オリジナルブレンドを作ろう!『ハルのコーヒー』Vol.14 | コーヒーと、暮らそう。 UCC COFFEE MAGAZINE

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オリジナルブレンドを作ろう!『ハルのコーヒー』Vol.14

実家を出てひとり暮らしをはじめたコーヒー初心者の「ハル」。おいしいコーヒーを淹れられるようになる!を目標に、回り道しながらも日々奮闘しています。コーヒーのスペシャリスト、「天の声」に見守られながら歩むハルのコーヒー道。はじまりはじまり。

前回のおさらい

みなさんこんにちは、ハルです!
前回は、アジア最大のコーヒーの祭典「SCAJ」に行ってみました。初めて見るコーヒーグッズもたくさんあったし、会場はコーヒーを愛する人たちで溢れかえっていて、エネルギーに圧倒されました。いろいろなコーヒーの味が味わえて楽しかったな〜。

そして前回会場で気になったのは「ブレンド」のこと。「キリマンジァロブレンド」って書いてあるものは、タンザニアのブースで出されていた「キリマンジァロ」とどう違うんだろう?
先日スーパーにコーヒーを買いに行ったときに気がついたのだけど、本当にいろいろなブレンドコーヒーが売られているなって。あれもブレンド、これもブレンド・・・実は売り場は「ブレンドコーヒーで溢れていた」ってことに改めて驚きました。ということで、今日は天の声さんにブレンドについて教えてもらおうと思います!

「ハルさん、今度はブレンドを実際にやってみましょう。ハルさんブレンドも見つけられたらいいですね」

なんて言われたので…ふふふ、楽しみ♡

コーヒーブレンドの定義を知る

ハルさん、こんにちは。ハルさんの体験したように、実は売られているコーヒーってブレンドされたものがたくさんあるんですよね。
それでは最初に「ブレンド」とは何かについて説明しますね。

ブレンドとは、産地や焙煎度合いの異なる豆を混ぜ合わせること

(ハル)天の声さん、よろしくお願いします!

(天)まずブレンドをシンプルに説明すると「異なる産地をバランスよく混ぜ合わせること」となります。例えばタンザニアの「キリマンジァロ」とブラジルの「ブラジル」を混ぜ合わせたりすること、ですね。ほかにも、同じ産地でも焙煎度を変えた豆を使って作ることもできます。同じ産地の「ブラジル」でも「中炒り」と「深炒り」では味わいが変わってきますよね。これを混ぜ合わせるブレンドもあります。
産地や焙煎度合いの異なる豆をブレンドすることで、1種類で出す味わい以上の奥行きや立体感を表現することができる、それがブレンドです。

(ハル)へぇ〜同じ「ブラジル」の豆を合わせるときでもブレンドって言うんですね。

(天)そう、それもブレンドのひとつのテクニックですね。

日本で決められたブレンド表記に関するお約束とは?

(ハル)それじゃ、わたしが気になっていた「キリマンジァロブレンド」っていうのは「キリマンジァロ」だけでつくられたものだったのかな?

(天)いえ、それは名前だけでは判断できないですね。
製品として「◯◯ブレンド」と表記する場合には「○○という豆が30%以上含まれていなければならない」という日本のコーヒー業界でのルールがあります。「キリマンジァロブレンド」に「キリマンジァロ」は30%以上は入っているのですが、残りの70%は他の産地の豆の場合もあります。

(ハル)なるほど、「キリマンジァロブレンド」はキリマンジァロが入っている、っていう意味だったのですね!残りの70%はブラジル、みたいなこともあるのか。

(天)そうですね。裏面を見てみると「生産国」と書かれている部分があって、その表記は配合が多い産地順に書かれていますから、あわせて見てみるといいかもしれませんね。

まずは基本のコーヒーブレンドを体験しよう!

それでは早速、ブレンドしてみましょう!今日ブレンドにつかうコーヒーはこちら、この前一緒にやったテイスティングの時の要領でコーヒー液を用意してあります。

(ハル)ありがとうございます!

