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前回のおさらい
みなさんこんにちは、ハルです!
前回は、コーヒーのブレンドについて、でした。いくつかの種類のコーヒーをブレンドすることで、違う味をつくることができて、コーヒーの奥深さをあらためて感じました。「ハルのブレンド」もお土産でいただいて♡
さて今回は、大人数に淹れるコーヒーです。
ひとり暮らしなのでいつもは1杯分、たまに友達がきたときに2杯分淹れたことがある…くらい。でも先日、年末年始に親戚が集まった時に、ふとみんなにおいしいコーヒーを飲んでもらいたいな、って思ったのですよね。でも3~4人ならまだしも10人分のコーヒーなんてどうやっていいのかわからなくて、結局諦めちゃった。
天の声さんの今回のミッション「大人数のコーヒーを淹れてみる」。まずは手持ちの器具を使用して4人分を淹れてみたいと思います。
複数杯のコーヒーを淹れる時に注意することは…?
さて、わたしの持ってるドリッパーは「3〜4杯分」として売られていたものでした。ので、4杯淹れるのは楽勝なのでは…(心の声)。いつもより多めにお湯を沸かして、いつものように淹れればよいですよね?
ということで、フィルターをセットしたドリッパーに、粉を入れます。
えーと、1杯分を12gとすると、4倍で48g。
お湯をそそぎます。
160ml×4=640ml。割と多いですね!いつものサーバーの容量だと入らない(事前に確認!)ので、ちょっと大きなものを用意してみましたよ。
うん、お湯も安定して出せて、だいぶ上達した感じ♪
ただ、640mlあると結構時間がかかるし、重い…意外とこれはしんどいかも。
さて4杯分入れ終わりました。カップにそそぎます。
いつもと同じ淹れ方だと濃くなる!?
早速飲んでみますね「いただきま〜す」。
と、あれ?!
濃く感じるけど!コーヒーの粉の量間違えたかな?いやいや、ちゃんと計って入れていたし間違っていないはず。なんでだろう…?もう一度試してみようか。
ハンドドリップで複数杯のコーヒーを淹れる秘訣を教えます
(天)こんにちは、ハルさん。濃くなって困っているようですね?!もう一度試してもきっと、同じ淹れ方だと濃く感じると思います。
実は大人数のコーヒーを淹れるときには秘訣があるんですよ。
(ハル)天の声さん!!やっぱり濃く感じたのは偶然じゃなかったんですね。でもわたし計りにのせてちゃんと計ったし、間違った淹れ方をしている気がしないんですよ。なんで濃くなっちゃったんでしょう(涙)
人数分のコーヒーの粉は多すぎる。少しずつ少なめにするのが◎
(天)結論から言うと、粉の量なんです。2杯分くらいまではそれほど影響がないので倍量でかまわないんですが、4杯だとちょっと減らす必要が出てきます。
適した量はこちらの表をご覧ください。
(ハル)な、なるほど〜。4杯分だと、多くても40gなんですね。
でも、確かに粉の量を少なくしたら濃さはちょうど良くなりそうですけど、そもそもなんで濃くなっちゃうんですか?!
(天)それは実は抽出時間と関係があるのです。注ぐスピードを一定にして淹れると、お湯の量が多い分時間がかかりますよね?ということは、コーヒーの粉もお湯に触れている時間が増えているということ。するとコーヒーの成分が多く出てるので濃くなってしまうのです。場合によってはえぐみを感じてしまうこともあるので、時間がかかるときはコーヒーの量を減らしてあげる必要があるのです。
(ハル)そうか…時間ですか。それは盲点だったな。確かにわたし、いつもと同じスピードになるように気をつけながら淹れていたし、であれば量は減らさないといけなかったんですね。単純に人数を掛けた量にすればいいと思ってた!
もし粉の量を倍量にするんであれば、お湯がコーヒーに触れる時間を短くするために早く注ぐってことか…ってでもそれはドリッパーの種類によっては出てくるスピードが遅いし難しそう。
4〜5杯なら大人数用のフレンチプレスもオススメ
(天)コーヒーをお湯に浸す時間をそろえるということでしたら、フレンチプレスを使うのもいいかもしれませんね。ハルさん、フレンチプレス知ってますか?
(ハル)え?あの紅茶を飲むときのオシャレ器具的なやつですか?
(天)はい、日本では紅茶と一緒に入ってきましたけど、もともとはフランスで生まれたコーヒーの器具なんです。大きなフレンチプレスなら4〜5杯分淹れられるので、お友達が頻繁に来るようであれば持っていてもいいかもしれませんね。
(ハル)これがコーヒーの器具って知りませんでした。ちょっと試してみたいかも。ペーパーフィルターの時と味って変わりますか?
