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コーヒーの木を育てる恵みの雨と天然の日傘

2019.06.07
母なる大地が育む作物に大きな影響をもたらす自然の恵み、雨。そして日ざしの管理。 今回は、コーヒーの木の生育に大切な「雨」と「日ざし」にスポットを当ててみました。

コーヒータイムのひととき、コーヒーが育つ農園へ想いを馳せながらどうぞ。

優しく降り注ぐ恵の雨が、コーヒーの木を育む

 

コーヒーの木にとって、雨は重要です。というのも、コーヒーの花が開花しても、十分な水分がないとコーヒーの実は成長できません。コーヒーの世界では「ブラッサムシャワー」と呼ばれる、本格的な雨期を前に降る雨。農園に降り注ぐ優しい雨はまるで、白い可憐な花の妖精を呼び起こしているかのように見えます。

 

ブラッサムシャワーを浴びて開花したコーヒーの花が受粉を終えるころ、コーヒーの生産地には本格的な雨期のシーズンが到来し、農園の木々たちは全身にいきわたる水分を得て成長していきます。

 

天然の日傘が、強い日ざしからコーヒーを守る

 

コーヒーは、「コーヒーベルト」と呼ばれる赤道を挟んで南北緯25度の間で育つ農作物ですが、実は強い日ざしはあまり得意ではありません。そこで活躍するのが、日傘の役目を果す「シェードツリー」と呼ばれる木々たち。強い直射日光からコーヒーの木を守ってくれています。

 

シェードツリーとして人気が高いのが、バナナやマンゴーなど大きな葉を持つ木々。これらは土壌の水分を大量に吸収してしまうことなどもあり、理想的なシェードツリーとは言えない面もありますが、収穫した果実が農園で働く人々の食卓をにぎわせることも。天然の日傘に守られながら、コーヒーの木は順調に生育していきます。

 

自分自身の葉で陰を作り、葉の温度上昇を抑える

すべてのコーヒー農園にシェードツリーがあるとは限りません。実際に降雨量の少ない地域では、限られた土壌の水分をコーヒーの木が十分に得るために、シェードツリーを植えないこともあります。

 

その場合は、コーヒーの木々の植え方を工夫して、互いの葉を重ね合わせることによって陰を作りだします。これにより、強い日光の日ざしで葉っぱの温度が上がるのを防げるのだそう。

 

ジャマイカのブルーマウンテン地区では、午後になると霧が発生し、これが自然のベールとなって、南国ならではのきつい日ざしからコーヒーの木を守ってくれます。また、暑い季節の曇り空は、雲自体が空に張り巡らした天然のシェードとなって、コーヒーの葉の温度が上がらないようにする役割があります。

 

コーヒー栽培は自然との戦い

 

絶え間なく差し伸べられる人の手によってコーヒーは育てられます。しかし、病虫害、霜害、ハリケーンといった強風による天災など、生産地により環境は異なりますが、最終的なコーヒーの木の運命は、抗いがたい自然の手に委ねられてしまうことも。

 

すべての農作物がそうであるように、コーヒーの栽培も決して楽なものではありません。目の前のカップにそそがれた琥珀色の液体が、自然の力と、コーヒーの木々を慈しむ人々の想いが作り上げた一杯なのだと思うと、大切にいただきたくなりますね。

 

 

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