サードウェーブコーヒーの人気とともに、注目が集まっています。
コーヒー器具として必須の道具ではないため、あまり馴染みがないという方もいらっしゃると思いますが、ハンドドリップシーンを彩ってくれる、おしゃれで便利なアイテムです。
今回はドリッパースタンドの役割や取り入れるメリット・デメリット、自分に合ったドリッパースタンドの選び方などを解説します。
INDEX
ドリッパースタンドって、どんな器具?
「ドリッパースタンド」とは、ハンドドリップでコーヒーを抽出する時、コーヒーサーバーやカップの上にドリッパーを固定しておくための道具です。「ドリップスタンド」とも呼ばれます。
ドリッパースタンドの役割とは?
カフェなどで、複数のドリッパーを並べられる、横長のドリッパースタンドが活躍しているのを見かけることがあります。
横長タイプのドリッパースタンドは、何杯分ものドリッパーを並べて一度に抽出できるので、いろいろな種類のコーヒーを一度にたくさん淹れたいときにとても便利なのです。
また、ドリッパーを固定したままサーバーやカップを動かすことができるので、作業がしやすいという利点もあります。
- 複数のドリッパーを並べて一度に抽出できる
- ドリッパーを固定したままカップを動かせる
カフェなどでは、インテリア性の高さだけでなく利便性の高さからも、導入する店舗が増えているようです。
ドリッパースタンドを身近にした「サードウェーブ」
ドリッパースタンドがポピュラーになるにあたっては、「サードウェーブ」と呼ばれるコーヒー文化のムーブメントによる影響が大きいようです。
サードウェーブ系と呼ばれるコーヒー店の多くは、オーナー目利きの厳選したコーヒー豆を使い、1杯ずつ丁寧に淹れるスタイルが特徴。そんなハンドドリップシーンで活躍しているのが、ドリッパースタンドです。
日本でドリッパースタンドが広く普及した背景には、この「サードウェーブ」人気も一役買っているといえそうです。
■ 第3のコーヒーのムーブメントとは?
コーヒーの歴史を紐解くと、何度か大きなムーブメントが起きていることがわかります。
なかでも、コーヒー豆の産地や管理方法、淹れ方など、コーヒーができあがるプロセスに目を向けたのが、第3のムーブメント、サードウェーブです。この流れを汲んだカフェは「サードウェーブ系」と呼ばれています。
ドリッパースタンドを使う3つのメリット
ドリッパースタンドに馴染みのない人にとっては、その役割がなかなかピンと来ないかもしれません。
そこで、実際にドリッパースタンドを使った場合のメリット・デメリットをご紹介します。
1.抽出するコーヒーの量がわかりやすい
コーヒーを抽出する陶器のカップや紙コップは、不透明のものがほとんどですよね。ガラス製のサーバーに抽出する場合と異なり、抽出する様子をまったく見ることができず、抽出されたコーヒーの量がわからないのでかなり不便です。
でも、コーヒードリッパースタンドを使えば、そんな問題も簡単に解決!
ドリッパーを少し高い位置に固定できるので、コーヒーが抽出される様子をしっかりと確認することができます。
2.視覚的な演出効果がある
ドリッパースタンドを使うと、ドリッパーから落ちてゆくコーヒー液の様子がより見やすくなります。雫が下に落ちていく様子を楽しむことができ、視覚的に盛り上げてくれる効果もあります。
また、ドリッパースタンド自体も見た目がおしゃれなものが多く、あるだけで自宅がカフェのような雰囲気に。単なるドリッパーを固定するだけの道具という以上に、インテリアとしてもお部屋を彩ってくれるでしょう。
3.ドリッパーを載せにくい容器にも直接ドリップできる
ドリッパースタンドを使うと、ドリッパーの底面がどこにも触れずに浮くようなスタイルになるので、コーヒーを受ける側の容器の負担がありません。
その利点を活かし、紙コップのように軽くてドリッパーを載せると倒れそうなものや、ドリッパーを載せにくい形状のカップでも直接ドリップできます。
ドリッパースタンドには、高さが調整でき、タンブラーなど背が高い容器にも使えるものもあります。
ドリッパースタンドを使うデメリットはある?