(天)フレンチプレスはダイレクトに粉の風味が感じられるのが魅力ですね。紙フィルターはコーヒーの微粉を濾し取ってくれるので、コーヒーの味わいはクリアな印象になります。
(ハル) 味も興味ある!5人分を一気に用意できるのも魅力ですね〜
10杯分も、20杯分も!抽出器具を使わないで大人数のコーヒーを淹れる方法
(ハル)そうだ、天の声さん。こないだ10人くらい親戚が集まった時にコーヒーをふるまいたいと思ったんですけど、さすがに一度には無理だと思って諦めたことがありました。10人分を用意したいと思った時は、やっぱり何度もドリップするしかないんですか?
(天)たくさんのコーヒーを一度に淹れなくてはいけないこと、ありますよね!そういうときは、鍋を使います。
(ハル)…え?鍋!? コーヒーって鍋で淹れられるんですか?
(天)ふふふ、以前20杯分を淹れた時の写真を掲載しておきましょうか。
(天)量を「10杯分」としてざっくり手順を紹介すると、
1.鍋でお湯を沸かして(1600ml)、火を止めます。 2.だいたい95度くらいの温度になったらコーヒーの粉(100g)を入れます。 3.お湯の中にコーヒー粉を沈ませて… 4.3~4分浸しておきます。 5.おたまで微粉や上に浮いてくるアクを丁寧にすくい取って 6.澄んだらカップに注いでください。
粉の量は挽き具合でも変わるので、この量を基準に探ってみてくださいね。
(ハル)…すごい!10杯分も20杯分も一気に淹れられるなんて!しかも器具がいらないなんて!これキャンプなんかでも使えそうですよね。むっちゃ参考になります!
(天)コーヒーの粉は沈んでいるので上をすくってカップに注いでください。もしカップの中に微粉がまじっても下に沈むので思ったよりざらつきなどはありませんし、おいしいですよ。
鍋で大人数のコーヒーを淹れてみました!
後日談なのですが、知り合いの集まりがあったのでそこで15杯分のコーヒーを淹れてみました。15杯分なので、お湯の分量は2400mlと、粉は150g…これって280g入りのコーヒーの袋半分以上!ザーッと流し入れるのにびっくりします。
コーヒーのいい香り〜香りに誘われて周りに人が寄ってきました(笑)
そして15杯分、一度に用意できました!天の声さんの言う通り、ざらついた感じもなくてみんなおいしいって飲んでくれました。
ただやってみてわかったのですが、後片付けのとき、鍋に入ったコーヒーの粉を簡易流しに捨てるのには躊躇して 、すくい出したりタオルペーパーで濾してみたりと、ちょっと大変でした。生ごみ用の細かい網があったらよかったな。
次回のハルのコーヒーは
(天)大人数のコーヒー、鍋でチャレンジおつかれさまでした。
(ハル)とっても楽しかったです!たくさん淹れられるの嬉しい。これ自分用に一度にたくさん淹れておいたらよくないですか?毎回チンして飲むの!
(天)いやいやいや、やっぱり淹れたてがおいしいので1杯ずつ淹れて欲しいです。
(ハル)あ…ですよね(汗)
(天)ちなみにフレンチプレスもそうですけど、コーヒーの粉の周りにお湯が100%ある状態にする淹れ方を「浸漬法(しんしほう)」って呼んでいるんですよ。
(ハル)浸漬法…ですか。確かにフレンチプレスもお湯に浸しますね。
(天)ということで次回なんですけど、ハルさんも興味があったようですしフレンチプレスでの淹れ方を中心に、浸漬法についてもお話しできたらと思ってます。
(ハル)なるほど!まずはフレンチプレスでの味わいを知らないとですね。
(天)そのとおり!なのでミッションは…
(ハル)わかりました!近所の喫茶店やカフェをちょっと調べてみますね。
ということで、次回のハルのコーヒーは「フレンチプレスでおいしいコーヒーを淹れよう」です。フレンチプレスは浸漬法、ではペーパードリップは何法? フレンチプレスに適した粉の挽き具合は?
それでは次回もお楽しみに〜。
今回の天の声
UCCコーヒー博物館 学芸員
コーヒー鑑定士
香月麻里
96年にUCCコーヒー博物館・学芸員職に就く。98年日本人女性3人目のコーヒー鑑定士(クラシフィカドール)となる。2007年からUCCコーヒーアカデミー専任講師としてコーヒー作法~フードペアリングの授業を担当。
▼前回の『ハルのコーヒー』はこちら!
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