おいしいアイスコーヒーをつくる 『ハルのコーヒー』Vol.8 | コーヒーと、暮らそう。 UCC COFFEE MAGAZINE

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おいしいアイスコーヒーをつくる 『ハルのコーヒー』Vol.8

実家を出てひとり暮らしをはじめたコーヒー初心者の「ハル」。おいしいコーヒーを淹れられるようになる!を目標に、回り道しながらも日々奮闘しています。コーヒーのスペシャリスト、「天の声」に見守られながら歩むハルのコーヒー道。はじまりはじまり。

前回のおさらい

みなさんこんにちは、ハルです!
前回コーヒーの「蒸らし」を知るでは、コーヒーの粉を蒸らしてあげることで、コーヒーが持っている真価を引き出してあげられるということを知りました。「蒸らし」とは、 コーヒーの才能(?)を最大限に開花させる、コーヒー豆にとっての“準備体操”だったんですね〜(たぶん)。

そして…今回のミッションは「アイスコーヒーをつくってみよう」でした。わたしこれまでホットばかりでしたが、天の声さん曰く「夏はアイスがオススメ」なのだそうで。ちょっとチャレンジしてみようと思いますっ。

ホットコーヒーを淹れて冷ましてみる。

えっと…そもそも、アイスコーヒーって“ホットコーヒーを冷やしたもの”で合ってます…よね(汗)としたら、単に冷ませばいいのでは。う〜ん、ま、何ごとも経験!おいしいホットコーヒーを冷やすべく、まずはコーヒーを淹れてみます。もちろん蒸らしも、しっかりと〜
むふふふ、ドリップ上手にできました(成長してる!)。ここからアイスコーヒーにするには…このまま冷蔵庫に入れないほうがいいよね?他のものがあったまっちゃいそう。しばらく置いておいて、余熱を取ってからボトルに入れて冷蔵庫に、でいいかな?うん!

さて、余熱は取れたみたいです。

ボトルに入れるといいかんじの雰囲気が出ます。

うーん、冷蔵庫で冷えるのを待つの、ちょっと待ちきれない。生ぬるくてまだ全然「アイス」じゃないけど、早く飲んでみたい(前のめり)。
どうせ氷も入れるんだしこのまま飲んでみることにします!

あ…なんだろう…水っぽい。薄い~(涙)。
つまり、アレですね。ちょうどバランス良い味わいに仕上がっていたところに氷が溶けて余計な水分が入って、薄まっちゃったってことなのですね(分析!)…むむむむ。

濃いめでちょうど良し。おいしいアイスコーヒーの作りかた

(天)ハルさん、アイスコーヒーデビューおめでとうございます♪

(ハル)あ、天の声さん!でもなんだか薄くて…

(天)そうですね。手順をちょっと考えてみましょうか。
ハルさんは常温で冷めるまで待っていましたよね?その方法はあまりオススメできないのです。

(ハル)ええ!?熱いまま冷蔵庫に入れちゃうってことですか?それは冷蔵庫の温度が上がってしまいそうです…!

(天)いえいえいえ、確かに熱いまま冷蔵庫は他のものに影響しちゃいそうですね。そうではなくて、「ゆっくり冷まさない、急いで冷ます」のがアイスコーヒーのもう一つのポイントなのです。

急いで冷やすためには、たくさんの氷!

(ハル)急いで冷やす、ですか。じゃあ冷凍庫に入れるとか…?

(天)冷凍庫!…一番ポピュラーな方法としては、ホットで淹れたコーヒーをたくさんの氷で冷ます方法ですね。コーヒーを淹れたらすぐに、氷に注ぎます。

(ハル)えっ、熱いまま氷へ注ぐんですか?それは確かに、濃く淹れておかないと、すごく薄くなってしまいますね。

(天)ですね。この場合、アイスコーヒーは、氷で薄まることを前提として、濃い目に淹れておくのが鉄則なのです。

(天)ホットで飲む場合、1杯分なら10~12gのコーヒー粉に対し、160~180ml程度のお湯を注いで抽出しますが、アイスコーヒーの場合は、大体の目安として、1杯分のコーヒー粉も12~15g程度と少し多めに。注ぐお湯は120ml程度と少し少なめにします。

