とはいえ、ハンドドリップで淹れたコーヒーをゆったりと味わうのは、忙しない日々の中では意外に難しいもの。
もう少し手軽に、でも本格的なコーヒーを味わいたい、という方は「全自動コーヒーメーカー」がおすすめです。
豆を挽くミルが付いているタイプもあるので、挽きたての豆の香りも楽しむことができ、より一層味わい深くなります。
今回は、お気に入りの全自動コーヒーメーカーを見つけるための選び方や、2020年に人気の全自動コーヒーメーカーをご紹介します。
毎日の生活スタイルを想像しながら、ぴったりのコーヒーメーカーを一緒に見つけていきましょう。
タイプ別コーヒーメーカーを知ろう
コーヒーメーカーは、年々さまざまな種類のものが増えていますので、ここでは、機能や飲み方に応じて、大きく3種類に分けてみました。
今回詳しくご紹介する全自動コーヒーメーカー以外にも、ドリップ式やカプセル式といったタイプがあります。
まずは、それぞれの大まかな違いを見ておきましょう。
①全自動コーヒーメーカー:ミル付きで豆を挽くところから淹れられる
豆を挽く「ミル」が付いたコーヒーメーカーです。豆をセットすれば、挽く工程からコーヒーを抽出し、淹れるところまで全自動で完了します。
コーヒー豆は、挽くときに最も香りを発するため、手軽にコーヒーを淹れられるだけでなく、コーヒーそのものの香りを楽しめる特徴があります。
また、使うコーヒーも「豆」の状態で保存することができるので、より鮮度の高い、味わい深いコーヒーを楽しむことができます。
②ドリップ式コーヒーメーカー:ペーパーフィルターやコーヒー粉をセットして淹れられる
ここでは、すでに挽いた豆(粉状になったコーヒー)をセットして淹れるタイプのコーヒーメーカーとして解説します。
タンクに水をセットしてスイッチを入れれば、お湯を沸かし、コーヒーを抽出してくれる、比較的昔からあるスタンダードなタイプです。一般的にご家庭にあるのも、このタイプが多いですね。
全自動コーヒーメーカーに比べて安価で、テクニックがなくとも本格コーヒーをドリップして飲めるのは嬉しいポイントです。
③カプセル(ポッド)式:一杯ごとにカプセル状になったコーヒーを抽出できる
一杯分のコーヒーが個包装されたカプセルを使用するタイプのコーヒーメーカーです。
一杯ずつ個別包装で密封されているので、鮮度が落ちにくく、使用後はカプセルを捨てるだけなので後片付けもお手軽です。
コーヒーメーカーに対応したカプセルを用意する必要がありますが、各メーカーとも、味のバリエーションが豊富なので、手軽にさまざまな味わいを楽しむことができます。
王道ブランドから厳選した全自動コーヒーメーカー
全自動コーヒーメーカーの特徴や選び方を押さえたものの、価格も機能もいろいろで、初めてコーヒーメーカーを購入する方はどれを選んで良いか迷ってしまうかも…。
そんなときは、まず長く愛されている王道ブランドからチェックしてみましょう。
ここからは実際に販売されている、主な全自動コーヒーメーカーをご紹介します。
1. siroca(シロカ)「コーン式全自動コーヒーメーカー」
コーン式とは、粉砕時の摩擦熱が少ないタイプのミルのこと。コーヒーの風味をより保つ、香りを大切にした設計です。
1〜4杯まで淹れられるので、一人でも複数人でもコーヒーを楽しむことができます。サーバーも保温性に優れた真空二重構造のステンレス製で、急冷しやすくアイスコーヒーも簡単につくれます。
そのほか挽き加減を調節できたり、「マイルド」か「リッチ」といったテイストを選択できるなど、より自分好みのコーヒーを見つけられる多機能なコーヒーメーカーです。
商品ページ:コーン式全自動コーヒーメーカー(siroca)
2. パナソニック「コーヒーメーカー NC-R400」