(天)まずはこちらの4種類を味わってみてください。ブラジル中炒り、ブラジル深炒り、コロンビア中炒り、コロンビア深炒り。

(ハル)ひとつひとつの味を覚えてから、違いを感じるのですね。

コロンビア中炒り:ブラジル中炒りを同量で

(天)ではハルさん、コロンビアの中炒りと、ブラジルの中炒りを同じ量でブレンドしてみましょう!スプーンで1杯づつ小さなカップに入れてみてください。

(ハル)飲んでみます。わあ、うーん、味が変わったのはわかります。
なんだろう・・丸い味?どっちつかずというか、ブラジルの中炒りが主張したからかな。

(天)ブラジルは例えるならアーモンドのようなナッツ系の風味を感じるかもしれませんね。

ブラジルの中炒り:深炒り(ブラブラブレンド)を7:3で

(天)次に試してもらいたいのは、ブラブラブレンド。ブラジル中炒り7とブラジル深炒り3でつくってみてください。

(ハル)はいっブラブラブレンド!(名前がかわいい♡)

(天)同じ産地の焙煎度違いのブラジル・ブラジル・ブレンドですね。

(ハル)飲んでみて、えーと、ナッツ系の風味が一緒だから、まとまりのある感じに思えました。以前フードペアリングでも、似た要素を持つもの同士だとつながりができるってお話がありましたけど、ブレンドでも同じなのかも。

(天)いいですね!あと、今はないのですがここにロブスタが少し入るとまた違って感じると思います。味わいにまとまりが生まれるというかバランスを上手いこと整えてくれる感じ。

(ハル)なるほどーー。

(天)具体的には、ロブスタを1入れると、舌に残る味わいに少し重みが出てきます。ロブスタは単体で飲まれることはあまりない品種ですが、ブレンドの世界では良い仕事をしてくれますね。

コロンビア中炒り:深炒り(コロコロブレンド)を7:3で

(天)では次はコロコロブレンドにしてみましょう。これは7:3の法則でコロンビアの中炒り7、コロンビアの深炒り3の割合でブレンドしてみてください。

(ハル)7:3って画面分割とかでも言われる数値ですよね。髪型も7・3分けとかいうし、なんかよく聞く配分な気がする。

(天)ブレンドの世界でも7:3は基本なんですよ。半々だとそれぞれの豆の特徴を相殺してマイルドになりすぎるので、豆の個性を際立たせる意味で7:3でブレンドすることは多いですね。…確かに髪型も7:3は断然おさまりが良いです。感覚的に心地よいバランスなのかもしれませんね。

(ハル)…なるほど(天の声さんは7・3分けがお好きでしたか)

(ハル)飲んでみますね。わー、濃厚になりました!おいしい〜
コロンビア中炒りだけのときよりも、味のふくらみが、立体感が出ますね。

ブレンドって理科の実験みたいでとっても楽しいですね。ちょっと変えていくだけで味が全然違ってくるなんて!もっといろいろ試してみたくなっちゃう。
…ところで天の声さん、さっきからどうしてもやってみたくてうずうずしてることがあるんですけど。

習うより慣れろ?!いろいろ試したい!

(天)はい、なんでしょう?

(ハル)あの、ここにあるコーヒーを適当にガンガン混ぜてみたいんです。どんな味になるんだろうって興味が湧いちゃって。

(天)なるほど(笑)それはぜひやってみましょう!

(天)飲んでみて、ハルさんどうですか?

(ハル)あの…うーん、なんと言うか、ベースがない感じになりました(汗)。飲めない味ではないんですけど、水っぽい感じ?舌の上にすーって広がるけどすーっとなくなる平らな感じがします。

(天)ブレンドは、絵の具に置き換えて説明することもあるんですけど、例えば赤や青や黄などいろいろな絵の具をどんどん混ぜていくと灰色のようになっていきますよね?ブレンドもそれと同じで、混ぜすぎてしまうと個性がなくなって味が平坦になってきます。例えば青と黄色で緑をつくる、赤と黄色でオレンジをつくる、くらいシンプルに、多くても3つ4つくらいで混ぜすぎない方が良いんですよ。

(ハル)なるほど…!昔絵の具が混ざりすぎて、すごくグレーっぽい絵になっちゃったことがありました。絵の具に例えるとわかりやすいですね。

とんがりマンデリンブレンド「マンデリン6、モカ3、コロンビア深炒り1

(ハル)あといくつか試してみたい味わいがあって。まず、以前スパイス系の味わいがあるって天の声さんが言っていた「マンデリン」をつかって、マンデリンの味わいがよりとんがって感じられるようなブレンドってできないでしょうか。

(天)マンデリンですね。やってみましょう。例えばこんなブレンドはどうかしら。
マンデリンが6、モカが3、そこにコロンビア深炒り1をあわせるブレンド。

(ハル)ブレンドします♪

と、おおっ!これは…天の声さんも飲んでみてください。なんかマンデリンの質感がグレートアップした感じになりました。マンデリンだけだとちょっと素朴な感じの味なのですが、このブレンドはその襟を正してスーツを着たというか、そんなふうにグレードアップした味わいがします。

(天)はい(笑)今日のモカがやさしいモカだったのと、コロンビアがいい仕事をして、全体を大人に仕上げてくれている感じがしますね。

(ハル)ブレンド、おもしろい〜〜!

