珈琲素人がゆく!
ーーーーーーーー
「全く知らないのも何となーくカッコ悪い」
「知っていたら、もっとモテるかもしれない……」
『珈琲素人がゆく!』は、そんな淡い野望を抱く「珈琲素人・ムラノ」がコーヒーの階段を一歩ずつ上る様子を追ったドキュメンタリーです。
***
第2回のテーマは、「コーヒーは、淹れる人によって味が変わるのか?」。
珈琲素人・ムラノのそんな素朴な疑問に、UCCアカデミー講師の皆さんが実演を交えながら、答えていきます。
プロが淹れたコーヒーは、本当においしいのか?
今回対決する二人をご紹介
「豆が一緒なら、負けないでしょ? 今日で、コーヒーをバッチリ淹れられるイケてるメンズを目指します!」
▼ムラノのプロフィール
IT企業の営業マン。コーヒーはコンビニのコーヒーを飲むくらいで、ほとんど家で淹れたことがないド素人。よく、しゃべる。
「負けたらクビらしいので、本気でやろうと思います」
▼川口先生のプロフィール
UCCコーヒーアカデミーの講師の、川口雅也さん。
コーヒーの資格として、
- UCCコーヒーアドバイザー
- UCCコーヒー抽出士
- UCCコーヒー鑑定士
- (ブラジル)コーヒー鑑定士
などを持ち、現在は東京校をメインに抽出理論や実技などの講座を担当されています。
川口先生が講師を務める、UCCコーヒーアカデミーの詳細はこちらから!
UCCコーヒーアカデミーの詳細はこちら
バトルの趣旨
コーヒーは、ただ飲むだけ。淹れることに関しては全くのド素人であるムラノと、UCCコーヒーアカデミーの講師である川口先生が同時にコーヒーを淹れ、どちらがおいしいコーヒーの条件を満たしているかを競います。
バトルのポイント
「12gの豆を使い、1杯分・140ccのコーヒーをハンドドリップで淹れる」というお題に、同じ器具を使って勝負をすること。
純粋に「淹れ方のみ」で勝負をする、ガチンコ対決です。
審査員は、UCCコーヒーアカデミープロフェッショナルコースを受講中の皆さん
審査をしてくださったのは、川口先生の教え子の皆さん。
UCCコーヒーアカデミーのベーシックコースを修了し、現在、プロフェッショナルコースを受講中の5名の方々です。
ぜひ、アカデミーで学んだ成果を発揮してください!
なお、審査員の皆さんには、コーヒーを淹れている様子を少し離れた場所で見守っていただき、ジャッジするときは、どちらが淹れたコーヒーかわからないようにお配りします。
忌憚なき意見に期待しましょう(川口先生への肩入れは、厳禁!)。
それでは……ハンドドリップ対決開始!
ムラノ:「普通に淹れればいいんでしょ?」
川口先生:「いつも通り、皆さんにお教えしている手順で淹れていきます」
ムラノ:「まずは香りを嗅いでみます。ああ〜いいにおいですね、これは。豆は押しつけたらダメなのかな? 12gって、どれくらい? 何で先生の豆はこんなにふくらんでるんだろう。あ、隣見たらダメ?」
川口先生:「………………」
とにかくしゃべりまくるムラノをよそに、川口先生は黙々とコーヒーを淹れていきます。
ムラノ:「できたけど、本当にこれでいいのかな? 濃いような気もするけど……てか先生、淹れるの、遅くないですか? 何で、そんなに時間かかってるの?」
川口先生:「コーヒーを淹れるのには、やり方があるんですよ」
抽出完了!!
抽出は終了! 審査員の皆さんから見えないように、別室でコーヒーを入れ分けます。
2人が淹れたコーヒーを受け取り、取っ手の色が赤と青のカップに注ぎ分けました。
- 赤のカップ:ムラノのコーヒー
- 青のカップ:川口先生のコーヒー
審査員の皆さんには赤と青の札(ふだ)をお渡しし、どちらがおいしかったかを、判断していただきます。
結果発表!!