調理家電を幅広く取り揃えてパナソニックのコーヒーメーカーは、使いやすさはもちろん、デザインや機能美にも着目して作られています。
通常、蒸らして一気に抽出するものを、「NC-R400」はバスケット内でお湯をため、さらに蒸らすことでコクを増した「Wドリップ」方式を採用しています。
一度に5杯分まで淹れることができ、粗挽き/中細挽きと挽き分けも可能。保温機能も備わっています。
商品ページ:コーヒーメーカー NC-R400(パナソニック)
3. 象印マホービン「コーヒーメーカー『珈琲通』EC-RS40」
ポットや炊飯器などの製造で知られる象印の全自動コーヒーメーカーです。
適温とされる95℃の抽出を行い、さらに20秒という蒸らしの時間を加えることでコクと香りを引き出す工夫がされています。また、水をタンクに入れるだけでカルキをとってくれるため、豆本来の美味しさを味わうことができます。
サーバーはもちろん魔法瓶構造を採用しており、ヒーターを使わず保温できます。自宅で楽しむときにはコーヒーカップに、外に持ち出すときにはマグボトルに直接抽出することも可能です。
商品ページ:コーヒーメーカー「珈琲通」EC-RS40(象印マホービン)
4. アイリスオーヤマ「IAC-A600 全自動コーヒーメーカー」
生活家電や調理家電などでもおなじみのアイリスオーヤマの全自動コーヒーメーカーです。豆挽きからドリップまで、家庭でかんたんに美味しいコーヒーを楽しめます。
豆の挽き方は粗挽きと中挽きから選択でき、コーヒー粉をセットしてドリップすることも。フィルターは繰り返し使える金属製を使用しており、水タンクも取り外し可能なので手軽にお手入れができます。
保温プレートが備わっており、コーヒーを抽出したあとも自動的に40分間保温されます。その後も自動で電源OFFにしてくれるので安心です。
商品ページ:IAC-A600 全自動コーヒーメーカー(アイリスオーヤマ)
5. ツインバード「CM-D457B」
自家焙煎の第一人者として知られる田口護氏監修のもと製造された、ツインバードの全自動コーヒーメーカーです。
コーヒーをドリップする際の抽出温度が調整でき、田口氏が推奨する温度と、豆の鮮度・煎り具合に応じた適切な温度と2種類から選択できます。あえて設けられたという、噴出口とドリッパーとの約2cmの隙間は、視覚でも香りでも楽しめるようこだわりの設計となっています。
部屋に飾っておきたくなるような、黒に統一されたスタイリッシュなデザインです。
商品ページ:CM-D457B(ツインバード)
6. MUJI 無印良品「豆から挽けるコーヒーメーカー」
引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000794.000000987.html
衣服や生活雑貨としてもなじみのある無印良品では、オリジナルのコーヒーメーカーも販売されています。一定の大きさで豆を挽けるフラットカッターミルや、カリタ式のフィルターを採用しており、1回あたり1〜3杯のコーヒーが抽出できます。
豆の挽き方は、粗挽き、中粗挽き、中挽き、中細挽き、細挽きと5段階で調整可能。5枚のペーパーフィルターが同梱されているので、買ったその日に家淹れコーヒーを楽しめます。
コーヒー豆、水、フィルターをセットしておけば、タイマー設定で目覚めの一杯を味わえます。
商品ページ:豆から挽けるコーヒーメーカー(MUJI 無印良品)
全自動コーヒーメーカーを選ぶ5つのポイント
ここからは、数ある全自動コーヒーメーカーの中から、自分のお気に入りを選ぶための5つのポイントをご紹介します。
人それぞれ、コーヒーの楽しみ方が違えば、おすすめのコーヒーメーカーも変わってくるはず。
自分ならどう選ぶか、を考えながらぜひ参考にしてみてください。
1. 飲みたいコーヒーの種類で選ぶ