(ハル)そのまま飲むホットと、氷で冷やすアイスとでは、だいぶ、お湯とコーヒー粉との量のバランスが違うんですね。

(天)そうですね。そして濃い目に抽出したコーヒーは、あらかじめ氷をたっぷり入れたグラスを用意しておいて、そこへ一気に熱いままのコーヒーを注ぎ込みます。ここがポイントです。

(ハル)すごい!一気に入れるとキシキシと氷が溶ける音がして、カランと氷がグラスの中で回転する…なんか、かっこいい。これ、アイスコーヒーのシビれポイントでもありますね!

(天)いいですね〜♡

選ぶコーヒーは、アイスコーヒー用のものがオススメ

(天)そして使うコーヒーですが、冷たいものは味が感じにくくなるので、アイスコーヒーらしいガツンとした味わいをつくるには、深炒りのコーヒーを使うと良いですね。アイスコーヒー用の製品はならば、おいしく仕上がるように焙煎具合とブレンドを計算されています。試してみてくださいね。

(ハル)ほんとだ。アイスコーヒー用って書いてありますね。

広がる香りと豊かなコク。ブラックだけでなくミルクともよく合う味わい。

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アイスコーヒーの魅力、琥珀色の液色

(天)ところでハルさん、ハルさんのつくったアイスコーヒーの色が少し濁っていたのに気づいていましたか?

(ハル)え?!そうでしたっけ。…あまりに気していなかったかもです(汗)

(天)ちょっと専門的な話になりますが、抽出されてから時間がたつと、コーヒー液の中のクロロゲン酸などとカフェインが結合し、これが濁りの原因になります。その現象を起こさないために、淹れたコーヒーを急冷するのがポイントになります。

(ハル)なるほどです。味に直接影響はないにしても、アイスコーヒーは透き通っていたほうが断然おいしそうですよね。

(天)はい。ぜひクリアで涼しげなアイスコーヒーを楽しんでくださいね。

まろやかな味わいの、水出しアイスコーヒー

(天)それでは次に水出しコーヒーについて。
ハルさん水出しアイスコーヒーって知っていますか?

(ハル)水出し!?それって水出し麦茶みたいな感じのものですか?

(天)似ています(笑)。コーヒーを水に浸すことでコーヒーの成分を滲出させる方法で、熱を加えないのが特徴です。

(ハル)水だけで…お湯沸かさなくていいんですね。

(天)はい。浸してじわじわと抽出するので、時間はかかるのですが、確かにエコな方法とも言えますね。そして味わいも、熱く淹れて一気に冷やすアイスコーヒーとはかなり違うと思いますよ。さて、どんな違いが出るでしょう。想像できますか?

(ハル)…ええと、熱を加えないし蒸らしもしないけど、長い時間浸しておくなら苦味とかがめっちゃ出ちゃう、とかですかね?!

(天)ふふふ。では正解は、飲み比べて味わってみましょう。まず、お湯で抽出してから冷やしたアイスコーヒーの方からどうぞ。

(ハル)ガツンとコクがあっておいしいです〜。ザ・アイスコーヒーって感じ!では次は水出しアイスコーヒーの方を…

(ハル)あっ、これもおいしい~!なんか、まろやかですね。イメージと違った!むしろこっちのほうが苦みが少なく感じます。ごくごく飲めちゃう。これ好きかも♡

(天)そうなんですよ。水出しアイスコーヒーの場合、熱を加えないからこそ、苦味やえぐみが出にくくて、まろやかな仕上がりになるんです。この澄んだクリアな味わいが好きな人もたくさんいるんですよ。

(ハル)わかる気がします!

水出しアイスコーヒーの作り方は、とっても簡単!

(ハル)これ、お湯を沸かす必要がないんですよね?!浸しておくだけなんて、すごい簡単だったり…天の声さん、つくり方教えて欲しいですっ!