ドリッパースタンドを使うと、カップの上に直接ドリッパーを置く場合よりも、ドリッパーの位置が高くなります。
そうなると、コーヒーを淹れる際により高い位置からお湯を注がなければならないため、人によっては淹れづらいなと感じることがあるかもしれません。
高さが気になる場合は、ドリッパースタンドを選ぶ際に高さに注意して探してみることをおすすめします。
ちなみに、ドリッパースタンドはコーヒーを淹れるのに必ずしも必要な道具ではありませんので、無理して揃えなくても構いません。
コーヒータイムをより楽しむための道具のひとつとして、欲しいなと思ったら検討してみるぐらいのスタンスがおすすめです。
ドリッパースタンドの種類と特徴
ドリッパースタンド自体は、「一定の高さでドリッパーを固定する」だけのシンプルな道具ですが、その形状やサイズは実にさまざまです。
なんとなく手に入れたけど「あまり使ってない・・・」なんてことにならないよう、購入前にドリッパースタンドの種類を知っておきましょう。
1.ドリッパーを1つだけ置けるスタンド
ドリッパーを1つだけ載せられるタイプのドリッパースタンドです。
ドリッパーを置けて、かつ下に空間があればドリッパースタンドとしての要件を満たせるとあって、アーム型、箱型、円柱、金属の骨組みだけのもの、写真のように「Z」型構造のモダンなデザインまで、実に自由な発想でデザインされています。
面白い形のものやデザイン性の高いものなど、日常的に使う個性的なスタンドを探すなら、断然ドリッパー1つ載せタイプがおすすめです。
2.ドリッパーを2つ以上置けるスタンド
ドリッパーを複数個載せることのできる、横長仕様のドリッパースタンドです。
カフェの場合はお客さまごとに別々のドリッパーを使ったりするため、こういった大型スタンドを使うのが一般的です。
ただ、ドリッパー1個載せスタンドに比べると、デザインバリエーションは少なめです。
サイズが大きいため、設置には余裕あるスペースが必要です。ご自宅で使う場合は、設置スペースのサイズはあらかじめ確認しておきましょう。
3.アウトドアやキャンプにも便利!高さ調節可能・折り畳み式のスタンド
ドリッパースタンドの中には、高さを調節できるものや、折り畳めるものなどもあります。
高さが調節できるドリッパースタンドは、タンブラーのような背の高い容器にドリップしたい場合に便利です。
コンパクトに折り畳めるタイプなら、キャンプなどのアウトドアにもおすすめ!邪魔にならないので持ち運びにも便利ですし、コーヒーを淹れていないときは、ちょっとした物置きとしても使えます。
おしゃれなデザインのドリッパースタンドがあれば、アウトドアのひとときをぐっとレベルアップしてくれます。
ドリッパースタンド選びで迷ったときのポイント
ドリッパースタンドは、大前提として、自分の持っているドリッパーがセットできるもの、サイズ感の合うものを選ぶ必要があります。ドリップしているときに不安定さがないかをまず最初にチェックしましょう。
それ以外のポイントで、ドリッパースタンド選びに迷ったときに注目すべき点をまとめてみました。
インテリアに合わせて、スタンドの材質やデザインで選ぶ
おしゃれなドリッパースタンドが欲しい方は、見た目だけでなく、使われている材質に注目して選んでみるのもおすすめです。部屋の雰囲気に合わせて材質を選べば、インテリアにもなじみやすく、部屋全体の印象をぐっと引き立ててくれます。
たとえば、温かみのある落ち着いたお部屋でゆっくりコーヒータイムを楽しむなら、木製や、一部に木を使っているようなドリッパースタンドだと馴染みが良いかもしれません。
すっきりとスタイリッシュなお部屋であれば、ステンレス製のものや真鍮、金属だけで作られた硬質な印象のドリッパースタンドがおすすめです。
一度に淹れる量が多いなら、大きめサイズのスタンドを選ぶ
来客や家族でコーヒーを飲む機会が多い場合、色々なタイプのドリッパーで飲み比べなんかもしてみたい・・・そんな方は思い切って、複数個のドリッパーが置けるスタンドを選んでみてはいかがでしょうか?
インテリアとしても雰囲気抜群で、おうちカフェのような雰囲気も味わえます。
ドリッパースタンドで、コーヒータイムを華やかに演出しよう
自宅でハンドドリップをするということは、コーヒーを淹れる時間をも楽しみに変えられるということ。
好きな道具を揃えたら、そのひとときはもっとわくわくする時間になることでしょう。
ドリッパースタンドは、ハンドドリップシーンの中では比較的新しいアイテムですが、ぜひお気に入りのものを見つけて、あなたの新たなドリップシーンを楽しんでみてくださいね!
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