この記事では主に、ドリップコーヒーを抽出できるコーヒーメーカーをご紹介していますが、エスプレッソを抽出できるタイプものもあります。
フォームドミルクを作る機能が付いている商品もありますので、カプチーノなどカフェ系のメニューもご自宅で気軽に楽しむことができます。
同じ全自動コーヒーメーカーでも、抽出方式が違えば、コーヒーの味わいやアレンジできるメニューも異なります。
コーヒーメーカーごとの抽出方式を確認するようにしましょう。
エスプレッソが入れられるマシンは、こちらの記事でご紹介しています。
2. 容量(サイズ)で選ぶ
コーヒーメーカーの多くは、一度に4~5杯程度のコーヒーを淹れることができます。
一人暮らしで使いたい、カップルで使いたいなどであれば小さめの容量タイプ、大家族で使いたい、ホームパーティーで利用したい、といった場合は大型のコーヒーメーカーを検討してみましょう。
3. フィルターの種類で選ぶ
コーヒーメーカーによって、使用するフィルターの種類が2つに分かれます。
ひとつは、使い捨てタイプの「紙フィルター」です。ランニングコストはかかってしまいますが、後片付けが簡単なのがポイントです。紙のフィルターで淹れたコーヒーは、比較的すっきりとした味わいです。
もうひとつは、繰り返し使える「金属製のフィルター」です。紙のフィルターとは異なり、洗って再利用できるので一度購入すれば長く使い続けることができます。ただ、毎回フィルターを洗う必要があり面倒と感じる方もいるかもしれません。
味を紙のフィルターと比較すると、コーヒーの持つ油脂分が紙で濾されることなく、ドリップされたコーヒー液の方に落ちてくるため、コーヒーの持つ特徴をよりダイレクトに感じられます。
4. 保温性で選ぶ
コーヒーを淹れてすぐに飲む場合には、保温力はあまり気にしなくても良いかもしれません。
しかし、ハンドドリップとは違って付きっきりで淹れる必要がなかったり、まとまった杯数分を淹れられる全自動コーヒーメーカーだからこそ、時間をかけてコーヒーを飲みたい場面もありますよね。
そんなときは、保温性の高いコーヒーメーカーがおすすめです。
たとえば、サーバーに保温力の高いステンレス素材や魔法瓶構造を採用したものや、サーバーを温めるウォーマーが備わったものもあります。
美味しいコーヒーを淹れる間も時間を有効活用したいと考える方に便利です。
5. サーバーの種類で選ぶ
抽出したコーヒーを受け止めるサーバーには、大きく分けて「ガラス製」と「ステンレス製」があります。
ガラス製は、保温力には期待できませんが、価格が抑えめです。前述のように、コーヒーメーカーによってはサーバーを底から温めるウォーマー機能が備わっているものもあり、保温性をカバーできるタイプもあります。
ステンレス製は、保温性を保つことができ、密封性の高いものも多いので、抽出したコーヒーの味の劣化も遅くしてくれます。
見た目のイメージもガラリと変わるので、ガラス製の透明感を好むのか、ステンレス製のスタイリッシュな雰囲気を好むのか、自宅に置きたくなるデザインで考えてもよいでしょう。
全自動コーヒーメーカーで豆の香りを楽しもう
自宅でも気軽にコーヒーが楽しめるようになった今、高機能の製品が多数販売されています。迷ったときこそ「どんな風にコーヒーを楽しみたいのか」と考えてみるのがポイント。
朝のバタつく時間なら、スピードを重視するかもしれません。
休日に楽しむなら、抽出にこだわったコーヒーメーカーが合うかもしれません。
生活のスタイルや好みは人それぞれです。だからこそ、自分だけの判断材料を持ちながら、相性の良いコーヒーメーカーを探してみましょう。
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全自動コーヒーメーカーを購入したら、次は是非こだわりのコーヒー豆も見つけてみてくださいね。