度が高くて硬いため、熟練した焙煎技術が求められます。澄み切ったクリアな味わいと、繊細でフルーティな甘い香りが、このコーヒーの個性を際立たせます。
また、カフェイン含有量が通常のアラビカ種の約半分というのも特徴です。自然に実るコーヒー豆で、これほどの低カフェインは極めて珍しいとされます。
等級はカップテストによって3つに分類され、最高等級は「グランクリュ」と呼ばれます。これはフランスワインの畑の格付けの表現からとられています。
農事調査室から「コーヒー産業再興の貴重な経験のもと、生産者と共にさらに高品質な製品の提供に取り組んでいきます」
UCC農事調査室では、1999年にはじめてレユニオン島を訪問し、フランス政府との連携による産地支援を開始して以降、長年に渡り現地と交流を続けてきました。
ブルボンポワントゥのマザーツリーの調査からはじまり、品質管理の方法、ブランディングのノウハウなど様々な角度から現地を支援することで、現在では島産の農産品の1つとして、レユニオン島を訪れる多くの方に楽しんでいただけるようになっています。
コーヒー伝播の歴史にもかかわる重要な産地において、産業を再興させる取り組みができたことはUCCにとって大きな意味のある活動でした。今後も、希少価値が高く、高品質なコーヒーを日本のみなさまに届けられるように、ブルボンポワントゥ生産者組合と良好な関係を続けていきます!
UCC 農事調査室 主要原産地に出向き、コーヒーの栽培状況などを調査・研究しています。 担当 日比 真仁、中平 尚己、井上 隆裕
※現在は販売終了しております。
【数量限定・予約受付中!】
幻のコーヒー「ブルボンポワントゥ」のギフトで、特別な一杯をお楽しみください
レユニオン島から届く幻のコーヒー「ブルボンポワントゥ」のギフト。
2023年は11月15日(水)から予約受付を開始しました。また、12月7日(木)午前10時からは、一般販売も開始します。
セット内容は以下の通り。オリジナルの化粧箱、紙袋付きで販売いたします。
- UCCブルボンポワントゥ150g(豆)(オリジナルフレージングボトル入り)
- UCCブルボンポワントゥブランドリーフレット
- おいしい淹れ方(リーフレットに記載)
- 産地証明書(リーフレットに印字)
- オリジナル紙袋
数量に限りがございますので、飲んでみたいと思われた方は、ぜひお早目にお申込みください。
オンラインストアでのお申込みはこちらから
先行予約受付中!12月7日より順次発送となります。
→ UCC ブルボンポワントゥ 150g(豆)ギフト
UCCの直営店舗でのご購入は…
UCCの直営店舗「UCCカフェメルカード」「カフェノバール」の一部店舗にて、12月7日(木)午前10時より販売いたします。
販売店舗につきましては、「ブルボンポワントゥ」のブランドサイトから「購入する」をご確認ください。
今すぐおいしいコーヒーを淹れたい!と思ったら…
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