ハルのベストブレンドは「モカ:マンデリン:コロンビア深炒りが、6:3:1」

(ハル)そして、実は以前飲み比べをしたときにわたし一番好きだったのって華やかな味わいのモカだったんです。そのモカを使って、よりモカらしい華やかなブレンドってどんな配合になるでしょう。

(天)ハルさんの好きそうなモカブレンドの配合ですか。ハルブレンド、ですね。
それではモカをぐっと増やして6に。マンデリンを3、コロンビア深炒りを1でどうでしょう。試してみてください。

(ハル)はい!
…わあ。モカだけだと感じられない、ちゃんと軸があるというかベースがいる感じになりました。これはコロンビア深炒り効果なのかな。大黒柱がちゃんといる感じ。そしてそのまわりや後味にふんわり家を包む感じにモカがいて、間をとりなすのがマンデリン。
うん、わたし今日飲んだブレンドの中でこれが一番好きです。
甘いお菓子と飲んでみたくなる〜。割合ちゃんとおぼえておかなくちゃ、天の声さんこのブレンド、ハルのブレンドって名前つけていいですか?

(天)もちろんいいですよ〜、その分量で豆を配合して、名前をつけてお土産にしましょう♪

ハルのブレンド、淹れてみます

モカをベースとした「ハルのブレンド」、さっそく淹れてみました。液体でブレンドしたときと同じ比率で合わせた豆を、ガリガリガリっと挽いて。
挽きたての「ハルのブレンド」の粉で淹れます!

おいしい!大大大満足です。
それにしてもコーヒーにこんな楽しみ方があるって思わなかったな。
そうそう、天の声さんに「天の声さんの一番好きなブレンドってなんですか?」って聞いたら、

「最近はコロンビアの中炒り6、コロンビア深炒り3、ロブスタ1の割合のブレンドが大好き」

って即答されました。自分のブレンドがすらすら出てくるってすっごくかっこいい。わたしも自己紹介するときには「マイベストブレンドはモカ6、マンデリン3、コロ深1です」ってすらっと語ったら素敵かしら♡(←マニアック?)

他にも、例えば昭和の神戸の喫茶店の味は、ブラジルの深炒り5に、ロブスタ5で再現できるって教えてもらいました。今はまだ難しいけれど、喫茶店のオリジナルブレンドを味わったときに、むむっ、このブレンドはコロンビア深炒りがいい仕事をしている!とか思えたら…楽しそうですよね!

次回のハルのコーヒーは

(天)ところでハルさん、コーヒーっていつもひとりで飲んでいますか?

(ハル)わりとひとり、多くてもふたりくらいで飲むことが多いです。

(天)それでは次回までに…例えば4人分とか、大人数のためのコーヒーを一度淹れてみてもらえますか?

(ハル)わかりました!4人分ですね。淹れてみたことはないけれど、確か手持ちのドリッパーで4人分はいけたはずです!
…でも、それ以上だとどうするのかな。こないだ親戚が集まった時、みなさんにコーヒー淹れようとしたんですけど、大人数だから断念しちゃったことがあったんです。

(天)そうですね。例えば10杯、20杯を一度に淹れる方法もあるんですよ。次回は大人数のコーヒーについてお話ししましょうね。


ということで次回のハルのコーヒーは「大人数分のコーヒーを淹れる方法は?」です。ハンドドリップで4人分をおいしく淹れるためのちょっとしたコツや、イベントなどでたくさんの人にふるまうコーヒーを淹れる方法も必見!どうぞお楽しみに〜。

今回の天の声

UCCコーヒー博物館 学芸員
コーヒー鑑定士
香月麻里

96年にUCCコーヒー博物館・学芸員職に就く。98年日本人女性3人目のコーヒー鑑定士(クラシフィカドール)となる。2007年からUCCコーヒーアカデミー専任講師としてコーヒー作法~フードペアリングの授業を担当。

▼前回の『ハルのコーヒー』はこちら!


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