どちらがおいしかったでしょうか? 審査員の皆さんの評価は………
赤:1票 青:4票
ということは…………
審査員の皆さんよりコーヒーの感想
ムラノのコーヒーの感想
- 「フラットな味」
- 「青よりもあっさりしています」
- 「こっちの方が酸味が強いですね」
- 「複雑な味というか……雑味感もあるような」
川口先生のコーヒーの感想
- 「まろやかな口当たりがします」
- 「酸味もあるけれど、コーヒーの苦味もしっかり感じることができますね」
- 「赤のコーヒーに比べるとコクがあります」
「何でこんなに違うの!?」
ムラノ:「ちょっと、俺にも飲ませてください!」
「うまッッッッッッッッ!」
プロが解説「コーヒーをおいしく淹れる方法」
ムラノ:「どうやったら、こんなにおいしくコーヒーを淹れられるんですか? おいしいコーヒーを淹れられる男になって、女の子にモテたいです!」
川口先生:「モテるかはわかりませんが、お教えしましょう」
【用意するもの】コーヒー1杯分(出来上がりで、約140ml)
- コーヒー豆 12g
- 熱湯 160ml程度
【用意する器具】
- ドリッパー
- サーバー
- コーヒーフィルター
- ドリップポット
- 計量器
ちなみに、今回使用した豆は、レインフォレストアライアンス認証農園のコーヒー豆。すっきりとした酸味で、飲みやすいレギュラーコーヒーです(業務用のみ)。
My COFFEE STYLE MAGAZINEでは、コーヒーを淹れるためのアイテムや、フィルターについてもご紹介しています。
美味しいコーヒーを淹れるため、こちらの記事もチェックしてみてくださいね。
▼ハンドドリップが楽しくなる人気アイテムはこちら
▼コーヒーの美味しさをガラリと変える、フィルターの違いについてはこちら
手順① 器具を温める
まずは器具を湯煎(ゆせん)し、温めます。何回かお湯を回し入れ、十分に温まったら中のお湯を捨てましょう。
手順② コーヒーフィルターをセットする
コーヒーフィルターの接着部分を、“互い違い”になるように折り、ドリッパーにセットします。
手順③ 豆を入れ、十分に蒸らす
計量器の上に器具を置き、中細挽きにしたコーヒーの粉を12g、入れます。入れた後は平らになるように、やさしくならしましょう。
ドリップポットを使用し、お湯が優しく粉に当たるように注ぎます。
初めにコーヒーに少量のお湯を注ぎ、粉全体に均一にお湯を含ませましょう。
20秒ほどそのままにして蒸らし、コーヒーの中のガスを取り除きます。
▼コーヒーは豆の挽き方で味わいが変化する
コーヒーは淹れ方だけでなく、豆の挽き方も重要なポイント。
器具に合わせて豆の挽き方を変えることで、より美味しいコーヒーが淹れられます。
美味しくコーヒーを飲むために押さえておきたい、コーヒー豆の挽き方はこちらで解説しています。
手順④ お湯を3回に分けて注ぐ
計りを一度0gにリセットし、お湯を80ml → 40ml →20ml と3回に分けてやさしく注ぎます。
注ぐときは、フィルターにはかからないように中心で小さく「の」の字を描くようにしてください。
一気に強く注いでしまうと、粉が上に舞い上がり薄いコーヒーになってしまうので、注意しましょう。
ちなみに、このとき、上に上がってくる白いアクのようなものが、コーヒーの「雑味」に当たります。
これが抽出された液体の方へ落ちてしまうと、雑味の強い味になってしまうのだとか。
最初の蒸らすところから、合計160ml程度のお湯を注ぎ終わったら出来上がりです。
ハンドドリップ対決を終えて
ムラノ:「先生、これで俺もイケてるコーヒー男子になれますかね」
川口先生:「どうでしょうね……。でも、コーヒーは確かに日々の生活を豊かにしてくれますし、ゆっくりとコーヒーを淹れるようになることで、自然と余裕のある大人になれるかもしれません」
ムラノ:「頑張ります!」
【結論】やはり、プロが淹れるコーヒーはおいしい。そこに「理由」があるから。
「淹れ方」の差だけでプロに完敗した、珈琲素人・ムラノ。
やはり、やみくもに淹れたコーヒーと、コツを踏まえたプロの技とは大きな差があるようです。
UCCコーヒーアカデミーでは、コーヒーの基礎知識から淹れ方・楽しみ方まで体系的に段階を追って学ぶことができます。
今回対決していただいた川口先生も講師として所属されているので、興味がある方はぜひアカデミーを覗いてみてください。
▲無事に勝って、安堵の表情を浮かべる川口先生。
▲川口先生、講義のあとで残って審査員をしてくれた生徒の皆さん、今日はありがとうございました!
関連記事:コーヒー豆の選び方や保管方法もチェック!
美味しいコーヒーを飲むためには淹れ方や器具に加え、コーヒー豆の選び方や保管方法に気を配ることも大事です
新鮮なコーヒー豆の選び方や、コーヒーの香りや風味を損なわない保管方法を押さえ、コーヒータイムをより楽しみませんか?