(天)つくり方はとっても簡単です。ポットに水を入れて、適量のアイスコーヒー用の粉をバッグなどに入れて浸しておくだけ。4~8時間でできるので、夜つくっておくと朝起きた時に飲み頃になっています。雑味が出てしまうので、出来上がったら、コーヒー粉は取り除いてくださいね。コーヒーの粉は500mlに対して35~40g程度が目安ですが、使うコーヒーの焙煎度やお好みで加減しても。

(ハル)すごい簡単!そしてこんなにおいしいならやらない手はないですね〜。粉はやっぱりアイスコーヒー用のものをお茶バッグとかに入れる感じでいいですか?

(天)はい、良いです。もっと手軽に楽しみたい時は、水出しアイスコーヒー専用の製品もあって、それだと1袋取り出して500mlのお水にポトンと入れておくだけなのでもっと手軽ですよ。

(ハル)!!!

(天)そして水出しでもクリアなアイスコーヒーを。微粉が気になる場合は、ちょっと手間ですが、一度ペーパーフィルターを通すとキレイなコーヒーになります。

コーヒーバッグをポットに一晩浸けるだけ。豊かな香りとけこむ本格水出しアイスコーヒー。

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水にもこだわってさらにおいしく!

(ハル)すっかり気に入っちゃいました。早速家でもつくってみたいと思います!ちなみに水出しアイスコーヒーって昔からあったんですか?

(天)実は水出しアイスコーヒーは歴史も古く、インドネシアでは、コーヒーの粉と水をつぼに入れて、コーヒーの成分をじっくり水に抽出する“水出し”が昔から親しまれてきました。でも生の水をそのまま使うため、水がきれいな土地でしか飲めないのですよね。

(ハル)あ、確かにそうですよね。世界には生の水が飲めない地域も多いって聞きます。

(天)はい。その点、日本は海と山に囲まれた水の豊富な国ですから、水出しアイスコーヒーには最適な国なのです。水出しアイスコーヒーにつかう水は「軟水」が適しているので、日本の湧き水や天然水で淹れると、まろやかな口当たりを感じることができますよ。

(ハル)なるほど〜おいしい水出しアイスコーヒーを追求するために水にこだわるのもいいですね。

(天)ダイレクトに水の味が影響する淹れ方でもあるので、家の水を使うときも、浄水器を通した水を使用してくださいね。

→教えて、コーヒーアカデミー! 味って変わるの? 水出しアイスコーヒーに大切な“水”のお話

すでにボトルで売られているアイスコーヒーもいろいろありますが、水にポトンと入れておくだけなので、失敗も少ないのが水出しアイスコーヒー。
みなさんもぜひ今年の夏はたくさん作ってみてください!

次回はコーヒーアカデミーに入学!?

(ハル)コーヒーって知れば知るほど「もっとおいしく飲みたい」「もっと知りたい」っていう気持ちが大きくなっていっちゃいますね…。

(天)ハルさんの探求心、とても素敵です!そうしたら、次回はさらに実践的な挑戦をしてみませんか?UCCコーヒーアカデミーで、コーヒービギナーのための「体験コーヒーセミナー」を開講しているので、参加してきてください。

(ハル)!!セミナーがあるんですね!行ってみたいですっ。
セミナーではどんなことやるんですか?

(天)簡易式ドリッパーを使ったドリップ体験や、コーヒーと食べ物の味わいマリアージュの体験などができるようですよ!

(ハル)とても楽しそう〜さっそく申し込んでみます!

次回のハルのコーヒーは、「UCCコーヒーアカデミー体験!」です。
講師の目の前で学べるまたとない機会、ハルはどんな体験をするのでしょうか。
どうぞ次回もお楽しみに〜!

今回の天の声

UCCコーヒー博物館 学芸員
コーヒー鑑定士
香月麻里

96年にUCCコーヒー博物館・学芸員職に就く。98年日本人女性3人目のコーヒー鑑定士(クラシフィカドール)となる。2007年からUCCコーヒーアカデミー専任講師としてコーヒー作法~フードペアリングの授業を担当。


▼前回の『ハルのコーヒー』はこちら!


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